2012年10月21日(日) 晴れ
車坂峠→トーミノ頭→黒斑山→蛇骨岳→仙人岳→鋸岳→Jバンド→賽ノ河原→湯の平高原→草すべり→中コース→車坂峠
昨日、蝶ヶ岳を下山後高速で高峰高原へ移動した。途中、コンビニでおにぎりを調達しようと立ち寄ったが、思うようなものがなくしぶしぶそのまま駐車場へ入る。車中泊の方だろうか、車が4,5台駐車されていた。夕飯は東部湯の丸SAで天ぷらそばとライスを食べた。満腹の状態で7時には就寝できた。疲れていたのだろうか、記憶が戻ったのは午前1時頃である。
浅間の夜空
さて、今日はどうしたものか。歩き出すにはまだ早い。夜中のまだ1時だ。窓から外をうかがった。すると空には満天の星空が広がっているではないか。ますますわくわくしてきた。黒斑山頂から星空を眺めたく、今日は夜中に歩くつもりでいるからだ。そわそわしながら身支度を開始した。お隣の車に気を遣い静かにだ。
浅間の夜空
今日はおにぎりがない。昨夜立ち寄ったコンビニになかったからだ。食糧は果物、ソーセージ、パン、それにカップラーメンである。持ち合わせていた全食糧をザックに詰める。深夜2時、駐車場から胸をときめかせ、わくわくしながら歩き出した。気が小さいのでラジオを聞きながら歩いた。いつものラジオ深夜便である。何度も歩いたこの山道も夜ともなれば別だ。足元をしっかり確認しながら進む。歩く方向も探す必要があった。
まちあかり
佐久の街だろうか灯りがきらきらと輝き夜景が見え出す。時折吹く風に寒さを感じた。ガサガサっと笹の音が聞こえるとビクっとする。風のいたずらだろうが驚いてしまうありさまだ。気が小さく情けないと思うがラジオが気を紛らわせてくれた。夜道はじっくり腰を落として休む訳にもいかず、立って小休止がやっとだ。
黒斑山山頂
休憩せず、我慢しながら歩き続ける。しかし、のんびりのんびりとだ。心配していたお腹はまだ空かない。高速のSAで食べた大盛りご飯が効いているのだろう、助かった。トーミノ頭を過ぎれば山頂は近い。山頂へ着いたら温かいコーヒーでも飲もう。水はたっぷりとある。
浅間山外輪山
トーミノ頭を過ぎると夜景が一段と輝いて見える。風は比較的穏やかだが、時折静寂な暗闇に音を立てて吹き抜ける。まるで嵐のように思えるほどだ。再び樹林帯を歩く。監視カメラを過ぎれば山頂は直ぐそこだ。とにかく今日は満点の星空を眺めたいばかりにこんな真夜中に歩いてみた。
蛇骨岳から黒斑山
黒斑山の山頂はさすがに誰もいない。早速三脚を立て夜空を撮りだした。しばらくは撮影に夢中になる。すると、話し声が聞こえたような気がした。ラジオ深夜便に耳を傾けていた為、耳を疑っていたが。毎年健康診断では要再検だからだ。
カラマツの黄葉
撮影に没頭しているとやはり誰かがやってくる気配である。動くヘッドライトがこちらへ向かっている。こんな夜中に登って来るとは…。どうも御来光を目的に来たらしい。星空も夜明けが近いことを告げていた。東の空に青みがかってくる。
仙人ヶ岳から鋸岳
御来光は浅間山の右斜面からあがってきた。次第に明るくなり外輪山が浮かび上がる。お湯を沸かし朝食を食べることにした。おにぎりを食べたいが買いそびれてしまったのでカップラーメンとおさかなソーセージにかぶりつく。熱いラーメンがうまい。体の芯から温まる。それにカラマツの紅葉を眺めコーヒーをゆっくり頂く。山で味わう贅沢な時間だ。
四阿山
さて、すっかり夜が明けてしまった。登山者もぼちぼちくるころだ。ここは引き上げて外輪山を回って帰ろう。渋滞が始まる前に帰りたい。Jバンドを歩くのは数年ぶりだ。まだ山歩きを始めたばかりのことを思い出す。あれは、やはり秋晴れの今日のような天気だったことを憶えている。
カラマツの黄葉
