アズマイチゲに吸蜜するエゾヒメギフチョウ。
オホーツクで林縁の湿った所などに群生するこの白い花は、5月になるとまさにスプリングエフェメラルとして毎年よく見かけるのですが花の名前など気にかけることもなく、おお、綺麗だなと一瞥はするもののほとんど気にしない植物でした。
チョウ屋としてこの時期探し求めるエゾヒメギフチョウが寄りつかない花と認識していたのです。
2005年5月14日午前11時頃、晴れて気温は20度Cほどで無風。場所はオホーツクの浜佐呂間町。エゾヒメギフチョウ1メスがこの花に吸蜜しているのを初めて発見し、せっせと撮影しました。
しかし吸蜜時間は10秒ほどと短く、すぐに飛び去ったことから主たる吸蜜植物ではなさそうです。
5月も中旬になるとこの付近での主たる吸蜜植物であるフキノトウの花が開きすぎてくるため、吸蜜しにくくなるのでしょうか、エゾヒメギフチョウは他の吸蜜可能な植物に向かってゆく気配が感じられます。
アズマイチゲはしばしば大きな群落で咲いていますが、後にも先にもエゾヒメギフチョウが吸蜜しているのはこの一例以外は見たことがありません。
アズマイチゲという名は今回、初めて認識したもので、実は類似した植物もありネットレベルですが、かなり調べて同定しました。まさに、素人さんが、にわかアズマイチゲ博士になってしまった気分です。
キンポウゲ科 イチリンソウ属 ア ズマイチゲ(東一華)Anemone raddeana
キンポウゲ科イチリンソウ属、多年草、花期:3月~5月、東日本で発見されたことから「東(あずま)」という名が付いたそうですが北海道、本州、四国、九州に広く分布。花は1個、白い花びら状のがく片が8個~13個ほど。葉の先が丸く細かく切れ込まず、やや下に垂れている。花茎の軟毛は一般的には無いものが多いようだがしばしば長い軟毛を見ることもあるという。名前の由来は、「アズマ(東)」が関東地方、「イチゲ」が1本の茎に1輪だけ咲く、という事からつけられた名前です。また別名「雨降花」とも呼ばれ、この花を摘み取ると雨が降るといわれています。早春に一斉に花を咲かせ、夏には地上部は枯れてなくなり、翌春まで地中の地下茎で過ごすいわゆる スプリング・エフェメラルの植物です。 以上、生成AI風にまとめてみました。
ネットなどでは、しばしば アズマイチゲとよく似たキクザキイイチゲとの鑑別が問題になるようです。今回お示ししたものの中には花茎に軟毛を有するものがありましたが無いものもありました。葉は垂れるものが多く、とりあえずアズマイチゲと同定しておきますがコメントなどいただければ幸いですです。
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