とりとも雑楽帳

狭山丘陵の里山歩きとクラッシク音楽の鑑賞日記です。

東京芸術劇場にベルリオーズの「ロメオとジュリエット」を聴きに(見に?)行く

2019年09月18日 | クラシックコンサート

 9月16日、久しぶりにコンサートに池袋の、東京芸術劇場に行った。私が常連にしている所沢ミューズが改装工事で閉鎖されて以来、オーケストラを聴くのは正月にプラハ国立歌劇場の「フィガロの結婚」以来となった。

しかも曲目が大好きなベルリオーズで、いまだ「生演奏」で全曲を聴くことができずにいた曲であったことから、このブログの6月9日で述べている通り偶然ポスターで知ってその場で購入した演奏会だ。

久しぶりに「東京芸術劇場」で都響を聴いた。指揮者大野和士氏については、モネ歌劇場、リヨン国立歌劇場の公演をTV観戦し、その素晴らしさを堪能していたことで、国内での彼の手腕によるオペラを一度は見たいと思っていたが、今回のコンサートはオペラではないものの、天才ベルリオーズによるまさに「劇的」な曲は「大野和士」の手腕に期待が高まった。

 会場は9割ほど埋まり、我が席は老人割引も利いて、コスパのよい席で文句なし。ステージにエクストラスペース作られ、なんと東京シティ・バレエ団の加わるというプロコフィエフも真っ青の企画だった。しかしこの企画は面白かった。まさに「劇的」交響曲の表題が生きる演出と言えた。

 やはりこの日改めて「大野」のすばらしさを改めて確認できた。毎年お金のない淋しさで、ヨーロッパのいわば2-3流どころのオペラ団の来日公演に出向いているが(今年もトリエステ・ヴェルディ歌劇場?というオペラカンパニーの前売り券を購入したが)この日出演の歌手特にバスの妻屋氏の響きは圧巻だった。まさにこの日のとどめを刺す見事な響きを堪能できた。この日の演奏会は樋口さん一人で野口さんが戻ってくほどの料金で2時間の至福が味わえた。

 それにしても、老人と言われる年になって都心を離れて住むものにはマチネーコンサートありがたい。子供・初心者向けのマチネーコンサートよりも老人のクラオタ向けコンサートの方が社会ニーズはあるのではと私の席の周りを見渡し思った。老人には、コンサート帰りで、疲れ切ったサラリーマンの酒臭い愚痴話を聞きながら帰宅することは、コンサートの余韻が消し飛んでしまう。そんなこともあって、退職後はもっぱら地元でのコンサート第一主義だが、この日のようなマチネーコンサートが増えれば老後の楽しみも豊かになるのだが?????

 追記

 我が手元にL.バーンステインの「答えのない質問」という6枚組のDVDがある。この中でLecture4で「曖昧さの喜びと危険」と題して、ベートーヴェンの「田園」交響曲から始まった、調性の揺れがベルリオーズにより表現力が豊かになり美しさが飛躍的に拡大したものの、それは無調へ進む危機を内包している。と?彼のピアノ演奏と、ボストン交響楽団(シャルル・ミュンシュ時代の演奏者の顔ぶれがそろう)を指揮しての「ロメオとジュリエット」解説が楽しめる。

 私はベルリオーズ大好き人間で、近々、私の手持ちの「ロメオとジュリエット」を紹介し感想を述べようと思っています。


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