蛇骨岳から鋸岳の稜線歩きは気持ちがいい。四阿山から志賀高原の山々、それに上越国境などの山並みが丸見えだ。なんと言っても外輪山はごつごつしているので見ごたえがある。それに、なだらかな浅間山の山容が対照的でここはお気に入りのひとつだ。
Jバンド
ツアーの方達だろうか、12,3人がやって来る。ガイドらしき方にぴったりと一緒に歩いている。ここは早くJバンドを降りよう。するとまた違った景色が待っていから楽しみだ。Jバンドは見た目よりも足場は広くまったく問題ない。すんなりと降りられる。
牙山、剣ヶ峰、奥に八ヶ岳
Jバンドは通常ルートを降りなかったようだ。降りてから気付いたが踏み跡が消えてしまっている。途中まで確かにあった踏み跡が完全に消えてしまった。しかたなくコースを探しながら南へ向かう。やはり、同じように間違った場所へ降りた人もいるのだろう、薄い踏み跡を頼りに本ルートへ戻る。
蛇骨岳とJバンド
下から眺める外輪山もなかなかいい。特にこの時期がとてもいい感じだ。澄み切った青空に黄葉したカラマツがキラキラと輝いている。前掛山への分岐に入ると登山者がグンと増えてきた。百名山となっているので、やはり今日のようなお天気では人も多い。
カラマツの黄葉
さて、草すべりの入り口へ急ごう。浅間山へ登りたいが時間がない。登ってしまえば午後に下山することになる。お昼頃には駐車場を出発したい。すれ違う方々からは、もう行ってきたのですか?、と聞かれる。いいえ、Jバンドからですと答えるのも面倒になり最後にはええで済ませた。
草スベリ入口
ここを登らなければ帰れない。ま、急いで登る必要もないが後ろを振り返れば浅間山が大きく望める。何度も何度も振り返りながらこの急斜面を登った。
浅間山
夜が明けてここへ来て初めて浅間山の全景を眺めた。久しぶりの浅間山だ。やはり見惚れてしまう。黒斑に来ればその季節季節の浅間山がお手軽に眺められるのでいい。
蛇骨岳、仙人岳、鋸岳
なかなか変化にとんだ景色だ。お天気が良ければすべてよしっという感じだ。何度も何度もカメラ向けてしまう光景に出合う。さて、もう少しで稜線に出る。もう一汗かこう。
草スベリ分岐から
トーミノ頭の手前に草すべりの分岐がある。ここでこの景色の見納めだ。人がごった返してきた。時間も迫っている。いつもの中コースで下山だ。
高峰山、篭ノ登山
昨日の蝶ヶ岳といい、今日の黒斑といい、天気に恵まれた週末であった。夜中の2時に歩き出したので昼寝でもしたいが家路を急ごう。こんな素晴らしい景色を眺められ、これがあるから山は飽きない。季節の移り変わりは早い。最近は実に早く感じられる。健康であるきょうも感謝しなければ…。
早速お邪魔しました。すごーい写真のオンパレード、一眼レフの真価を存分に発揮していますね!
近郊の低山に紅葉が降りてくるのを楽しみに、毎週のレポートを拝見するのを楽しみにしております♪
(*^-^*)
星空もカラマツも浅間山も綺麗!!!
あんぱんさんのブログで知った黒斑山~
それ以来登ってみたいとずっと思っていたんですよ。
念願かなって今年のお花の時期に登れましたが、
強風とガスガスで浅間山は全くみえず(T_T)
花の時期も素敵でしたが、紅葉も素敵ですね~。
冬も冠雪した大きな浅間山もが綺麗なんでしょうね♪
ちょっと写真が大きかったね。元気な時に山へはたくさん行きたいですが、どこがいか迷うことばかりです。
またまたよろしくお願いしますね。こちらもキッチンをこっそりとのぞき見しています。
黒斑山はお手軽に行けるので、たびたび訪問していますが冬景色もまたいいですよ~。浅間山が独特な山容を見せてくれます。
そ~そ~、彩さんが訪れた時はガスでしたねぇ。晴れると展望もいいので訪れる人も多いです。
再び山と花を楽しみたいと思います。これからも宜しくね^^