北海道昆虫同好会ブログ

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2020-エゾヒメギフチョウハンテング。

2020-10-02 18:45:22 | エゾヒメギフチョウ
2020-エゾヒメギフチョウハンテング。


2020-5-3 (日)  薄曇り のち晴れ のち曇り 20℃ 

 

このあたりでは一日中ピーカンというのはむしろ珍しく、特に海沿いでは気象環境はめまぐるしく変わる。


日がさすと気温はみるみる上がり、エゾヒメギフたちも背の低いカシワの林床のササの上を低く飛ぶ。



もっぱら♂が♀探索飛翔として広範に飛び回り♀はあまり広い範囲は飛ばない。




けっこう飛翔速度は速いことがあり、孫たちはキャーキャー騒ぎながら追いかけたり、めくら滅法にネットを振り回すが、結局逃げられることが多い。




雲が広がり陽がかげるとたちまち気温が下がりエゾヒメギフたちは飛ぶのをやめる。




飛ぶのをやめたエゾヒメギフチョウはどこに消えるのでしょうか。



最も多いのは枯れ葉の多い地面。しかし、舞い降りるところをしっかり目で追っていない限り発見することは不可能。保護色みたいな感じになってしまうのです。さらに着地したあとも歩いて移動するのです。










草の葉に止まることはまれ。









けっこう見かけるのは樹木の幹に止まる個体です。少し離れると樹皮の色調・模様にとけこんで発見はまず不可能。










蝶採りに飽きてしまい、陽がかげって蝶も飛ばなくなり、三角紙に生きたまま入れておいたエゾヒメギフチョウたちは孫たちに十分観察させてから全てリリースしました。



近年、この発生地でもエゾヒメギフチョウは減る一方なので地元の蝶愛好家たちはこの蝶を殺して標本にするのはやめました。




蝶のヒョーホンを増やすよりも毎年この蝶を見ることができることのほうが、はるかに重要であることに気づいたからです。





これは交尾後の♀。交尾嚢が形成されもう再交尾(浮気?)は不可能です。





春の女神、ヒメギフチョウなどと呼ぶ人も多いけれどオイラは♂だ。





ヒメギフチョウとエゾヒメギフチョウの斑紋の違いはわかりますか ?。



エゾヒメギフチョウは翅表、基部の黒色条紋は Y字状になります。




最後にキタミフクジュソウについて。




福寿草はまさに早春の花ですが、ここ北見地方には特有の固有種キタミフクジュソウという植物があるのです。近年、北見以外でもけっこう確認されているようです。


茎一つに花一個。



この特異なフクジュソウは、まさにこのエゾヒメギフチョウの舞うカシワの森の林床植物としてみられます。


花よりもガク片が長いことが多い。



特徴はいろいろありますが、もっとも鑑別しやすいポイントは葉の裏に細かな毛が密生していることです。





普通のフクジュソウの葉裏には毛がなくツルツルです。



もう蝶採りは飽きたのでみんなで海にいって遊ぶことになりました。100mも歩けばオホーツク海の波打ち際になります。



採集隊集合です。





    終わり。




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