米山公啓のブログ

作家で医師の米山公啓の公式ブログ

世の中の常識

2007年05月15日 23時50分47秒 | Weblog


 最近はどうもセキュリティの問題なのか、
 カードを申し込むと、本人の確認がないと受け取れないという
 ような郵便案内が郵便局から届く。

 ところが、そこには名前などが書かれているのだが、
 赤いボールペンで名前が書かれていた。
 
 日本人の常識として、相手の名前を赤字で書くのは、
 非常に失礼にあたるし、普通はやることではない。

 たぶん目立っていいのではという感じで
 郵便局の職員が書いたのかもしれないが、
 
 ちょっと信じられない。
 すぐに郵便局へ電話をして、こういうことはやめたほうがいい
 と、注意した。

 若い世代がやったことかどうかわからないが、
 常識以前の常識をやはりだれかが教えないといけないのだろう。

 ある講演会の依頼があって、米山医院まで打ち合わせに
 来るということになった。

 メールで私が米山医院の住所を送って、駅から数分と
 書いたのだが、
 その返事がなんと、駅から米山医院までの行き方を
 教えて欲しいというメールだった。

 いまなら、住所がわかれば、ネットですぐに地図が
 出せる時代である。 

 どうして、そんな子供の初めてのお買い物のような
 説明をしないといけないのか、驚いてしまう。
 40年ちかくやっている米山医院だから、
 駅前でだれかに聞けばすむことでもあるのに、

 自分で考える(というほどのことでもないが)あるいは
 調べる努力をしないのだろうか。

 世代が違う、世の中の常識が違う、だれも注意しない
 そんなことになっているのだろうか。

 中央公論6月号 に私も書いているが、
 医療崩壊の原因は新研修医制度にもちろん

 あるのだが、若手の医者たちが、厳しい現場から逃げ出した
 ということもあろう。

 根性論を言う気はないが、時代が違うから仕組みも変えないと
 ダメということなのだろう。

 厚生労働省の役人の頭では、現場の理解不能だろう。

 午前中診療、雷雨で、患者さんは、少なかった。
 午後、集英社新書の企画で打ち合わせ。
 「健康という病」は11刷となって、毎年、大学受験の
  問題によく使われている。もう全国10校以上の
  大学入試に出ている。

 福祉系の大学を受ける人は、必読書ですね。

 久々に集英社新書を書き下ろします。

 夕方、雑誌の取材。結構長い取材で疲れました。