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奥秩父や奥多摩周辺の山と花の風景を楽しんでいるデジカメ日記です

春を背負って雁坂小屋(二日目)

2014年05月26日 | さんぽ
夜中に目が覚めたが、まだ2時前だった。トイレを済ませ、もう一度寝る。しかし、一度起きてしまうとなかなか寝つくことができない。この時季、日の出は4時半頃だ。その時間に合わせ、雁坂峠まで登ってみることを予定しているが、天気は雲が薄く出ている様子で、月に霞が掛かっていた。空を見上げても星は見えない。これでは到底富士山を眺めることができるとは思えないが、計画通りしばらくしてテントを出た。既に出発準備を進めている方もいる。小屋番の方も目が覚めたらしく部屋が明るい。静かにテント場を後にした。 . . . 本文を読む

春を背負って雁坂小屋(一日目)

2014年05月26日 | さんぽ
奥秩父は、八ヶ岳のように交通至便ではないし、北アルプスや南アルプスのようなアルペン的な景観が楽しめるわけでもない。しかし、その静けさと幽玄さに心惹かれる登山者も多い。山小屋は甲武信ヶ岳と国師ヶ岳を結ぶ稜線のほぼ中間から長野側へ少し下った沢の源頭にあり、千曲川支流の梓川の上部に位置することから梓小屋と名付けた。これは6月に公開される「春を背負って」の原作本にある一節であるが、映画では立山連峰が舞台になっている。あれから約一年、乾徳山で骨折して以来、山での宿泊は遠のいていた。「春を背負って」に影響されて、奥秩父は雁坂小屋を訪ねてみたい気持ちに駆られる。小説に出てくる梓小屋は実在しない山小屋ではあるが、その雰囲気が感じられる「雁坂小屋」を選んだという次第だ。それにもう一つ目的があった。夕日に染まる霊峰、富士山を雁坂峠から眺める事と小屋のドラム缶にクイズ(取水タンクの場所)も確認したかった。そんな訳で、体力は相当落ちているかと思うが、テントを担いで雁坂峠越えではなく、川又から周回することにした。 . . . 本文を読む

明智平から茶ノ木平とシロヤシオ満開の薬師岳東尾根

2014年05月18日 | さんぽ
4~5年前、細尾峠から薬師岳、夕日岳、それに地蔵岳を往復したことがある。丁度、今時分だったかもしれない。ツツジが山道脇に咲き乱れ、それはそれは印象深い記憶に残るハイキングだった。これほどまでにトウゴクミツバツツジが咲いている山はそう簡単にあるものではない。そんな感じだった。地図に記載された「禅頂行者みち」という古道と、「夕日岳」という何ともロマンチックな山名に益々興味が惹かれたことを思い出す。今回は単独なので、時間とコースは自由に計画した。まずは、車でバス停の清滝一丁目近くに駐車する。そこから、路線バスを利用して明智平まで移動し、ロープウェイ脇の道から歩き出す。車はやしおの湯の駐車場を拝借する予定でいたが、当日、バス停横に清滝神社駐車場があったので、そこを利用した。今日歩く薬師岳から東へ延びる尾根には、丸山、大木戸山、三ノ宿山があるが、ここもシロヤシオとトウゴクミツバツツジに出合える山のようだ。天気に不安はあったが、アカヤシオとヤマツツジにも出会えそうな贅沢なコースに設定した。そうと決まれば準備は三日前から始める。一日目は装備品のリストを作成し、二日目はその準備をする。三日目は食糧の調達と早く寝ることに集中した。久々に日光周辺の山へ出向くが、早出のワクワク感とドキドキ感が重なって、充分に睡眠をとることができなかった。それでも、予定通り午前3時前には家を出ることができた。年寄は朝が早いというが、それは本当だと思う。何故なら歳を重ねる度に早起きが苦にならなくなってきたように感じている。 . . . 本文を読む

