読んだ本5冊
読んだ量2148ページ
幽霊は行方不明-Dear My Ghost(角川スニーカー文庫) 矢崎存美
作者さんご本人のつぶやきから知った作品。ふむ。ふむ。ミステリーというよりはファンタジーな方向が強いお話。幽霊の位置付けというか設定が変わっているなぁ、と思ったのはワタシ基準。こんなに溢れるほど日頃から諸々いらっしゃったら、と思うとちょっと怖い。霊感皆無ですが。さらりと読めるあっさり風味の作品でした。美海のいわれが気になります。
生命の略奪者(新潮文庫) 知念実希人
タイトル通りの内容。残酷過ぎてどうにも理解不能な諸々の出来事(事件)に、いつもの楽しい読書、とは行かなかった。胸が悪くなる余りにも酷い出来事。すっかり意気消沈して読み終えた。鷹央のラストの姿も小鳥、鴻ノ池のいつものやり取りも常連刑事2人組も…霞んでしまう一連の事件。解決したけれど傷が深すぎる。
禁断の魔術(文春文庫) 東野圭吾
再読)ラスト、きっと湯川はその引き金を引いた。内海薫と同じ考えを持った。その正否は別として、湯川はそういう人物ではないかな?「自業自得だ。教え子に正しく科学を教えてやれなかったことに対する罰だ」「科学を制するものは世界を制す」恩師と父親。尊敬する二人のことばを受け取って、ようやく重いものを下ろすことが出来て笑えた青年の心が痛い。
あやかし草紙 三島屋変調百物語伍之続(角川文庫) 宮部みゆき
六巻を読んでの振り返り)ちょっと気になることがあって一冊戻る。第一期完結の巻。確かに、なんだろう、違う。ずっと読んできたこのシリーズのこの第一期の感じ。これが第二期始まりの黒武〜と、なにか違う。やわらかさ?聞き手が女性であることの親しみやすさ?分からない。分からないけれど、読みやすい。改めて。おちかさんおめでとう。本当によかった。そしてどうか。どうかこの幸せが末永く在りますように。瓢箪古堂の若旦那。2人の幸せを心から願った。
黒武御神火御殿 三島屋変調百物語六之続(角川文庫) 宮部みゆき
久しぶりの三島屋シリーズ。新たなスタートの一冊。おちかから引き継いだ富次郎が本格的に聞き手として臨む新章のはじまり。初めの「泣きぼくろ」「姑の墓」に、ああ、嫁ぐ前の若い娘が聞き手ではなかなか語れない内容ってあるんだな、と思いつつゾッとしたり、「同行二人」はそれでもなんだかあったかい話だなぁ、とほっこりとできて、さて最後。「黒武御神火御殿」は。怖かった。いや、おちかの時も「家」を巡る怪異はあったけれど。今回の語りはとにかく恐ろしくて。テンポ良く読んできたリズムが一気に乱れて急ブレーキ。知りたいから先に進む→