皆さんはNHKの「SONGS」って番組をご存知ですか?大泉洋の進行で、クオリティの高いサウンドと映像でJ-POPの名曲をボクらに届けてくれるNHKの音楽番組です。時々ボクら世代にも「懐かしい!」って感じのミュージシャンが登場するので、楽しみしているんですよ。
少し前にNHKで放送された「SONGS」を録画しておいたのを、ようやく見ることができました。ボクらの世代にはとても懐かしい3人組バンド、「アリス」が登場した回です。
谷村新司、堀内孝雄、矢沢透の3人組のこのバンド。まさに「一世を風靡した」という表現がピッタリくる当時の人気ぶりでしたね。3人は1948~1949年生まれですから、ちょうどボクらよりも一回り上の団塊の世代。確か大ヒットした「冬の稲妻」はボクが大学生の頃の曲で、当時よくアリスのマネをしてハモっていました。ツインボーカルであるチンペイ(谷村)とべーヤン(堀内)の歌い方は独特で、マネをしやすかったですよね。あと意味不明な「唸り」というか「かけ声」、「あ~」とか「へぃ」とか「you are king of kings」とかもね。
「今はもうだれも」「冬の稲妻」「帰らざる日々」「遠くで汽笛を聞きながら」「涙の誓い」「ジョニーの子守歌」「チャンピオン」「狂った果実」…懐かしい曲名が、そのメロディやフレーズと共にどんどん頭の中に思い浮かんできます。
番組の中でも、当時と変わらぬ歌声を聴かせてもらいました。いやぁ~なかなかヨカッタですよ。3人ともお元気そうでした。当時つき合っていた彼女がアリスのファンで、LPを貸してもらってカセットテープに吹き込んで聴いていたことも思い出しました。懐かしい!(その子、今でもボクと一緒に暮らしています)
さて、アリスの映像を見ながら、ボクが当時夢中になっていたもうひとつの3人組フォークバンドのことを思い出しました。
NSP(エヌ・エス・ピー)です。「アリス」のように「一世を風靡」とまではいきませんでしたが、岩手県出身の3人による純朴なサウンドは、ボクらの心を掴みました。天野滋、中村貴之、平賀和人の3人は国立一関高専の同級生で、1953年~1954年生まれ。年代的には、アリスの3人よりも5歳ほど若い世代です。
ボクは彼らの音楽が好きでね。北国や雪国の自然や人々の心を歌った曲に特に惹かれて、仲間と一緒にバンドで随分コピーもしました。アルバムも全て持っています。1980年代に解散して、それぞれソロ活動や音楽プロデュースの仕事をしていたんですが、2002年に再結成。日本青年館で復活コンサートを行います。ボクはその復活コンサートにも行きました。当時のことを本家ブログ「週末はアルビレックス!」に「アルビレックスとNSP」(2006年8月)という記事を書いていますので、興味ある方はお読みになってください。
ところが、2005年にリーダーの天野滋氏が逝去し、さらに昨年には中村貴之氏も逝去。現在、NSPは平賀和人氏ひとりになってしまいました。
「SONGS」で元気に歌うアリスの3人の姿を見ながら、「あぁ…NSPの3人の姿もこうして見れたらなぁ…」としみじみ思い、人の命の儚さを再認識したしだいです。そして、「健康には気をつけなきゃなぁ」「人生もおそらく残り数年、悔いを残さぬ生き方をしなきゃなぁ」としみじみ思っています。