やおぶろ vol.2

スキー大好き、やおりのブログ。

ウィスラー旅記:滑走初日。

2006-02-13 | Whistler 2006
1月29日(日)/滑走1日目

8時25分、薄曇りの空の下、スピリッツ・オブ・ザ・ノース前に向かう。
F社のゲレンデガイドを受ける場合、まずはここに集合するのがお約束だ。

朝の集合が少し早めな(あたしにはね)この旅でありがたいのは、滞在先の
ウィスラー・ビレッジインが、集合場所まで徒歩3分の好立地であることと、
朝食付きであること。
今朝はシリアルとコーヒーで軽めに済ませてホテルを出る。


ビレッジインの朝食サービス。
パンやシリアル、フルーツをお好みでどうぞ♪



F社ガイド陣からチーム分けの案内があり、各グループ、ゴンドラへ。
我らのガイドは「ウィスラーは俺の庭!」と言い切るKarlくん。
彼には本当に感謝している。現地では主任職にあって多忙を極めるというのに、
こうして時間をやりくりして、我らと一緒に滑ってくれているのだ。

本日、向かうはブラッコム・マウンテン。
滑走初日で、個人的には今シーズンに入ってまだ滑走3日目のこの日、まずは
“足慣らし”に専念することを自分に言い聞かせる。

なんせ今回の旅は、出発前夜、父から、
「無茶するなよ」
と言われているのだ。

「気をつけて行ってこい」でも「楽しんでおいで」でもなく「無茶するな」。
まるでやんちゃ坊主を諭すかのようだ。が、ムリもない。
これまで海外スキーから帰るたびに、父には

  ・仲間がエア台でバランスを崩してアゴを割ったとか、
  ・仲間が◆◆コースを派手に滑落したとか、
  ・仲間が雪崩に飲まれたとか、

そんな土産話ばかりを聞かせている。
でも安心してよお父ちゃん、そりゃ、たまに沢に転げ落ちたりもするけれど、
案外わたしは慎重に滑っているほうなのよ(?)


ガイド・Karlくんに導かれて Jersey Cream Express を上がり、まずは圧雪
コースの感触を確かめる。前日からの断続的な降雪のおかげで、雪がいい。
固すぎず・柔らかすぎず、気持よくスキーが走る♪
圧雪のすぐ脇にはもちろん非圧雪エリアが広がっている。各自、最初の1本で
コンディションを確認するや、たちまち脇道の味見を開始する。
Karlくんも、林間へパークへと、我ら好みの“遊び場”を案内してくれる。


Jersey Cream Express 降り場にて。
背後では雲海がモクモクしています。


皆の奇声(この場合は「喜声」かもね)もボリュームアップし始めている。
みんなご機嫌。いい感じだ。

けれどわたしは、まだ林間には入れない。
どうも思うようにスキーコントロールができず、視界が狭い感覚がある。
滑走初日は大概こんなふうなんだけど、こんな状態で林間だなんて、頭や顔面を
強打するのがオチだ。メットかぶってないし。「無茶しない」「無茶しない」。

ふと気付くと、もう一人、林間に入れないメンバーの姿がそこに……。
今回の旅で家族デビューを果たしたシホちゃんだ。
昨年、Karl企画でツェルマットを滑ったとき、同日程でツェル入りしていた彼女。
帰りの飛行機で関西組と乗り合わせ、スキー家族の末っ子・しんちゃんが積極的に
世間話を展開したのを機に、今回のウィスラー参戦となった。

そんなシホちゃん、基本は圧雪好きとあって、ソフトな非圧雪に苦戦している。
加えて我らのこのテンションにも、やや置いてけぼりか。頑張れシホちゃん。
(ちなみに、きっかけを作ってお手柄のしんちゃんはツェル後の昨年3月、ニセコ
にて期せずしてビッグエアを飛びシーズン終了。間もなく本格復帰予定)


