熊子通信

「生かして頂いてありがとう御座位ます」 最強の祝詞です。
by伊勢白山道リーマンさんより

母と熊子の物語

2007年12月08日 | 思うままの雑記
 こんにちは、先の記事の丹頂鶴さんは人気ですね、ブログの閲覧数が、昨日は、とうとう「1176」となっていました。みなさま、ありがとうございます。

 さて、施設で暮らす実母を久しぶりに外に連れ出しました。仕事に追われてなかなか一緒に過ごす時間を取れず、母の施設に仕事柄用事があるとき以外は、最近は触れ合うことがなく、いつも申し訳なく思っていました。
 施設で暮らしてもう何年になるかな?カーさんや。熊子も嫁いでもう23年、いつか一緒に暮らすことを願っていた母でしたが、人並みに他家に嫁ぐことが決まり挙式の前の晩は、こんな娘でも「人にくれてやるなんて、もったいない、もったいない」と泣き笑いしたよね。
 熊子も人の親になり、最近はカーさんの寂しさがよく解るようになりましたよ。苦労して育てて、進学させてくれて、やっと自分に戻ってくるかと喜んだのに、娘たちはみんな他家に嫁ぎ、他家のものになり、手中の珠を一個一個涙を飲んで他家に渡していったのでしょうね。
 私の実家の今後の問題はまだ解決していませんが、きっといつかは光明が見えてくると願っています。
 そんな心の中に風が吹く今日この頃でしたが、母に映画を見に行こうかと話しましたらね、記憶をすぐポロポロなくす認知症の母ですが、とても喜んで行きたい行きたいと言います。
 
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 映画は新潟県山古志村の物語でした。大地震に遭った一家とマリという母犬とその子犬の物語でした。とても感動しました。母も熊子も持っていったテッシュペーパーが涙と鼻水でズルズルグシュグシュでした。

 見終わって母に「いい映画だったね」と聞きましたら、「うん、なんだっけ?」と母。

 これでいいんですよね、いまさっきの記憶が全く残らない母になってしまいましたが、まだ熊子の顔は忘れてはいませんから、これでいいんですよね。
 施設に入ってから大きな病気もせず、施設のスタッフのみなさんに良くしてもらい、苦しかったこと、悲しかったこと、いまはもう何も覚えてはいませんから、もしかして、母は一番幸せな時を過ごしているのかもしれませんね。





マリと子犬の物語 - goo 映画


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14 コメント

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熊子さん、こんばんは (polo181)
2007-12-08 21:12:45
お母様を映画に誘いましたか。良かったですね。山古志村の犬たちの話でしょう。私も見たいなぁと思っています。一人前になるまで育てて、嫁に行ってしまう。他家の人間になってしまう。親はなんのために子を育てたのか、割りに合わない仕事ですね。でも、不思議のことに、何処の親もみな、子の幸せをだけ願っております。自分のことは省みずにね。
今はもう何もかも忘れてしまって、最高の時を過ごして居られるだろうと思います。私の母の場合は最後まで、不安の中にいたみたいです。
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polo181さまへ (熊子)
2007-12-08 22:37:02
はい、いい映画でした。すさまじかっただろう地震の再現シーンは今でも心臓がドキドキします。何度も大きな地震に遭った私ですが、地震はおっかないです。そんな中での物語でした。映画館の中はそんな場面に泣き、嗚咽する方々でいっぱいでしたから、私ら親子も遠慮なく泣いてきました(笑)。ワンコちゃんがめんこくて、めんこくて、ああ、柴犬もいいなって思いました。この物語のグッズを買ってしまった。卓上カレンダー、めちゃくちゃめんこいですよ。
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一緒に暮らす夢 (花ぐるま)
2007-12-09 09:50:46
山古志村乃物語。
お母様も一緒に見られてさぞ心やすらぐ一時だったに違いありません。
熊子さんの優しい気持ちが伝わってまいります。

お母様が施設で暮らしていらっしゃるとのこと。
一緒に暮らせる日を夢見て熊子さんもお仕事を一生懸命なさっていらっしゃる。
本当にご苦労様。

山古志村は今年新潟へ行った時に通りました。
あの時とはすっかり様子が変わり、
家々は新築されて新しい街並みに変わっていました。
日本人は矢張り偉いなあと思いました。
くじけずに立ち上がる

