昔、学校の英語の教科書に載っていた、オタワ。
カナダの首都であるとかなんとかいろいろ書いてあったあとに、チューリップフェスティバルのことと、それからこのリドー運河のことが写真付きで載っていました。首都だとか人口だとか、そんなところはぜんぜん覚えていなかったけれど、「冬は運河がスケートリンクになり、オタワの人々はスケート通勤する」と書いてあって、へぇぇ~!岩手も寒いけど、さすがに川は凍んないよ!と驚いて以来、ずっと記憶に残っていたんでしょうね。オタワに引っ越すと決まって真っ先に思い出したのは、その英語の教科書でした。
さて。冬。
通勤途中、朝の冷たい風に鼻をマフラーに埋めて歩いていると、スケート靴を紐で結んで肩にかけて歩くビジネスマンが前に。と、思ったら、颯爽と私を追い越してゆく女性もまた、肩にスケート靴。
あの教科書に書いてあったのは、本当だった!
なんとなく、何十年も経ってそれを目の当たりにしたことが嬉しくて、マフラーに埋もれていた顔をシャキッとあげて、冬の風を感じながら(ほんとうだった~!)と心の中でニンマリ。
でも、住んでみてわかったことがもうひとつ。
スケート通勤できるのは、運河の近くに住んでいて、さらにダウンタウン方面に職場がある人だけですけどね。
車通勤もバス通勤も普通にあるので、雪の日は渋滞したり、というのはもちろんこの町にもあります。
でも週末や、平日の夕方には、運河はスケートを楽しむ人でいっぱいに。
世界で一番長い、スケートリンク。その長さは、7.8km。ホッケーリンク90個分!
上の写真のように、ところどころに階段とベンチが設置されて、どこからでもアクセスできるようになっています。
運河上にはトイレも設置されたり、コーヒースタンドもあり、ピクニックテーブルでホットチョコレートを飲んでいる人もあり。
やっぱりここ、オタワも例外なく、カナダ人は冬を楽しむのが上手です。