山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

カケスとどんぐり

2017-09-29 | めぐる季節と自然
昨日、隣の林でキジが啼いたと思ったのは間違いで、カケスだった。
カケスが啼くと、どんぐり(アベマキ)が熟したのかなと思う。
この時期にカケスは必ずどんぐりを取りに来る。

カケスはどんぐりが熟すと飛来してくるのか、それとももともとここに住んでいるけど、どんぐりが熟すと啼き出すのか、よく分からない。
それに、どんぐりを取っていることをなぜジャーと鳴いて知らせてくるのか。
このどんぐりは自分のものだというなわばりを表すためだろうか。
春のつがいをつくるときにはどういう声で啼くのだろう。

どんぐりがあるときだけジャーと鳴いて、ほかの時期はずっと黙っているカケスは、声が出なくなったりしないのだろうかと不思議だ。
人間ならば発声練習が必要である。
そもそも鳥というのは声帯があるのか?
セミやコオロギじゃないからきっとあるんだろう。
けれど、あの小さい体でどうやってあの大きな声を出すのだろうか。

人間の歌唱の場合、声帯で出した振動を、口腔や鼻腔で響かせることで声にするので、口腔や鼻腔をなるべく大きく開けないと大きい声が出ないという説が出回っている。あるいは、息の量を多くすれば大きい声が出るという説はもっと有力だ。けれど、それは間違いだと思う。
鳥より小さい声の人間は必ずいる。いや、いっぱいいる。
そういう容量の問題ではなくて、声を大きくして遠くに飛ばす仕組みが何か別にあるはずだ。

人間の声の仕組みはいまだ解明されていない部分が多いらしい。
鳥のことなんか全然分からないだろう。


カケスがうちの隣に常駐しているにしてもしていないにしても、毎年啼くカケスは同じ鳥なんだという気が何となくする。それこそ錯覚なのかもしれない。ソフトバンクの白い犬がいつの間にか入れ替わっているのと同じだ。

カケスはカラスと同じ仲間だから声が悪いよ、と父が言ったのをよく覚えている。
カラスも気が悪いだろうが、本当のことだ。



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