やおぶろ vol.2

スキー大好き、やおりのブログ。

カナダ旅記-21

2007-04-18 | Canada 2007
2月15日/滑走5日目・その2。

ブラッコム。

ウィスラーのボウルがダメなら、ブラッコムの林間がある!
なんて言ってこっちに来たのに、やん様ったら、
「今日もスパンキーズ・ラダー行っちゃう?」
だって。
「雪がついてるはずだから、登りも一昨日よりきっとラクだよ」
だって。


あたし一昨日、けっこうヒヤヒヤだったんだけどな…。
ここ数日、やん様は風邪の症状が進んでいて、部屋に戻るとえらく
ヘロヘロなのに、どうしてゲレンデに出るとそんなに元気なの?

「お、いいね♪ 行こう行こう♪」
もんちもノリノリだ。
もんちはね、実はカナダ入りする前のニセコで脚を痛めている。
それもあってウト先生の整体をまめに受けてるってのに、やっぱり
ゲレンデに出ると、ものすごい元気なんだよね…。

「一昨日より登りやすいといいね。向こう側も雪ありそうだし」
はるさんもノリ気かぁ……。


「よ……、よし。行こう」
ビビりつつも、やおり同意。
こう見えても(?)あたしはこのメンバーでは最年少。隊の和を乱す
わけにはいかない。も~、こうなりゃ俺もオトコだっ!(オンナです)

「グレイシャーエクスプレス」を降り、スパンキー入口へ急行する。
今日もやん様を先頭に、登はんスタートだ。


おっ♪
確かに足場は、一昨日より雪がついていて登りやすい。
それでも最後の数歩は角度的によじ登る感じになるから、今日も
先頭のやん様にストックを託し、スキーを支えに歩を進めていく。

進めていくが……



ドゴゴーーーーーー!!!



突如吹き荒れ始めた強風が、岩壁に貼りつく我らをたたくっ。
脚を一歩引き上げるたびに、風でバランスを崩してしまうほどだ。
負けるな自分。隊の和を乱すわけにはいかないのだっ。
でも……
こえ~~~!(泣)


前を行くもんちも、
「うぉ~! よろけるぅ~!」

と、あまりの風に手こずっている。
だけど正確に描写すると、

「うぉ~♪ よろけるぅ~♪」

のほうがより近い。
もんち、楽しいんだね(泣)


どうにかこうにか岩壁を登りきり、トップの平地に辿り着いたが、
風はなおも勢いを増し、容赦なく我らに襲いかかる。
ここは山の稜線。さえぎるものが何もない、風の抜け道なのだ。

強風をはらんでウェアが膨らみ、ライフジャケットみたいに見える。
あるいはお相撲さんの着ぐるみみたいにも見える。胴体でけぇ。
パブエネを支えに踏ん張ってみるが、この板の太さがアダになった。
板がちょうど船の帆のように風を受けて、決して軽くはないはずの
我が身が、板もろともあらぬ方向にトトトッと歩かされてしまう。
これはきっと、あたしが生涯で吹かれたなかで最強の暴風だ。
た~~すけてぇ~~~~~~(泣)

「しゃがんで、しゃがんで!」

吹きすさぶ風の中、やん様の指示に従い、みんなで身をかがめる。
っていうか、もはや立っていられない。
しゃがんでいたのはほんの10秒くらいだったと思うけど、終わりの
見えない時間は実際より長く感じるものだ。
一体いつまで吹きつけるのか?
この風がずっとやまなかったらどうすりゃいいのか?
などと本気で考えるビビりのやおり。


これが、待ち焦がれていた今日のストームの正体だったとは……。



タイミングを見計らって立ち上がり、できるだけ素早く板を履いて
滑り出す。ルビーボウルを行こうとしたがいたるところに岩が出て
危険と判断し、ガーネットボウルからダイヤモンドボウルを下りた。
その後はランチタイムをはさんで当初予定されていた林間へ。
ラプターズライドとか、ストーカーバンプスとか……。

ランチタイムにもんちが「去年、みんなで富士山滑走をしたときも
すごい風で、さっきみたいにしゃがんでこらえたんだよ」と教えて
くれた。
そっか。はるさん・もんち・やん様は富士山で経験済みだったのか。


だけどもう、

やおりはスパンキーでくらった暴風で腰が抜けました。

午後は使い物になりませんでした。


やおり腰くだけ。滑走面と股間しか写っていない

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