カミングアウト！ 私のファーストキス

多くの皆さんはファーストキスをしたことを覚えていると思います。
私のファーストキスは時期的には早いのですが、あまり思い出したくない思い出なのです。
そのことについて書きます。


私は幼稚園～小学生の頃は女の子と間違えられるような可愛らしい子供でした。
（自分で言うのもへんですが、お許し下さい。）
そんなこともあり父の会社のイベント（バーベキュー、花火大会など）に幼稚園児の私を連れていくと、若い女子社員の人達が「抱っこさせて下さい」と、いっぱい抱っこしてくれました。ほっぺたをなでてくれたり、ハグをしてくれたり…。

今でも若い女子からハグされたいっ！！
と思ってもチャンスは多くないですね。もうオッサンなんで…。


そんなある小2だったか小3だったかの夏休み、母方のおじいちゃん・おばあちゃんの家に親戚一同で集まりました。
母の兄弟は兄が1人、弟が2人おり、末弟だけが独身です。
長兄、二男には私と同世代の子供（私から見ると従兄弟）が複数人いて、かなり賑やかな夏休みでトランプをしたり花火をしたり川で遊んだり楽しかったです。

おじいちゃん・おばあちゃんの家は、山奥にある広々とした田舎の家。
夏なので開放的でみんな色々なことをして遊んでいました。

そんな時のこと私は一人でゴロゴロして居間で遊んでいると、末弟のおじさんがやってきました。
するとゴロゴロしていた私に覆いかぶさって手を抑えて、キスをしてきたのです。
まさかの展開で驚きましたが、小2か小3の私の力では手を抑えられると抵抗出来ません。
「やめて、やめて！」と言っても口はふさがっていて、何を言っているか分かりません。手足をバタバタさせても小学生低学年のチカラなので、抵抗しているうちに入らないでしょう。
ほっぺたも舐められました。


しばらくして止めてくれましたが、かなりショッキングな思い出です。
すぐに顔を洗いに行きました。
おじさんと言っても、末弟なので当時30歳過ぎです。

そのおじさんは田舎の山奥で両親（私から見るとおじいちゃん・おばあちゃん）と同居して、林業の仕事をしていました。女っ気のない男の職場で、今思うと何か溜まっていたのかもしれません。
インターネットの無い時代なので、出会い系サイトで女性と知り合うことは無いです。風俗店も車で3～4時間位かけて都会に出ないとおそらく無かったと思います。

キスをされたことは母親にも父親にも兄や親戚にも未だに言えていません。


それから数年して、そのおじさんは家を出て音信不通になりました。
母親に「おじさん、どうしたの？」と聞いても、はぐらかされてしまいましたが、その頃の私は既に中学生。兄と2人で「どこに行ったんだろう？」と心配していました。

そんな時に、おじいちゃんが老衰のため死亡しました。
しかしおじさんは同居していたおじいちゃんの葬式にも姿を現しません。
母やおじさんからすると実の父親です。父親の葬式にも出ないなんて、かなり異様でした。
携帯電話が無い時代なので連絡の取りようが無いのですが、しばらくすると県内のとあるスーパーの駐車場におじさんの車が停まっているとの連絡が入りました。

母や母の兄・弟は「お父さんが死んだ。連絡して。」とワイパーのところにメモを挟んで帰ったようです。

しかし残念なことに、その数日後におじさんは山中で首を吊って自殺している亡骸が発見されました。


兄弟姉妹でおじさんだけが独身。おじさんから見て、数多くいる同世代の兄弟姉妹・従兄弟の全員が結婚して子供を授かっています。
疎外感とかを感じたのかな～、と子供心ながらと感じました。

今の時代なら出会い系サイトや風俗店、お酒を飲みに行くなど色々と楽しみようがありますが、当時の山奥の暮らしが耐えられなくなったのでしょうか…。
悲しい出来事でした。