北欧デンマークおばさんの独りごちブロ

「住み慣れた地域で最期まで」をテーマにデンマーク高齢者福祉を研究し、世界のこと・日本のことを独りごちっています。

「グリーンな成長」豚ちゃんは、どう?

2009-03-03 | デンマーク最新
今日は、おひなさま。
関西では、雪が降っています。
日本全体が冷え込んでいます。

冷え込む日は、鍋にかぎりますなあ。
昨日の「居住環境の悪化を強いられそうになっているデンマークの豚ちゃん」の
話にちなみまして「わだ家(和田アキ子のお店)風豚しゃぶ」はいかがでしょうか?

白髪葱(白ネギを、白髪のように繊維に沿って切ったもの)と水菜を
このように「だし」に浮かべて、野菜ふとんの上に豚肉をのせ、
肉で丸めて食べます。

わだ家では、だしが「よせ鍋風うどんだし」でしたが、
わが家では、昆布だしをつかって、ポン酢で食べました。

ということで、本題はデンマークの豚の増産による「グリーンな成長」政策の
話です。

現在、デンマークには1300万匹の豚がいます。
85%を輸出しており、貿易の主力商品になっています。

ゆったりと育てるために、1匹あたりの居住面積が決められているようで、
(すみません、この話はウラがとれていません)
のんびりとそだった豚は、離し飼いのにわとりと一緒でおいしいのでしょう。

しかしながら、政府はさらなる増産を計画しており、
豚一人(1匹)あたりの居住面積は狭くなるが、それにこだわるよりは、
増産に伴って環境が汚染されないよう、
農家は環境にやさしい技術を使って環境汚染防止に努めてほしい、
という方針を出したのです。

そのためには、豚ちゃんの糞尿を使ってエネルギーをつくるバイオガス・プラント
への投資を支援するというのです。

環境大臣は「豚が増えることが問題ではない、土地には限度があるのだから。
私が心配しているのは、豚が増えることによる環境汚染なのだ」と、説明。

政府としては、豚の飼育をさらなる「産業」として育てたいらしく、
そのためには「他の産業と同様に、環境への配慮が今後ますます重要になる」
というわけです。

環境大臣は、より多くの豚を従来の豚舎で飼う(1匹あたりの居住面積は
狭くなる)ことによる環境汚染の基準値については決めていないようです。

「バイオガス・プラント建設には投資が必要で、操業するには今以上のコストがかかる。
 しかし、多くの豚を飼えるのだから、売上はアップして経済効果がある」と、大臣。

デンマーク農業協会の副会長は、
「再生可能エネルギーであるバイオガスが作ることを支持する。
 また、ただの資源を使ってできるだから、いいことだ」と、賛成を表明。

しかし、会長は
「豚の85%は輸出するが、残りは汚濁となるのだ。これが環境にとっての毒となる。
 だから、これ以上豚を増やすと、ゆたかな自然やおいしい水が守れない!
 それに、
 この田舎に、醜い建物(バイオガス・プラント)ができることは許せない!」
 と反対の意向を表明した。

バイオガスは、糞尿、木くず、ゴミなどから作られますが、
人間はいろいろなものを食べすぎているので、人間の糞尿からは作られないそうです。

環境にやさしい酪農にも、環境汚染の源泉があるとは、驚きです。
「自然と水を守るために、現在の生産量を守るべき」という会長の意見も
よくわかります。

しかし、「経済(成長)と環境(グリーン)の融合」という点から考えると、
この問題は、考え続けなければならない、重要な課題ですね。

しかし、居住面積が狭くなる当の本人(豚ちゃん)たちは、
どのように、思っているのでしょうねえ。

最新の画像もっと見る