拝観の際にいただいたしおりによると
「三千院」は、別名、梶井門跡・梨本門跡とも呼ばれる天台宗五箇室門跡の
一つで、皇子、皇族が住職を勤めた宮門跡。
現在の名称は、明治四年法親王還俗にともない、梶井御殿内の持仏堂に
掲げられていた霊元天皇宸筆の勅額により、三千院と公称されるように
なりました。とのこと。
およそ二六〇〇平方米の境内。見どころはたくさんありそうです。
聚碧園(しゅうへきえん)
宮殿を介して初めに広がる庭園。江戸時代初期の茶人、金森宗和が
手がけた池泉観賞式(ちせんかんしょうしき)の名庭。
奇跡のように美しい庭園。大原を訪れる観光客が魅了されるのも納得です。
往生極楽院(おうじょうごくらくいん)
バスガイドのお姉さんが、ここだけはしっかり観てきてくださいね、
とおっしゃっていました。
お堂に比べて大きい「阿弥陀三尊像」(国宝)を納める工夫として、
天井を舟底型に折り上げています。
中尊の阿弥陀如来は来迎印を結び、右の観世音菩薩は往来者を蓮台に
乗せる姿で、左の勢至菩薩は合掌し、両菩薩共に少し前屈みに跪く
「大和坐り」で鎮座されています。
ガイド本によると、両膝を開いた前かがみの姿勢は、往来者を極楽浄土へ
導くため、今まさに立ち上がろうとする瞬間を表しているのだとか。
まさに、慈悲にみちたお姿になります。
ビロードのように美しく隆起した苔。
この苔むした庭にはお地蔵さまがいらっしゃいます。
足をバタバタさせているような童地蔵さん。
杉木立の中に佇むお地蔵さま。なんだかほっこりさせられてしまいます。
思わず合掌(-∧-)
落葉も素敵です。
金色不動堂に向かう石段の途中左手には弁天様が祀られていました。
観音堂の横には二十五菩薩石庭。
枝垂桜はオフシーズンですが・・・
八万四千体の観音さまを観ることができました。
駆け足でまわる事になってしまったのが、とても残念な三千院。
高い杉木立に、苔むした庭、慈悲にみちた阿弥陀三尊像。
神がかり的な何かがここに存在するように思えます。
癒しの異空間、厳かで見るものすべてが素晴らしい!この一言に尽きます。
今度はじっくり、ゆっくり訪れてみたいわ~