じゃっくり

日常をひたすら記すブログ

天野月子 ”tour of the 燃えよドラゴン”in大阪

2004年03月11日 | 芸能・スポーツ
天野月子のアルバムは3rdの「天龍」しかもっていない。ライブにいく観客というのは通常、CDを購入済みという人が多い。さらに、CDを購入した人の中でその歌手に共感したものでなければライブまで足を運ばない。アイドルが好きな人はルックス、パフォーマンスなど歌唱、歌詞とは別の理由でもライブに足を運ぶと思うが、天野月子のような実力派なマイナーシンガーにはとりわけコアなファンが集まるのだろう。と、いうわけでCDを1枚しか購入していない”にわかファン”がかくコラムと思ってください。

性別でみるとほぼ半分半分。平均年齢層は23~5歳あたりだろうか。彼女は女性に好かれるタイプだろう。小柄な体に力強い旋律を奏でるギター。無口ながら声に力のある歌声、シャウト。観客の女性からも「かっこいい」などという言葉が投げかけられた。中には「お嫁にして」という女性もいたくらいだ。

辺りがうっすらと暗くなる。しばらくするとどこからともなく天野月子さんの声が聞こえはじめた。

「花粉症の季節になりました。みなさん、気をつけてください。」

などと、いきなり天野ギャグ。はじめは「天龍」にはいっている「劔」ではじまる。この曲はアルバムの最初の曲だ。僕の予想どうりの選曲からはじまったので、ニヤリとした。続く「鮫」、「枳殻」と天龍の楽曲が3連発。観客のテンションも徐々にあがりはじめる。ロックを演奏する女性はやはり髪が長いほうが映える。髪を振り乱しながら演奏する様はかっこよく、華麗だ。色白でまゆげが少し濃い、どこか昭和を想起させる彼女のルックスも魅力の1つ。

演奏の合間にはMCが入るのだが、それがまた面白い。彼女はしゃべりだすまでに時間がかかる。1~3テンポ他の人より遅い。通常の人がしゃべりだすタイミングより最長で5秒くらい遅かった。待ちきれなくなったファンは笑ったり、ひたすら彼女の口から言葉がでるのを待ったりしていた。演じている部分もあると思うが、言葉を選びながら発しようと思っているからではないのか。
中盤あたりにインディーズファーストシングル「箱庭」、今回のツアーのメインであろう「龍」、「蝶」が並ぶ。蝶ではステージ上から小切れにされた赤い紙の紙ふぶきがひらひらと降ってきた。蝶は彼女の中で赤いイメージらしい。そういえば衣装の中心部分の装飾も赤い。何かの形状をしていると思っていたが、蝶だったのだろうか。

今回はとりわけシングル曲の時に、会場に設置された4つのモニターからPVが流れた。生でライブをしている天野さんと、PVというあからじめ記録されたものとの融合。たしかにプラスの相乗効果を発生させていたように思える。熱心なファンは生の彼女しかみていなかったと思うが、僕はPVもみていたし、他の観客の反応もみていた。途中、携帯を開いていた人がいたのでやめて欲しかった。

終盤になってもロック調のガンガン効いた楽曲が並ぶ。「恋」では、かわいらしい振り付けもあり他の曲との差別化も図られていて楽しめた。また、北斗の拳の「愛を取り戻せ」も演奏された。最終曲はいつも「巨大獣」だ。これはほぼ決まっているらしい。ガメラを意識してつくられた曲らしいが、天野さん本人も思い入れがある曲なのだろうか。

終わってからもアンコールを観客は希望し、手をリズミカルに叩く。手が合わさる間隔が短くなり、観客のテンションが最高潮に達した時に天野さんは再び登場した。途中、ライブ中消えていた会場の「禁煙」のライトが明るくなったので、もしやアンコールはなし?と思ったがそれは杞憂に終わった。最後は本人だけ、ギターでのアコースティックで天龍にもはいっている「轍」が演奏された。終わると、観客に一言投げかけ、舞台を後にする。

ライブがおわっても会場をすぐ出ず、前の方にいき「蝶」の時に頭上から降ってきた赤い紙を記念に拾う。なんか甲子園で敗れた高校球児が砂をもって帰るのに似ている。会場をでてからアンケート用紙に文字をかき、会場をあとにした。

~裏話

会場まで車で6時間、会場で4時間、家まで車で6時間かかったので疲れもピークに達していました。今まで車は最長3~4時間しか運転した経験がないもので、未知の領域まで足を踏み入れてしまいました。結果としては何事もなく帰れましたが、大阪市内にはいると一方通行の道ばかりしかなく迷いまくりでした。