じゃっくり

日常をひたすら記すブログ

最後の日記

2004年03月27日 | 雑記
最後の日記です。





リンクサイトの掲示板に閉鎖のかきこみをし終わったあと、どっと疲れ、ベットに横たわった。のちに睡魔が遅い、すやすやと眠り始める。

そこで不思議な夢を見た。夢なのにその中の僕はちゃんと意識をもっている。リンクをしている「しらゆきみるく」の管理人、しらゆきさんのタイ旅行記を見た後だったからか、僕は1人で駅にいた。どうやら一人旅に出かけるらしい。背中にはこれ以上入りきらないであろう、ぱんぱんに膨れたリュックサック、左手には手提げ鞄を持っている。そこで1人の知り合いにあう。向こうもこちらに気づいたのか、「よう」と声をかけてくる。だが、すぐに前を向きなおし、すたすたと歩を進める。同じ席には座らず、お互いに無関心、だがそれがよかった。

駅員の1人がおもむろに僕の前の座席に座ってきた。

「あちらまでいかれるんですか。 よかったらお供しますよ。」

「あ・・・ は、はい。」

彼は車内でしゃべり続けた。向こうにはこんな楽しい場所があるんだよ。あそこには古い建造物があって、旅行客も多く訪れるんですよ、などと。トンネルに差し掛かる少し前にこういった。

「このあとのトンネルなんですが、異世界と繋がっているって噂があるんですよ。」

「ほんとですか・・・・・なんでわかるんですか?」

「はいったらわかりますよ。」

トンネル内にはいると、キーンという飛行機が低空で飛んでいるような音がした。あまりに脳に響くので僕は手で耳をふさぎ気味に聞いた。それと同時にその場にいることに違和感を感じた。本当に駅員がいっったような異世界に突入したのではないだろうか。しばらくして、トンネルからでても当分の間、耳鳴りはやみそうになかった。

目的地という目的地はなかったので、駅員のあるがままの場所にいき、彼のナビゲーションを聞きながら歩き回る。ただ僕はそれに短い言葉で返答するだけだった。

この電車がついたら彼ともおさらばだ。目的の駅につくと、僕はお礼をいった。

「ほんとにすいません。ありがとうございました。」

「いえいえ、またこちらにくることがあったらいってください。」

そういうと。彼は駅員の礼儀正しい挨拶をし、こちらを一度も振り返ることなく前方を見据え進んでいった。ここで、覚めた。




小船を1人で漕いでいると、いつのまにか人が乗っていた。幼い人、成年、女性、様々な人が。しかし、たまに気になって後ろを振り向くと面子が変わっていた。以前いた人はどこにいってしまったのだろうか。ころころ変わり、船員の数は徐々に増えていった。板をこぐ手も鈍くなり、僕は厳しい表情になる。

「降りていいですか?」

そういって降ろす人も何人かいた。こっちとしても、軽いほうが漕ぎやすい。しかし、マイナスよりプラスが上回り僕は彼らにいった。

「あの・・・ 誰か降りてくれませんか? お願いします。」

そういうと、大部分の人が無言で降りていった。それからしばらく漕いだが、ついに僕は1人になる。小船はすいすい進むが、何か空虚感を感じている。しかし、それと同時に生命力に溢れた充実感を感じている。辺りは暗さを増し、自分のいる位置が把握できない。それでも漕ぐ。漕ぐ。