yetiの浮雲日記

写真と文字で綴る他愛のない日々。

北アル山行~北部編~②白馬岳テン場~唐松岳頂上山荘

2008年08月26日 23時37分23秒 | 山・山・山
テントから出てみると、朝からガスガスの状態。
気温は決して低くはないが、思いっきり水を吸ったテントを撤収するのは少々ブルーである。
テント内でコーヒーや無印良品の「黒豆茶」を淹れて、カロリーメイト、クラッカーなどをかきこみ、
重い腰をあげ、テントの撤収。

案の定、水を吸ったテントは、ザック内で嵩張る。
もちろんザックは、前日よりぐっと重く、肩にくい込む...。やれやれ。。。。

       

この日は唐松岳までの行程。
視界およそ10m、横殴りの雨の中、とりあえず途中の天狗山荘までを目指す。
途中、杓子岳、鑓ヶ岳とピークがある(これに白馬岳を加えて白馬三山)が、
遠雷の音を数回聞いた杓子岳はエスケープ。残念である...。

       

天狗山荘に9:00着。天候は一向に良くなる兆しはない。
時折窓の外に目をやりながら結局1時間半も沈殿...。(汗)

天候が悪いにも関わらず、多くの人が唐松岳に向かうこともあり
重い腰を上げて、10:30過ぎ、ようやく山荘を出発。
天狗山荘から唐松岳頂上山荘までは、およそ6時間の行程で
途中「不帰嶮(かえらずのけん)」と呼ばれる難所がある...。

       

でも、その前に「天狗の大下り」と呼ばれる難所。
一気に標高を300m下げます。
前半部分の鎖場を過ぎ、たらたらと下って、いよいよ「不帰嶮」突入!

       
【写真は不帰嶮Ⅰ峰手前】

「不帰嶮」は唐松岳までの間にⅠ峰、Ⅱ峰、Ⅲ峰とある。
要は難所が3回ちゅうことであるが、とりあえず一番の難所はⅡ峰らしい。
Ⅱ峰の手前で、なんともコミカルなピクトさん登場!緊張感がありません...。

       

しかし、Ⅱ峰はこんなところ...。

       
とにかく岩が切り立っている...。否でも緊張する...。
       
しかし、雨で岩が滑りやすいとはいえ三点確保は出来るし、鎖もしっかりと設置...。
       
本当は高度感がありありなのに、ガスで高度感は皆無...。良いことやら悪いことやら...。
       
幸いにも怪我なく通過...。晴れていれば剱岳の展望がきくんだろうに...。(涙)

       
最大の難所を過ぎ、不帰嶮Ⅱ峰北峰でようやく記念撮影。顔はカミサンの加工で...。
ガスに雨と緊張感。「ふっ」と緊張の糸が途切れた時だった。

かすかに遠雷の音が...。
Ⅱ峰北峰から南峰へと縦走している最中には徐々に音が大きく...。
そして薄黒い雲が空を覆い、風、雨足が徐々に強くなり始めた...。
雷雲がかなり近く、さらに自分たちがいるのは森林限界を超えた稜線上。
最短の小屋まで残り1時間の距離であることからとりあえず、yahhoi氏のツェルトで小さな岩陰でビバークすることに...。(ちなみに雷の退避法として岩陰は良くないという意見もあり)

雷雲が通り過ぎるまでおよそ30分。
その間瞬間的であれば時間雨量30mmは超え、強烈な風が吹き、雷はなっていたのだが、
さっと雲が切れた瞬間があった。



その間を狙って一気にⅢ峰を過ぎたところだった。
鮮烈な光とともに、前方の立山連峰方面の谷に落雷が...。(汗)
雲はかかっていないが、とても稜線上を歩く気になれず、唐松岳直下の岩陰で再度ビバーク。
第一陣の雷雲が過ぎた後、さらに第二陣...。
猛烈な風雨が吹きつけ、yahhoi氏のツェルトも耐水圧を超えたようで合羽の中まで
雨が滲みる。
雷は相当近くで鳴り響く...。(涙)
自分たちの真上で雷が光るたんびに、「あっ今回も生きとる」「今度も大丈夫」などと
おっさん二人で励ましあうことおよそ1時間...。

