夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

ウェルドン・ケカウオハ

2014年12月21日 | 音楽


「ハワイ音楽の歌って、どう勉強したら良いのでしょうか?」
よく聞かれる質問だ。

ハワイに住んでいる誰もがスラックキーギターを弾けるわけでもないし歌がうまい訳でもない。
ただミュージシャンたちを調べると縁戚関係にミュージシャンがいるケースが多い。

ウェルドン・ケカウオハはカワイ・コケットの甥御さんのようだ。
音楽一家の家系に育ち、縁戚が音楽をやっているということがプラス要因であることは間違いない。

4歳からウクレレを買い与えられコーラスからスタートした彼はハワイアンエアラインでの仕事を続けたという。
シアトルにいた頃「マナオ・カンパニー」に誘われて参加したらしい。

「マナオ・カンパニー」は素晴らしいコーラスとアレンジで申し分のないグループだが、レゲエ物が多い。
向こうの人はレゲエが好き、というより調子のいい曲が好きなのだろう。

ショーン・ナウアウオも、レゲエ風だったりハワイものが入っていたり
これ1枚と言うと困ってしまうくらいたくさんのCDアルバムを出している。

ウェルドン・ケカウオハもレゲエものは嫌いではないようだ。

その彼がハワイアンナンバーから「Queen's Jubilee」を取り上げたり、アリス・ナマケルアものをメドレーで歌ったりするのも面白い。

彼の歌を聴いていると声量があるとか発声法がいいとかそういうレベルの話ではないという気がしてくる。
「滑らかにソフトに歌う」ことがごく自然にできている。

世の中には、教わってわかることと、
教えてもらったからといってすぐにはできないことがある、と思う。

とりわけ音楽にはそうした繊細なことがついて回る。



Weldon Kekauoha - Lei Ho'oheno (HiSessions.com Acoustic Live!)


Weldon Kekauoha - Queen's Jubilee (HiSessions.com Acoustic Live!)


YouTube: "Ka Manu / Manu O'o", Medley Sung By Weldon Kekauoha and Friends





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YouTube: "Aloha No / Ho'onanea Medley", Sung By Weldon Kekauoha and Friends



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いまでも君に夢中さ

2014年12月21日 | 音楽



師走のライブのひととき、Iさんが取り出した一曲。
「Still Crazy for You」

2006年のレコーディングだったようで作詞作曲は松任谷由実、谷啓とユーミンのデュエット。
映像には植木等やウッドベースをセッティングしたスタジオでの犬塚弘の姿が映る。

どういうきっかけで実現したレコーディングなのか知らないが、歌詞も曲もアレンジも素晴らしい。
さるTV番組のエンディングテーマに使われていたことも気がつかなかった。

全編に流れるオーケストレーション、ウッドベースとスネアがリズムの輪郭を明確にする。
フルートやヴィブラフォンがさりげなく登場する。

よそ行きのような風情の女声ボーカルとたどたどしいような谷啓の歌声と語りが却って曲の品位を上げている。

わからなかったの あの頃の私
みんな思い出に なっていったけど
ただ一つとってある 特別な気持ち
まだ まだ あなたに夢中 なの

憧れが 恋に 変わった瞬間
忘れられぬ ときめき

放送禁止用語とか、野暮なことは言わないで
「クレージー」とはクレージーキャッツの皆々様のことではないか。

谷啓はたまたま大学の同じ音楽研究会に在籍されていたらしいし、お元気な頃二度ほど宮川泰先生にもお会いできた。
「シャボン玉ホリデー」の頃の珠玉の名曲たちにまた会いたいと思う年齢になってきたのかしら。

あの頃の曲は素晴らしかった。
クレージーの皆さんが金だらいで引き起こして笑いはいつまでも心に残る。

「今でもあなたに夢中」と歌いたくなる気持ちが良くわかる。
Iさんの感動はそのままヘッドフォンから伝わってくる。

追記)
レコーディングの経緯は渡辺プロダクション創立50周年を記念するテーマソングとして、クレージーキャッツ結成50年の2006年に制作されたとある。
松任谷由美の作詞作曲で、谷啓とデュエット。犬塚弘がベースを、植木等が「お呼びでない」をナレーション。
すでに他界されていたハナ肇、石橋エータロー、桜井千里、安田伸などの皆さんのサンプリング映像を加え、
プログラミング技術によってあたかもメンバー全員がスタジオライブを展開しているかのようなイメージ作りに成功している。
ドラムスとベースはアシストプレーヤーが入っているが、犬塚さんのベースが生き生きして聴こえること。
ハナ肇さんや渡辺晋さんまでもベースで登場するところがファンにとってはたまらない。

詳細はナベプロ紹介サイトへ。
http://www.watanabe-music.co.jp/product/japanese/crazy_cats-still_crazy_for_you.html



