「読み合わせ」という校正作業があります(最近 校正ネタ多いな)
細かい数字が並ぶものや、名簿をチェックするときなど、
校正者が二人ひと組になり、一人が原稿を読み上げ、
もう一人がそれを聞きながら校正紙を確認していく作業です。
人名などは漢字を一文字ずつ↓こんな要領で。
松田 聖子なら、
「松竹梅のマツ、田んぼのタ、ヒジリor聖しこの夜のキヨ、子どものコ」
田原 俊彦は、
「田んぼのタ、原宿のハラ、俊敏のシュン、彦左衛門(ひこざえもん)のヒコ」
……
電話で自分の名前を伝えるときなんかと同じです。
漢字の読みは、誰にでもわかるような、ごく一般的なものを示すのがお約束。
「ひこざえもんのヒコ」が一般的にアリなのかどうかは微妙ですが、
編集業界的にはアリ。山本さんなら「マウンテンにブック」もアリ。
さて先日、
クライアントの若手社員と一緒に名簿の校正をしたのですが、
この若手の読み上げが……。
例えば
【斎藤 夏衣】(仮名)
斎「中が“示す”の斎」
→○ 「斉・斎・齋」の区別ができる例示です。
「斉」なら「略字のサイ・横棒2本のサイ」
「齋」なら「旧字のサイ」となります。
藤「え~っと、イトウさんとかの“トウ”」
→× 伊藤さん・伊東さんなど複数考えられるので例として不十分。
今度から「ふじの花の“フジ”」でお願いします。
夏「春夏秋冬の夏」
→○ そうね。そういう明確な表現はいいね。
衣「イ……イ……イ……、着衣の乱れ とかの“イ”♪」
→△ ぶははっ。間違っちゃいないけど。
発見時の遺体の状況について捜査本部より発表がありました的な
現代社会の世知辛さが漂うね。でも、
この漢字で何をイメージしますか? って連想ゲームじゃないんで。
単純に「ころも」でいいと思います。
この手の校正は、要領をつかめばテンポよくできるののですが、
不慣れなうちはなかなか大変。ずば抜けた漢字能力なんて要らないけれど、
漢字を見て、即座に熟語を発想する瞬発力は必要かも。
その点、この若手、おおむね無難な例を示すことができるのですが、
ときどき「着衣の乱れ」のような、聞いてて力の抜けることを言います。
ちなみに本人はいたって真面目。いい例を出そうと懸命です。
他にも、
【郷田 麻子】(仮名)
郷「ゴウ、ゴウ……う~ん……、ジャパ~ン! の“ゴウ”!」
→△ やっぱりそうきたかヒロミ ゴー。
普通は「故郷(こきょう)のキョウ」とかでいいんだけど、
ま、気持はわかるよ。「ジャパ~ン!」のところで
もの真似までして見せたアホさ加減に免じて了承だ。
【伊集院 裕子】(仮名)
院「イン……イン……、え~っと……、少年院 の“イン”!」
→△ え~っ!
考えた末にいいの思いついちゃった♪ みたいな元気な声で、
どうして「少年院」なんだよ。
この調子だと「所」を読むときは「鑑別所とか刑務所の“ショ”」
とかになっちゃうのか。
もっと普通のにしてくれー。
もう名簿の校正なんだか、若手社員の漢字テストをやってるんだか、
よくわからなくなってきます。
でも、
初めのうちこそ「何を言ってるんだバカ者」などと思っていたのが、
しだいに「この漢字、キミならどう読み上げる?」な~んて、
ヘンな期待に変わってきたりして。
やることいっぱいでキリキリの6月の仕事の中で、
笑いながらできる楽しい作業♪
(註:笑ってるのはあたしだけ。若手はいたって真面目で懸命です)
細かい数字が並ぶものや、名簿をチェックするときなど、
校正者が二人ひと組になり、一人が原稿を読み上げ、
もう一人がそれを聞きながら校正紙を確認していく作業です。
人名などは漢字を一文字ずつ↓こんな要領で。
松田 聖子なら、
「松竹梅のマツ、田んぼのタ、ヒジリor聖しこの夜のキヨ、子どものコ」
田原 俊彦は、
「田んぼのタ、原宿のハラ、俊敏のシュン、彦左衛門(ひこざえもん)のヒコ」
……
電話で自分の名前を伝えるときなんかと同じです。
漢字の読みは、誰にでもわかるような、ごく一般的なものを示すのがお約束。
「ひこざえもんのヒコ」が一般的にアリなのかどうかは微妙ですが、
編集業界的にはアリ。山本さんなら「マウンテンにブック」もアリ。
さて先日、
クライアントの若手社員と一緒に名簿の校正をしたのですが、
この若手の読み上げが……。
例えば
【斎藤 夏衣】(仮名)
斎「中が“示す”の斎」
→○ 「斉・斎・齋」の区別ができる例示です。
「斉」なら「略字のサイ・横棒2本のサイ」
