続・弓道の極意

私が一生をかけて極めようとしている弓道について、日々の気づきを積み重ねていくブログ

正しい角見の利かせ方②

2010年10月03日 | 積み重ね
では、手先ではなく身体で角見を利かせるにはどうしたらよいのだろうか?

身体で角見を利かせるポイントは二つある。手の内を柔らかく保つこと、そして大三から引分けにかけて手の内の圧を高めていくことである。

なぜ圧が重要かといえば、圧が感じられないから手先に力を入れる必要が出るのであって、圧が感じられていれば手先に力を込めずとも自然に力が掛かっている(角見が利いている)ことになるからである。

具体的に見ていこう。

まず、手の内を柔らかく保つには、イメージを変えることが重要である。

そこでちょっと弓の握りに手の内を合わせて、右手で弦を持って、手の内の中で握りをくるくる回してみてほしい。

完全に手の内を脱力したならば、当然、握りはくるくると簡単に回るだろう。また、手の内を固めて角見に力をこめて握りを持つと、握りは回らなくなるはずである。

そこで、今度は手の内を柔らかく保ち、ねっとりと弓の握りに巻きつくようなイメージで握りを持ち、回してみてほしい。

このとき、打起しの角度(手のひらに対し弦が90度に立つ感じ)から、ゆっくりと会の角度(手のひらに対し弦が0度に寝る感じ)になるまでまわしていくと、自然に角見に引っかかりそれ以上回らなくなる角度が見つかるはずである。

そこからさらに弦が会の角度になるように回していくに従い、角見のひっかかりに任せるように、ねっとりと圧を掛けていく感覚を感じられればOKである。

このイメージで大三を取ろうとすると、大三の段階で結構な圧が手の内にかかるはずである。

あとは、この結構な圧に負けないように、詰合いを維持したまま引分けてくればいいわけだが、この詳しい話は次回に譲ることにしよう。