上海料理「上海美味小屋」 (SHANGHAI HOUSE) 再訪。
上海蟹のシーズン到来。以前よりこの時期にディナーに伺いたいと願っていた1軒。
店のHPから、お薦め上海蟹コース お一人様6,500円(お二人様より)
(税別、別途サービス料)を予約し、訪れた。
リザーブされていたのは店内中ほどの4人掛けテーブル席。
テーブル・セッティングは、ランチョンマット、箸置き、箸(縦置き)、アンダープレート。
予約効果で蟹フォーク、ハサミもセットされている。
当店、各人に菜譜の用意はないが、卓上にグランドメニューを置いたままにしてくれたので、
コース料理の内容確認は可能。
サーブ時、簡単に料理名を告げられ、すべて各人ごとのポーションで提供。
また、今回割増料金のかかる料理への変更はありません。
酒はサントリープレミアムモルツ(中)380ml@550×2からスタート。
ワインも3,000円台で置いてますが、花彫五年紹興酒ボトル×2に進行。
金額を控え忘れてしまいましたが、2,000円台だったと思う。順調に杯を重ねた。
一品目 上海蟹の紹興酒漬け(半身)(一杯は+1250円)
雄、雌の説明はなかったのですが、黒い内子(卵)ですぐにわかりますよね。女の子(雌)です。
蟹フォークを駆使して、繊細な身の甘さと、みっちり詰まった内子の濃厚で絡みつくような
甘美な旨みを味わう。当店、酔蟹の漬けタレは甘いものの、許容範囲内です。
(ノブロー) このでっけえハサミは使いやすいだよ。バキバキ解体でけるだ。
で、フィンガーボウルやおしぼりは、蒸蟹を食うたあと、生姜茶のタイミングで登場したな。
もっと早くにだしてもらえるとありがてえ思うだよ。
二品目 上海蟹ミソと豆腐の煮込み 又は、上海蟹ミソ入りフカヒレスープ(+1,250円)
フカヒレ姿煮上海蟹ミソあんかけ(+3,500円)
(レンタロー) 管理人!レンゲが用意されたで、こいを使うだ。
蟹粉豆腐は、蟹ミソのコクに、滑らかな豆腐の淡泊な美味しさが映える一品。
緩くとろみのついたソースは生姜が効き、仄かな甘酸っぱさで食を進めさせてくれた。
三品目 上海蟹の姿蒸し(Mサイズ)(Lサイズは+600円)
お腹をみると、まんまる。この蟹は女の子(雌)ですね。今回は自分で解体します。
お腹の甲羅をはずし
背中の甲羅も同様。脚もハサミで切り落としました。
(レンタロー) ちょいとグレーがかったフサフサ部分は肺だよ。食べれねえから取り除いてな。
中を確認したいので、ハサミを使って真っ二つに。卵もミソもぱんぱん。
訪問は11月第三週ですが、10月の後半の蒸蟹(雌)より肥え太っている感じ。まさに産卵期だね。
セットされた刻み生姜の入った蒸し蟹用のタレですが、これは甘さを超越した激甘。
上海蟹のデリケートな味を損なってしまうので、辞退する。
身をほじり出す作業で、あちこちにいろんなものが飛び散るけれど、かまってはいられない。
ホクホクとした卵を頬張ると目尻の下がる旨さ。そしてミソのコクを味わう喜び。
上海蟹の美味しさにすっかり酔いしれました。
四品目 自家製生姜茶
甘ったるさの中に、かなり生姜が効いていてツンとした辛みを感じる味わい。
前述したように、このタイミングでフィンガーボウルとおしぼりが登場した。
五品目 上海蟹ミソと海老の鹿の子揚げ団子
すり身の中の蟹ミソ探し。
全体に練りこんであるわけではなく、ふっくらとした弾力のあるしんじょうの芯部分に
詰められています。この部分に到達すると、ミソのコクと香りが口の中に豊かに広がり、
幸せ度も急激にアップ。しんじょう自体にも軽く下味(塩)が施されていますから、このままで。
六品目 上海蟹ミソ入り小龍包(2個)
蒸籠でのサーブ。針生姜入りの酢もセットされましたが、これは激しく酸っぱい。
小籠包は想像していた以上に、ひだも美しく見目良いビジュアル。
噛み切ると肉餡の中には蟹ミソ。
肉汁を含んだスープはうっすらオレンジ色に染まり、味は濃厚。
やや下味が強いためか、私にはしょっぱくも感じられた。
繊細さを極めた蟹粉小籠包とは異なり、上海蟹尽しコースをがっしり主張してくる
存在感のある味わいだ。
揚げピーナツ黒酢漬け@500
酒が残っていたため、食事前にお薦め料理からおつまみ追加。
(寝太郎) 文字どおり揚げたピーナッツを香酢につけただけだよ。
七品目 青菜のせ上海蟹ミソ葱湯麵 又はレタス入り上海蟹ミソ炒飯
各自違えることができないため、寝太郎さんリクエストで湯麵をチョイス。
(ノブロー) 店側で取り分け、各自にサーブされるよ。
ボリューム面では申し分ないコース料理だ。
ひと口食べたときに記憶がよみがえった。上海蟹ミソの濃度に違いはあるものの、
これは以前ランチで食べた上海蟹肉味噌あんかけスープ麺のレベルアップした
バージョンではないだろうか。
とすると、仕入れ先が変わっていなければ、麺は橋爪製麺さんのもの。
また、この甘酸っぱい上海蟹ミソソースは、さっき食べた蟹粉豆腐とベースが同じことに気がつく。
私たちはお釈迦様の手のひらの上ように、この上海蟹ミソソースの中でうろうろしているのだ。
旨味と感じられる程度のMSGも上海蟹とのマッチング力が良く味に不足なし。
八品目 レモン風味の自家製杏仁豆腐
一昔前のお洒落さを備えた杏仁豆腐。食後にはジャスミン茶(温)のサービスを受けられた。
調理の技法や味の組み立てなどが少し単調に感じられましたが
このお値段で酔蟹・蒸蟹を含んだ上海蟹尽しコースがいただけるのであれば、CP優秀。
当方も何ら不満はなく、とても有り難いことだと思う。
お会計は、1人当たり11,000円(千円未満四捨五入)
奥には円卓も完備。利用日は団体客で賑わい、店の支持率の高さを知ることが出来た。
上海蟹コースを身近に味わえる良心店であります。
上海美味小屋 (SHANGHAI HOUSE)
東京都新宿区納戸町33 升竹ビル 1F
TEL 03-3269-5881
営業時間/ 11:30~14:30(L.O14:00) 17:30~22:30(L.O22:00)
定休日 日曜日・年末年始 -店舗情報「食べログ」より-
※中国料理満足度数は、3.9~5.0