雷鳴が遠ざかったところで、唐松岳頂上山荘までを急ぐ。
途中ピークを一ヶ所過ぎたが、いつ再び雷雲がやってくるのかわからんので
とにかく山小屋まで急ぐ。
んでもって30分ほどでようやく唐松岳頂上山荘へ。



とにかく屋根つきの施設に辿り着いたのがこんなに嬉しいと思ったことはなかった。
そして、山小屋について初めて大雨洪水警報が出ていたことを知る。
(さらに後日、白馬池で男性登山者が落雷で頭に裂傷を負う怪我をしたことを知る。)
この日のことは後日簡単に総括しようと思うが、ただただ「助かった~!」との思いが強い1日であった。

雨は相変わらず降っており、濡れたテントを広げる元気も気力もなく、初めて有人の山小屋で素泊まりを体験...。

       

その後、唐松岳の山頂も気づかずに通り過ぎていたことも判明...。
ただただ疲れた1日であった...


北アル山行~北部編~①白馬大雪渓~白馬岳

2008年08月20日 21時10分10秒 | 山・山・山
いや、いや、憧れの北アルに足を踏み入れました。
広島から新幹線と夜行バスを乗り継ぐことおよそ12時間。

興奮と夜行バスのあまりの狭さに、ほぼ睡眠時間0での
信州入りとなってしまったが、白馬岳周辺の壮大な景観を見るに
眠気などすっかり吹っ飛んじまいました。

ちゅうことで、とりあえず向かったのは白馬岳。
何と言ってもこの山の魅力は3kmはあろうかという大雪渓。
今年の夏の異様な暑さにすっかり参った身体が、
恐ろしく「涼」を求めていたのがこの山域を選んだ一番の理由!

       

照り付ける日差しは、夏山特有の強さをもつものの、
大雪渓の上を吹き渡る風は、とても涼しく非常に心地よい。
これぞ、白馬の魅力!ただただ、興奮の登攀が続く!

ちなみに前を歩くのは、大学時代のツレ「yahhoi」氏である。

       

大雪渓は、日が徐々に高くなるにつれ、ガスがわいてくる。



しかし、ガスガス状態から時折覗く大雪渓の核深部は、
やはりアルプスの景観そのものです。
典型的なカール地形なんて国内だと日本アルプス以外でなかなかお目にかかることはありません。

雪渓上には、ところどころ巨大な落石が転がっている。
こんな石が落ちてくることを考えると背筋が凍る。

白馬岳は、高山植物の宝庫として知られる山である。
とりわけ大雪渓上部の葱平は、絶好のお花畑ポイントとして有名であるが、
植物に全く興味がないので、ただただ登る。

しかし、久しぶりのテント山行でザックの荷は重く、ほとほとこたえる。
yahhoi氏にも大きく遅れをとってしまった...。



白馬岳山頂手前の白馬山荘。
日本最大の超巨大山荘で1500人収容できるというから驚きである。
小屋の奥に目指す白馬岳山頂が...。



もうすでにガスガスです...。(汗)
道中、久しぶりにみる雷鳥の姿に若干興奮しながらも
そそくさと山頂へ。

       

やはり何ら展望なし...。予想はしていたもののがっかりである。

悔しいので帰り際、日本最大の山小屋で、キンキンに冷えたビールともつ煮込みを!
久しぶりの山なので値段は気にしません!(笑)



ほろ酔い気分で晩飯のパスタを作るものの、激しい雷雨と強風に遭遇。
ゆっくりと食を楽しむことも出来ず、テントイン。
しかし、テントは浸水、カメラも浸水、携帯も浸水と先行き不安な様相。(手前の青いのが我が家)



天候に関して言えば、翌日からの山行にいささか不安ありといった感じ...。(汗)

【追記】
上記記事は、下山後、ちょんぼしちょんぼし書いていたものですが、夕べ白馬岳で土砂崩れ発生との衝撃的なニュースが飛び込んできました。
そして、きょうになって2名が遺体で発見されました。
土砂崩れを予見することなど熟練したガイドであってもなかなか難しいことであろうと個人的には感じます。
被害にあわれたお二人のご冥福をお祈りいたします。



山行近し

2008年08月10日 23時55分19秒 | 山・山・山
何事も計画を立てるのは楽しいもんである。
とりわけ山行計画を立てる時は格別である。
地図を眺めながら、どこのテン場を利用するか?メシは何にしよう?
どんな写真が撮れるだろう?何持っていこう?
いずれも空想することを楽しんでいるのだからある種危険である。(笑)