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おはようございます。 (yuu)
2007-12-09 10:14:19
熊子さんお母様とご一緒に映画に行かれてよかったですね。。
熊子さんの文章からお母様の感謝の気持ちが
痛いほど伝わってきます。
私も九州から千葉に嫁いで来る時は気丈の母は涙を見せずにいましたがきっとどんなにか寂しかったかと、自分が親になりよく解ります。
熊子さんのお母様もご病気になっても
熊子さんの幸せはいつも考えていらっしゃるとおもいますよ・・お母様の優しい笑みが嬉しいですね
ブログを見ていたら胸があつくなりました。
マリと子犬の物語
此方で上演されたら行ってみたいと思います。
柴犬はお利口さんで可愛いですよ・・
我が家も18年間柴犬が家族の一員でした。
ランちゃんです。今だ忘れる事は有りません
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こんばんは。。 (ゆら)
2007-12-10 22:16:45
熊子さま、ご無沙汰しております。
熊子さまのお母さまの記事を拝見していて、とても胸が熱くなりました。
私の母も現在施設にお世話になっています。
もうかれこれ入所して10数年、毎週のように遊びに行っています。
最近はボケもでてきて、耳も遠くなり話がちんぷんかんぷんになることがよくあります。
わがままでさみしがりやの母ですが、娘の私が出来ることは、毎週遊びに行って、母の愚痴を聞くことです。
施設ではお馴染みなので、他の入所者の方の話し相手をさせていただくこともあり、私自身がどっと疲れていつも帰ってきます。
施設に入っていらっしゃる方はみなさん、孤独と戦っているのですね。
介護度の高い入所者の方がどの施設でも多くなり、ケアする側の方たちもたいへんですね。
熊子さま、どうぞお身体をご自愛くださいね。
膝の調子はいかがですか??

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花ぐるまさまへ (熊子)
2007-12-10 23:16:53
はい、なにもかも忘れてしまった母ですが、もう私も納得して受けれることができました。会うたびに簡単な質問を繰り返して記憶を呼び戻す努力をしたのですが、母にとっては苦痛だったと思います。手先の器用な母で何でも手作りで着せてくれましたし料理も素朴なものでしたが美味しかった。いつもボケてしまうことを恐れて手先をよく動かしていたんですが、孫の事故死から坂道を転がるが如く認知症になってしまいました。ショックが強かったのですね。いまはその悲しい出来事もすっかり忘れています。
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yuuさまへ (熊子)
2007-12-10 23:28:33
はい、娘を嫁がすのは息子が旅立つのより寂しいかもしれませんね。4人も娘がいましたから誰か実家の跡取りを夢見ていたようですが、どの娘も他家に入ってしまい母の落胆は大きかったと思っています。バチ子の私ならきっと一緒に暮らしてくれて夢を叶えてくれるだろうと思っていたようですが、私も人並みに嫁いでしまった。あの晩にもったいないもったいないと何度もつぶやいた姿は昨日のことのようです。
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ゆらさまへ (熊子)
2007-12-10 23:39:48
はい、膝のほうは騙し騙しの毎日です。そうですね、施設の方々は孤独かもしれませんね。それでもいつも誰かがそばにいてくれる環境に感謝しています。以前は毎週行くことができたのですが私も寄る年波で休日は体を休めています。雪が降る前にゆっくりドライブと考えていましたがこの日は映画に行って大好きな蕎麦を食べて戻ると疲れたのかすぐに寝てしまった母でした。
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久々の登場!! (酔歩)
2007-12-11 12:56:06
久々の熊母様登場ですね。お元気そうでなによりです。
うちも娘が二人ですのでいずれ家から離れていくのかと思うと寂しい限りです。
そうなると頼りになるのは連れ合いだけか・・・。
今から大事にしておかなければ将来大変な事になりそうです。
姉様の家庭は子供も男の子だし夫婦仲も良さそうだから将来の心配は無いですね。
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若へ (熊子)
2007-12-11 17:03:41
はい、この先のことを考えると、なにを一番大事にするべきか、よく考えよ!若よ!(笑)。子供はいずれ独り立ちです、そのときに慌てないようにね。私もやっとそれが解るお年頃ですよ。人生は長いですからね、子供が巣立ったら半分で、まだその先に半分あります。共に白髪が生えるまで、、、もうとっくに白髪だらけですが、牛歩の歩みで支え愛ですよ。
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