猛毒ナニワズに吸蜜するエゾヒメギフチョウ。
2005年5月14日、北海道オホーツクの浜佐呂間町の発生地でナニワズの黄色い花に吸蜜するエゾヒメギフチョウを1メスだけですが撮影したことがあります。
エゾヒメギフチョウがナニワズに訪花しているのを見たのは、これが最初で最後です。比較的、珍しい吸蜜シーンと思われますのでブログアップしておきたいと思います。
この日は当地のエゾヒメギフチョウとしては発生の後期にあたり、主たる吸蜜植物のフキノトウの花が開きすぎてしまい、普段は利用しないナニワズの花に吸蜜していたのかもしれません。
早春の木漏れ日の中で林床のナニワズに吸蜜するメスの姿はとても艶やかで美しいものでした。比較的吸蜜時間は長く20秒はあり撮影は容易で、蜜量は多いのかも知れません。
普段、よく目にするナニワズですが、あまり細かなことは知らなかったので、ネットレベルですが今回も、にわかナニワズ博士になってみました。なにぶん植物は専門ではないので、ご教示、コメントなどあればよろしくお願いします。
ナニワズ Daphne jezoensis は 別名オニシバリ(樹皮が固くて鬼でも縛れる)とかナツボウズ( 夏に葉が落ちてしまう)とも呼ばれるジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の落葉小低木で福井県・福島県以北の本州、北海道、南千島・樺太に分布する。
アイヌの人々は、この木を煎じて作った汁を強力な矢毒として使っていてモリに塗って、「トド猟」にも使っていたという。「北海道」の名付け親・松浦武四郎は「夏坊主という木は毒草で、アイヌ人はこの木を煎じて汁をモリに塗り、トド猟に使っているがどんな大きなトドでも一本で死ぬ。」と日誌に記している。
ナニワズはオホーツクでは落葉樹林の林床に多く、しばしば密生している。最近、北海道斜里町で近縁の本邦未記録であったカムチャツカナニワズDaphne kamtschatica Maxim.が発見されたがこの花は白いという。
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