とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

高校クラス会参加ついでに、Photo散歩(その2)

2017年07月16日 | 高校クラス会

 とりあえず小田原に出るため、松田で小田急線に乗り換えた。クラス会の開始時間は18時。5時間の時間つぶしを考えた。①温泉に入る②メンバーのK君から紹介された、平賀敬美術館に行く。とりあえずは箱根湯本まで行こうと、小田原で下車せずに、箱根登山鉄道に乗り換えた。その時NHKの首都圏ニュースで紹介された、県立地球博物館の特別展=地球を「はぎ取る」を思い出し急遽入生田駅で下車して博物館に行った。

「地層に特殊接着剤を添付しハギとる」という大胆な着想を見事に実現した素晴らしい展示に目を見張った。しかもそれが見事なまでに地球の歴史の動かぬ証拠となっているのに驚かされた。しかも64歳までは720円の入場料が65歳以上が200円という割引券で入場したことに後ろめたさを感じてしまった。年金世代が学生割引より安い料金はやはりおかしいと思った。老人割引制度そのものの、しかも公共機関が行う根拠は何なのかを考え直すべきではと思った。

 それはそれでこの特別展は一見の価値ありと思った。

 とりあえず、入生田駅で平賀敬美術館に電話予約をして、一つ先の箱根湯本駅に出かけた。入生田駅では箱根登山鉄道が 入生田に車両工場を有するがゆえに、標準軌道と狭軌軌道の併用軌道を有する私鉄である証がこの駅でわかる。ロマンスカー側(上り線)が併用軌道で下り線が狭軌軌道

平賀美術館は、箱根湯本から10分かからぬところにあるが、温泉街の喧騒とは無縁の場所だ。

正直、音楽ほどに書画・骨董には興味はなく、親戚に絵画、工芸を生業にする者もいるが、私は門外漢だ。クラスメイトのK君から紹介され渡された平賀敬美術館のパンフにはゴミ箱にポイ捨てできないなにかを感じていた。最もこの日の行動の一番の動機は、この美術館の貸切り温泉に入れることが、一番大きな要因ではあったが。

 玄関に入ると、昔の小学校の授業開始の鈴を鳴らすと、奥様?と思しき人が現れ、美術館並びに温泉の説明をされ、すぐに風呂場に案内された。その風呂は井上、犬養、近衛といった戦前までの日本史の主役が逗留したところであり、湯本にありながら喧騒とは隔離された空間だった。そこで、湯船につかり天井を眺め、一日の汗を流した。そのあと、座敷に通され、湯上りの冷たい水と、小田原銘菓甘露梅をいただき、生前の平賀敬のNHKでの特集番組のビデオ見せていただいた。いつの間にかワンちゃんが私の隣に来ていた。そのあとNHKでも紹介された土蔵に収められた原画や、廊下に展示された彼の作品を奥様の説明をききながら、鑑賞した。料金は全部込みで1800円だ。元金貸し業の私はすぐに要らぬ計算をした。この先継続できるのか??????いらぬ心配をした。

正直私には受け入れられない部類のものだが、昭和40年=もはや戦後ではないと言われた時代の、西洋に追いつき、追い越せの掛け声に押された時代の一つの証ではと思える作風だ。春画の世界を「エロス」に置き換えた、隠微な日本の伝統を、アカデミズムを排したことで猥雑性の発露として、世界に開放したのだろう。

 こうした絵の数々が、明治・大正・戦前の昭和を動かした政治家たちが逗留した後に、あっけらかんとした、エロスの世界が展示されているのも、現在の日本の象徴かもしれないと思ったりもした。

 ひと風呂浴びてクラス会に参加、とりあえずの生ビールの乾杯が、医者からの厳禁を破っただけに、五臓六腑に旨さが行き渡り、我がクラス会旅行のスポンサー的なH大僧正が京都からの参加もあって、旅行の思い出に花が咲きあっという間に私のシンデレラタイムの20:15分が来てしまい、次回の旅行は1月30-31で、伊勢神宮、熱田神宮への初詣旅行に決定し、私は一足お先に、帰宅した。

 

 

 

 



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