四川料理 中國菜「老四川 飄香」 (ラオシセン ピャオシャン) 再訪。
ディナータイム、コース料理(飄香正餐)はお二人様から要予約。
8,640円と16,200円の2種類になりますが、
飄香正餐 ¥8,640(税込) を予約し、「80c」サイトのサトタカさんとの会食です。
夜にお邪魔するのも久しぶりですが、案内を受けたのは初回と同じ店内奥のテーブル席。
テーブル・セッティング等は変りがないため省略しますが、今回は卓上にお品書きがセット。
料理は、基本各自分での提供。
竹韵冷菜九味盆 (飄香特製 おたのしみ前菜9種)
サーブ時に男性スタッフさんが一品ずつ説明をしてくれる。
控えるのも大変だけれど、すべて正確に覚えている彼も凄い。
見映えの良いこれら小さな前菜はグランドメニューの中から提供されているものと、
コースオリジナルがある様子。
①牛、ハチノスと上ミノの麻辣豆豉和え「夫婦肺片」。辛味にコクがある。
②紅醋海蜇 クラゲと季節野菜の赤酢ソース和え
・・・上には白瓜。こりっとしたクラゲの食感にさっぱりとした赤酢が涼感を呼ぶ。
③二層の寄せもの、上はカボチャの寄せもので、中にはアヒルの玉子
下は緑豆、ハトムギ、シロップの煮凝り。トップをカボチャの種が飾る。
④椒麻香露鴿 ハトの青山椒ネギソース
・・・むっちりとしたハト肉に合わせたのは椒麻ソース。爽やかな辛さだ。
⑤飄香酔蝦 酔っぱらいボタン海老 1尾
・・・味加減・漬かり具合良好。フレッシュな青山椒が味をきりりとしめる。
⑥蒸し茄子と2種の唐辛子(赤唐辛子・万願寺唐辛子)の黒酢ソース。
⑦山城口水鶏 四川名物よだれ鶏
・・・下には山クラゲ。痺れ、苦味、辛味、旨味、絶妙なバランスで四川が香る。
⑧五香熏香魚 アユの四川式香料煮
・・・5種のスパイスを使って炊きあげたそう。しっとり、ほっくり炊けた鮎のほろ苦さは大人味。
⑨凍酸梅米瓜 漢方梅ジュースとパパイヤのゼリー寄せ
・・・上はパパイヤ、下が漢方梅(烏梅)。シロップにはミント。ほんのりとした甘みが優しい。
どれも手間をかけ作ったことが伝わる味で、辛さ一つにしてもトーンや質が違う。
味の構築が細かく行き届き、飽きさせない。非常に満足度の高い前菜だ
蒓菜瓜茸竹蓀 (くずし冬瓜と絹笠茸・蒪菜のスープ)
「西湖の蓮をイメージしました」という温かいスープ。
中央に浮かぶ白は絹笠茸、隣はヘチマ。トップは金華ハム。
静寂をたたえる西湖にレンゲを入れ味わう。
――旨い。
スープに豊かな厚みと深さがある。
くずした冬瓜の柔らかな口当たりに、蒪菜のちゅるんとした喉越し、
合わせたヘチマの青味も清々しい。
酸菜蕃茄煎魚 (白身魚の煎り焼き 芥菜ピクルスとトマトの自然な酸味のソース)
白身魚は関イサキ(大分県)。表面を煎り焼きにし、皮目はパリっと身はふっくら。
ナチュラルな酸味に塩気が整ったソースを絡めていただく。
淡白な白身にマッチし、品の良い味わいだ。
尖椒醤爆羊排 (ラムチョップの青唐辛子甘味噌炒め)
サーブ時には、フィンガーボウルとおしぼりの差し替え有り。
穀物ばかりを食べて育ったオーストラリア産の羊を使われているそう。
下には雲南百薬(オカワカメ)を敷き、他には苦瓜、マコモダケ、クレソン。
フレッシュな青山椒を使われているのも当店らしい。
ここはダイナミックに手掴みでむしゃむしゃと頬張る。甘味噌が効いて味は濃い目。
ラム肉独特の強い臭みはないが、それ自体の旨味は十分。
噛みしめるほどに、じゅわじゅわと美味しさが溢れだす。
飄香荷叶醪糟蛋 (四川伝統の甘味料理 ハスの葉の香り お口直しとして)
美的!蓮の葉に溜まった煌めく雫のよう。