Glacier Express のオープンを待っているうちに、時刻は11時30分になっていた。
早めのランチをグレイシャークリークで。お待ちかねのバーガーやピザをほおばる。

軽めの朝食が奏効し、わたしは巨大ピザの完食に成功♪ 「食った食った!」と悦に
入っていたところ、Karlくんより「小食だね」との指摘を受ける。
そんなバカな。
少し離れたテーブルではキ○コが、具材をオーダーしすぎてパツンパツンになった
「アジアンラップ」を食べ切れず、やん様に半分お手伝いしてもらっている。
彼女のは小食ではない、具材を欲張りすぎである。

カナダのジャンクフードは悪くない。好きな味だ。
ただ、カナダ人仕様の軽食は、日本人には相当パンチの効いたボリュームである。
というわけで、午後もがつがつ滑って消化を促すことにする。

セブンスヘブン(隊長いわく「ヘブンスセブン」、スネークマン・ショー的です♪)
がオープンしないため、午後も中腹エリアを中心に遊びまわる。

……とはいえ、やっぱり今日は調子が出ない。心なしか腰にも鈍痛が……。

午後2時、ゴンドラ降場まで下ったところでガイド終了時刻を迎え、
「まだ滑る組」と「もう帰る組」に分かれることにする。
ここで、やおり決意の一言だ。

「あたし、今日のところは下山を考えてみようと思う」


「えぇーーーーっ!」

各位より驚きの声を頂戴する(見事なユニゾン、ありがとうございました)。
そうよ、あたしが早退だなんて、かなりレアだわ。っていうか初めて?
“足慣らし”としては上々の滑走初日と、納得して山を下りることにする。
この旅の滑走日数は6日間。日を重ねるうちに、やがて調子も上がるはずだ。


「もう帰る組」下山時の一枚。
左より、隊長・Iちゃん・やおり・キ○コ・シホちゃん



いまいち調子が出ないな~、なんつって下山したのに、あたしったら、
みんなを誘ってゲレンデベースのロングホーン・パブでみちくさくった♪

『スキー、スノボを楽しんだあとは、ここで仲間と乾杯!
 それがカナディアンのリゾートスタイル』

と、かつて雑誌のウィスラー特集で読み、憧れていたロングホーン・パブ。
いつもはヘトヘトになるまで滑って、とても寄り道どころじゃないんだけど、
今日は余力を残しての下山ということもあり、念願の入店だ♪♪

ビールを1本開けて、気分よくホテルに戻ったところで後ろを振り返ったら、
シホちゃんが消えていた。
「皆さんと旅を続ける自信がありません。探さないでください」
と、ずらかったかと思いきや、
よそ見をしていて角を曲り損ねたらしい。よれよれと戻ってきた。


よれよれ戻ってきたシホちゃん。
板の持ち方からもよれよれ度の高さが伺えます。



ロッカーに板を片付けていたところで「まだ滑る組」も帰ってきた。
鶏子が前のめりにこけて、エッジで耳を切ったという。
攻めの滑りを身上とする彼女は転倒もダイナミック。大事には至らずとの
ことで安心したが、バンドエイドを貼りづらいところなので始末が悪い。

ここで活躍したのがモンチとツ○コ。
医薬系大手企業の元同僚コンビからなる、自称“ナイチンゲール隊”だ。


かいがいしく立ち働くナイチンゲール隊を眺めて交わされたアニキ二人の
会話が、いまも耳に残って笑える。


隊長
「いいな~、ナイチンゲール隊、いいな~。俺も面倒見てほし~な~♪」

タツ兄
「せやけど薬科出身は臨床経験が乏しいから、腕前はアテにならへんで」


いやいや、
タツ兄は自分も薬科出身だからそんな手厳しいこと言うけど、
“ナイチンゲール隊”のおふたり、手厚い看護ぶり、感動的でした。

鶏子さま、その後、傷の具合はいかがですか?


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