北欧デンマークおばさんの独りごちブロ

「住み慣れた地域で最期まで」をテーマにデンマーク高齢者福祉を研究し、世界のこと・日本のことを独りごちっています。

大規模ストライキ

2008-05-02 | デンマーク最新
デンマークで、看護師、介護士、保育士などの
大規模なストライキが続いている。

賃上げ要求のストライキであるが、
利用者が困っているからといって、妥協するほど柔(やわ)
ではない、

市民がそのあおりを食っているのは明らか。
しかしまた、それをぐっとガマンしているのも事実。

しかし!でも!

「同じ働く者として、あんたの言っていることは
 よくわかるよ」と理解しているのだろうか。
高齢者施設にいるお年よりも、不満を爆発させることなく、
じっとガンマしているようである。

デンマークは不思議な国だ。

公共交通機関のストライキの時には、
納屋から自転車を出してきて、おっちらこっちら
自転車こいで会社へと向かう。

ほんに不思議な国だ。

しかし、最も困るのは、
人命に関わる医療サービスに滞りがでる場合だ。
事実、私の知人も、白内障の手術を控えて、
「本当にしてもらえるのかどうか」不安な毎日を
過ごしている。

日本で医療者がストライキをしたら
「人の命をあずかるものが、心得違いも甚だしい!」
という世論が起こるだろう。

でもね。

専門病院の先生の労働環境は人間の域を超えているよ。
医療者だって人間。
ゆたかな環境と給料が保障されて始めて、
よい医療が保障されるのじゃないだろうか。

働く者はみな人間だ!

一般市民も、そんな思いで、じっと我慢するのだろう。

デンマークは不思議な国だ。