STILL CRAZY FOR YOU_CRAZY CATS&YUMING.flv

クレイジーキャッツ「シャボン玉ホリデー」

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ

2014年12月19日 | 音楽



「Guantanamera」の映像に酔いしれていたら「米のキューバ国交正常化」報道が流れた。
「果報は寝て待て」を地でいくような仰天ニュースだ。

なんでこんな簡単なことに誰も気がつかなかったんだろう。
「アメリカはより良い未来のため、過去という足かせを断ち切った」というオバマさんの表現がいい。

キューバの経済的困窮は随分昔から伝えられていたが、経済制裁を受けなければいけない国は画一ではないはず。

素晴らしいミュージシャンや野球選手を輩出し古き良きアメリカをそのまま残しているガラパゴスのような楽園になぜ手を差し伸べなかったのか。

政治的思惑やら背景が報道されるなか、相互に経済的な恩恵を受けて文化的な交流が深まるならこんないいことはない。
これはオバマ政権のクリーンヒットになるだろう。

投融資が緩和され観光が自由になればキューバが活気を帯びるだろう。
フィデル・カストロさんのご意思は尊重するとして経済の活況が先決だ。

ライ・クーダーの「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」で紹介されたハバナの映像はもう十数年も昔のことだった。

ひたすら寂れて朽ちてゆく街並みをライ親子が訪れ、埋もれていた過去のミュージシャン達を発掘する。
過去の栄光に生きていたミュージシャンたちがマイクの前に立ち、聴衆の前に立つドキュメント映像は感動的だった。

幾多の困難が待ち構えているだろうが、音楽ファンにとっては朗報であることに間違いない。

場末のギターが、ライのプロジェクト到来によって世界中に紹介される音源になる。
ハワイで起きた発掘は、キューバに及び、世界中に紹介された。

その後十数年を経て国交正常化が実現され経済と文化の交流が本物になる。
「音楽の力って大きい」と思わざるを得ない。










Buena Vista Social Club - Chan Chan

Buenavista Social Club - Cienfuegos Tiene Su Guaguancó

Buena Vista Social Club - Silencio (HQ)

Ry Cooder & Manuel Galban MAMBO SINUENDO 1

デュエットまたはセッション

2014年12月17日 | 音楽


デュエットしたり、セッションしたりするとき、胸がときめいてくるときがある。
ルックスとか知名度とかそんなことを超えて、「音が出た瞬間に幸せになる」という感覚だ。

好きな異性の前に立っただけで「ドキドキしてくる」あの感じで、
高額宝くじに当たったら同じような感覚に襲われるのかもしれない。

それは、一緒に音楽をやるのがこの上なく楽しくさせてくれる「その人が目の前にいる」ということ。

見ていて楽しくなる。
少々音程が狂おうが、そんなことはかまわない。
稚拙なのかと思っていたギターは、味のあるフレーズだと思ってくる。

カリスマ性があるとは周囲をそんな幸せな気持ちにさせてくれる何かを持っている人のことを言うのだろう。

音楽に関して言えば時にぶっきらぼうだったり、危険だったりするが、そこにまた魅力があるのかもしれない。

こんな人とセッションできる幸せってそうそうあることじゃない。

「Forever Young !!」


Bob Dylan and Norah Jones - I Shall Be Released (Live)

George Harrison and Bob Dylan - If Not For You [Legendado] HD

E Clapton B Dylan Don't Think Twice, It's All Right Benefit Live 1999

Bruce Springsteen - Forever Young (Bob Dylan) (with lyrics)

グアンタナメラ

2014年12月15日 | 音楽




大きな陶器のカップに注がれた珈琲にザラメとラム酒を少々、ラテン音楽を聴きながら彼の地を思いやる。
新宿のお店「ハイチ」で、Kさんからキューバンミュージックの手ほどきを受けたのはもうだいぶ昔のこと。

学生運動には参加しなかったものの「ゲバラ日記」を読んで革命家という生き方を知った。
キューバ革命を成功させた後、カストロと袂を分かちボリビアへ渡ったチェ・ゲバラ。

ケネディ政権の頃キューバ危機という事態を回避したニュースをきっかけにアメリカとキューバの関係を知る。

ライ・クーダーの「ブエナビスタ・ソーシャル・クラブ」のドキュメント映画でキューバの色彩と音に触れた。

忘れ去られてきたような街並みを古いアメリカ車が走る。
古き良き時代の社交の場に往年のミュージシャンたちが集い、歌う。

「グアンタナメラ」は1929年頃、キューバの民謡をもとに生まれた愛国の歌らしい。
60年代ピート・シーガーのアレンジ「サンドパイパース」の歌で広く知られるようになったようだ。

「Playing for Change」で歌う様々な人々の歌声と演奏を見てまたキューバを感じることになる。

ディミニッシュを使ったちょっとしたコードアレンジが効いている。
「親指ベース(?)」なんていう楽器があるようだ。
歌うみんなの顔がいい。

チープな楽器で底抜けに明るいリズムと熱情を表現する。

革命やら冷戦やら様々な事件を見てきたこの楽曲は、何食わぬ顔をして生き続けている、
「すべてお見通しさ、、」

「Guantanamera」素晴らしい。

ヘッドフォンをかけてボリウムを上げて聴いてほしい。




Guantanamera | Playing For Change | Song Around The World

GUANTANAMERA (Rumba)

Guantanamera - The Sandpipers

COMPAY SEGUNDO(La Musica Tradicional Cubana)