ここしか咲かない花、鳴神山のカッコソウを訪ねて

2014年05月11日 | さんぽ
カッコソウは桐生市周辺の山に自生するサクラソウ科の植物だという。それも、絶滅の恐れがある希少性の高い保存すべき植物らしい。環境省からもそれなりに指定されているようだ。レッドリストの指定から最近では希少植物、種の保存法に選定されたという。詳しいことは分からないが、とにかく絶滅危惧種であり、希少価値の高い花だということは理解できる。それほど貴重な花なら、なおさら見たくなるというのが心情だろう。それも鳴神山にしか咲くことがないとなれば尚更だ。この機を逃してはなるまい。この目でこの鼻で確かめるべく訪れてみたい。理由はともあれ、数年前からこの花の存在は知っていたが、やっと花の咲くタイミングに合わせ、歩くことにした。この辺りの地図はWeb上の桐生市観光案内から取得した。縦走しなければ歩く時間はさほど要しないが、他の山を徘徊するほど調子は良くない。ここはのんびり、じっくり、カッコソウにどっぷり浸かってみようと思う。他にすることもなし、休日は山の空気を吸って元気を取り戻したい。そんな気分だ。 . . . 本文を読む

お坊山東峰南尾根から米沢山北尾根

2014年05月07日 | さんぽ
GWでは高速道路の渋滞した様子がニュースで報道されていた。そこでGW最終日の今日は電車を乗り継いで、一般登山道ではない尾根歩きを主眼にお坊山と米沢山を訪れてみた。場所は山梨県大月市から甲州市にまたがり、展望は期待できない山だ。しかし、新緑と静かな尾根歩きが楽しめる。この辺りにはトクモリ南尾根、桐洞山と入道丸をつなぐお坊山南東尾根、それに笹子雁ヶ腹摺山からの小路沢左岸尾根がバリエーションルートとして松浦本に紹介されている。いずれにしても秋の紅葉から新緑の季節がいいと思う。笹子駅を降り立ち、甲州街道の国道20号線を甲府方面へ歩き出す。すると日向橋があるのでそこを右折し、中央高速の下をくぐる。更に道なりに進めば細い沢が現れるので、その沢沿いの細い道に入ればいい。この入口で散歩中の方から話し掛けられた。「どこへ行くのかね?」と…。もっとも、ここは登山道がなく、登山者自身がウロウロしていることが不思議に思えたのだろう。 . . . 本文を読む

風薫る奥武蔵は名郷から高わらび尾根を経て浦山口へ

2014年05月03日 | さんぽ
いよいよGWに突入だ。正直、嬉しい。本当に超嬉しい。しかし、待ちに待ったGWだが、これといって予定もなく、普段通りに過ごすつもりでいる。だから、ちょっとした夏野菜と草むしりと昼寝になってしまうと思う。そうは言ってもやはり休日だから、この季節は新緑の山を歩きたい。まだ見ぬ今年のアカヤシオ、季節を感じることのできる花に合いたい。そんな気持ちだ。風薫る5月、奥武蔵の山に咲く花と芽吹きを求めて名郷へと向かうことにした。GWの前半は飛び石だったが、後半は6連休である。そして、今日は一般的に平日だ。バスの時刻も間違えることなく、東飯能駅前広場でバスを待つ。ザックを背負ったハイカーが5~6人、その中に混ざり湯の沢行きに乗車した。意外にも、途中から路線バスに小さな小学生達が乗って来た。それも、元気よく「おはようございます。宜しくお願いします」と挨拶しながらだった。次のバス停からも数人、そして次のバス停からも数人が乗車する。みるみるうちにバスの中は通学する子供達でいっぱいになり、知らないおじさん達は目を丸くしながら微笑む。そして、名郷バス停で降りたが、蕨山の登山口へ向かうのは二人、他の方達はそれぞれに出発して行く。 . . . 本文を読む