これは演出だけでなく、蓮の葉の香りをつける優しい甘さのお口直し。
酒醸も使用されているとのこと。
下の器もきちんと冷やしてサーブされる。
蒸白鱔豆花 (うなぎ入りやわらか豆腐仕立て 麻辣ソース)
豆腐の表面には紅腐乳で味付けをしたうなぎとカリカリに焼いた皮を散らし、枝豆をトッピング。
まずはそのままでいただく。スプーンをいれると、柔らかな豆腐の中には
うなぎのすり身も隠れており、細かい仕事ぶりがうかがえる。
舌触りは茶碗蒸しのように滑らかで、味はシンプルそのもの。
ここに右の麻辣ソース(ザーサイ、挽肉入り)を加えると一気に四川の味へと開花する。
(ノブロー) 味の変化も楽しめるな。美味さの二段活用だで。
黒米酒牛尾冰糖人参 (牛テールの黒米老酒煮込み 高麗人参の香り)(2名分)
コース料理の中で唯一、取り分けが必要となる料理。取り分け前に写させてもらった。
(ノブロー) 空芯菜は塩味炒めでシャキシャキした歯ざわりだよ。
高麗人参は長崎産のフレッシュなものを使用。
黒米老酒でじっくり煮込まれた牛テールはホロホロで味が濃厚かつ甘い。
これは中華版テールシチューだ。美味いのだが、正直なところ、私はドスンと腹にこたえた。
椒香腐汁拌麺 (腐乳とカシューナッツの和え麺 青山椒の香り)
仕上げには青山椒オイル。チーズと麺の相性の良さを念頭においた献立らしい。
確かにクセのあるチーズを絡めたような味わいでこってりとしている。
しかし、この使い方上手い。
コクが味を深化させている。私の好奇心も大いに満足した。
好きな方にはハマル味かもしれない。
即日甜品二秤 (本日のデザート2種)
デザート前にはおしぼりの差し替えあり。
正確には、別のタイミングでも差し替えてもらっていて、これで4回目になるのではないだろうか。
もちろん、必要とされる場面ではすべてスプーンやレンゲも変えてくれるし、料理について尋ねると
不明な点は厨房に聞きにいってくれ、きめ細やかな心配りで充実した食事の時間を供してくれた。
甜品は別メニューから1品をチョイス。写真は左は
彫白巧克力布甸 ホワイト紹興酒プリン 話梅(干し梅)ジュレ掛け。
ホワイトチョコ風味でしっかり甘い。ジュレの上にはひまわりの種。
もう1品はカスタード餡入りココナッツ団子(椰蓉奶黃糯米糍)。
サトタカさんチョイスは、左上の酔蜀椒雪糕 (青山椒のアイスクリーム オレンジ甘酒ソース) 。美味。
中国茶 (本日の中国茶)
本日は白茶に分類される「白牡丹」。
夏に効く!すっきり系のお茶で、口に含むとほんのりと甘く後味はさっぱり。
最初の1杯目は入れてもらえ、お湯のお替わりはステンレスポットでセット。
お酒は一口生ビール@500×2、紹興酒@1,100(各税別)。
お会計はサービス料10%が加算され、1人当たり11,000円(千円未満四捨五入)
テーブルチェックにて。
私達はエレベーターで1階まで上がったきたのですが、スタッフさんは階段を上り、
表で長く見送ってくれていた。感謝。
当店、5月からランチに、四川の田舎料理、農家楽(ノンジャーラー)を始めたそうです。
お話では主菜が定期的に変わるランチセットと麺類は3種類と羊肉水餃の用意もあるのだとか。
最近、シェフは四川省の家庭料理に力を入れているのか。
そうと知れば、またお邪魔しなくてはならない。
老四川 飄香 麻布十番本店 (ラオシセン ピャオシャン)
東京都港区麻布十番1-3-8 Fプラザ B1F
TEL 03-6426-5664
営業時間/ 11:30~14:00(L.O) 18:00~21:30(L.O)
定休日 月曜
※中国料理満足度数は、4.5~5.0