「齋」なら「旧字のサイ」となります。
藤「え~っと、イトウさんとかの“トウ”」
→× 伊藤さん・伊東さんなど複数考えられるので例として不十分。
今度から「ふじの花の“フジ”」でお願いします。
夏「春夏秋冬の夏」
→○ そうね。そういう明確な表現はいいね。
衣「イ……イ……イ……、着衣の乱れ とかの“イ”♪」
→△ ぶははっ。間違っちゃいないけど。
発見時の遺体の状況について捜査本部より発表がありました的な
現代社会の世知辛さが漂うね。でも、
この漢字で何をイメージしますか? って連想ゲームじゃないんで。
単純に「ころも」でいいと思います。
この手の校正は、要領をつかめばテンポよくできるののですが、
不慣れなうちはなかなか大変。ずば抜けた漢字能力なんて要らないけれど、
漢字を見て、即座に熟語を発想する瞬発力は必要かも。
その点、この若手、おおむね無難な例を示すことができるのですが、
ときどき「着衣の乱れ」のような、聞いてて力の抜けることを言います。
ちなみに本人はいたって真面目。いい例を出そうと懸命です。
他にも、
【郷田 麻子】(仮名)
郷「ゴウ、ゴウ……う~ん……、ジャパ~ン! の“ゴウ”!」
→△ やっぱりそうきたかヒロミ ゴー。
普通は「故郷(こきょう)のキョウ」とかでいいんだけど、
ま、気持はわかるよ。「ジャパ~ン!」のところで
もの真似までして見せたアホさ加減に免じて了承だ。
【伊集院 裕子】(仮名)
院「イン……イン……、え~っと……、少年院 の“イン”!」
→△ え~っ!
考えた末にいいの思いついちゃった♪ みたいな元気な声で、
どうして「少年院」なんだよ。
この調子だと「所」を読むときは「鑑別所とか刑務所の“ショ”」
とかになっちゃうのか。
もっと普通のにしてくれー。
もう名簿の校正なんだか、若手社員の漢字テストをやってるんだか、
よくわからなくなってきます。
でも、
初めのうちこそ「何を言ってるんだバカ者」などと思っていたのが、
しだいに「この漢字、キミならどう読み上げる?」な~んて、
ヘンな期待に変わってきたりして。
やることいっぱいでキリキリの6月の仕事の中で、
笑いながらできる楽しい作業♪
(註:笑ってるのはあたしだけ。若手はいたって真面目で懸命です)
多くは数字データの読み合わせなんだけど、たまにDr.の名前の読み合わせもあるので、
この話、納得ナットク!!
この時の漢字の例えって人によってかなり違うよね~。。。私も時々プッ!!!!と
笑っちゃったりします(自分も含めて)
ちょっと違う読み合わせ(?)
会社で電報お願いするとき、今の時代「ネット」から申込めるけど、たまにしかないのでネット登録していないから、電話で頼む。
当然、漢字を説明しなきゃならない。
説明しにくい漢字だったりすると、やっぱりう~んってなっちゃう。
私のデスク、とーっても静かなので、電話も丸聞こえ。恥ずかしいったらありゃしない。
だから、こないだは、前もって考えておいて、更に別室から電話してみた。
最後に確認されるとき、、、電報屋さんが私と同じ例を使ってくれると「ほっ」とし、違う例を使うと「あ、やっちゃった」と思う。
電報屋さんって、漢字もいーっぱい知らないとできないし、私には無理だわ。と思いました~。
例えに出す言葉とか人の名前って、その人の年齢とかいろんなものが関係してくるよね。
最近の人名(特に子供)は見たこともない漢字を使ってたりするから、校正も大変そうだわ。
人名の校正は気を遣います。一文字違うだけで別人になっちゃうし、間違われた人だって気分悪いだろうしね。
あたしが扱う人名はもっぱらスポーツ選手だけど、つ●こみたいにドクターのお名前の校正となると、なおのこと気遣わしいのでは?
エーデル>
そうか、電報なんてまさに「読み合わせ」だね。
電話でのやりとりだと、漢字もさることながらアルファベットの申し送りが大変。
「Dです」
「Bですか?」
「Dです。a-b-c-d のディー。ディズニーランドのディー」
「あぁ、デズニーランドのデー」
「デズニー ……」
なんつって。
いがちゃん>
先日の読み合わせでは「萌子(ほうこ)」さんという名前が出てきて、これは当然「萌(も)え~~~~!」で、読み手・聞き手とも了解が得られました。例えも時代で変わるのね。
最近の子供の名前は、本当に困る。あり得ないような当て字のオンパレードで、まず入力変換ができない(笑)