とりあえず、今回の山行は下記のようなもんである
【8/12】仕事後、新幹線にて広島駅→新大阪駅、夜行バスにて新大阪駅→白馬駅
【8/13】白馬駅→(バス)→猿倉→(山行開始)→白馬大雪渓→白馬岳(テント泊)
【8/14】白馬岳→(白馬三山縦走)→唐松岳→白岳(テント泊)
【8/15】白岳→五竜岳→遠見尾根→遠見→神城駅→(JR)→松本駅(夜行バス)

山頂泊を伴う山行の場合、ついつい不要なものまで持って行きがちである。
特に多いのは、カメラである。昔はNikonのAFカメラ「F100」にレンズを3本。
あわせて万一のために機械式の「F」を持って行き、さらに二眼レフとクソ重い三脚を持っていったことがある。
それだけで総重量は5Kgを超えているのだから、ただただ疲れるだけの山行であった。
ただ世の中にはスイカやら大鍋やら一升瓶やら潜水用の足ひれやらを持ってあがるような猛者もいて
驚かされることがある。おそらく大学山岳部の伝統なのであろう。
若さは時に、驚くべき発想と尋常なきパワーを見せつけてくれます。(笑)

今回は極力荷物を減らしたつもりであるが、時代遅れの重たいテントの他
食料と水が加われば結構な荷になりそうである。(汗)

北アルプスの壮大な山並み、大雪渓と楽しみの多い山行であるが、
とりあえず、怪我なく無事に山行を終えたいもんである。






とある電車

2008年08月04日 23時32分30秒 | 出来事
先日、広島市内を走る路面電車に乗った。

仕事で市内を移動するときやプライベートの時でも
広島市内に住んでいると結構重宝するのが路面電車である。

ちょこちょこ電車に乗るようになると、
一口に路面電車といっても様々な種類があることがわかる。

カープ坊やなどのデザインをあしらった通称「カープ電車」
(車内にもカープファンにはたまらない仕掛けがあるらしい)
などビジュアル的に目をひく車両もあれば
いつ製造されたのやら、この時代に良く動いちょるわといった車両もあるのである。

聞くところによると広島の路面電車は、現在24種類ぐらいの車両があり
古いものは80年以上前の車両も現役らしい。正直驚きである。

さてさて、先日乗った車両は冒頭の車両である。
外観からもレトロな感じがプンプンです。

乗ってみます。

        

つり革や運賃箱など、現代風(あくまで、~風...)にしているものの
木製の床など何とも趣きある車体です。

数百mおきの停留所に停まるため、時速も30kmぐらいでしょうか?
せわしないこの時代において優雅な乗り物です♪

そんなことを感じるのも束の間、目的地に到着したので、
「さ~て、運賃払うか?」
っと思った瞬間、あるパネルが目についた...。



広島は、あさって被爆から63年目の夏を迎える。





熱闘...。

2008年08月04日 22時37分10秒 | スポーツ
熱闘が続いております...。
何のこと?そりゃ~高校野球のことですわ。

8月2日の開幕戦。
早速、我郷土の代表校「鳥取西高校」が出場しました。
ちなみにカミサンの母校です。
ちなみに我母校は、地元では鳥西の最大のライバル校?といわれ、
山陰で唯一、センバツで準優勝を成し遂げたもののここ10数年さっぱり...。

まぁ、そんなボヤキは置いといて、何にせよ昼間からビール片手に鳥西を応援しました。
内心、春の関東大会優勝校相手にせめて恥ずかしくないゲームを!とだけ祈っていたものの
ゲーム終盤まで「ひょっとすると、ひょっとする?!」といった
実に期待感を持たせる好ゲームでした。

プレイヤーが高校生だけに、下馬評通りにはいかないのが
やはり高校野球の醍醐味なんでしょう。

先日、市内の本屋であるものがふと目に付いた。
EX系で放送される「熱闘甲子園」の2007年版DVDである。
「熱闘甲子園」のDVDが発売されていることなど全然知らなかったが、
記憶に残る試合がとても多かった2007年版ということもあり買ってしまった。

周知の通り最終的に佐賀北が優勝を遂げるのだが、あらためて見返すと
何ともドラマの多い大会であった。

果たして、今年はどんなドラマを見せてくれるのだろう?