2014年11月8日(土)晴れのち曇り
東飯能駅→名郷→山中→ウノタワ→大持山→雨乞岩→大持山西尾根→浦山大日堂→西武秩父駅
しばらくお逢いしていない、浦山大日堂のおばあちゃん。集落のみなさんからはママとの愛称で親しまれているらしい。お茶を飲みに訪ねる方々がそう呼んでいるようだ。玄関を開けて「ママぁ~いる~?」という具合にやってくるという。春の彼岸頃にもなれば大ドッケの福寿草が満開になり、大勢の登山者がやって来る。私もその一人であり、ある時、下山して来ると「ちょっとお茶でも飲んで行きなさい」と見知らぬ私に声を掛けてくれた。そんな事がきっかけで、この地を訪れる度に寄り込んでしまう浦山大日堂のママである。そして今回は元気でやっているだろうか、どうしているだろうかと、約8ヶ月ぶりに訪ねることにした。今年の大雪では秩父の浦山も孤立状態にあって、一時は大変な思いをしたという。寒さが日に日に増してくる今日この頃だが、相変らず口が達者ならいいがと気になっていた。
<横倉林道にて>
ここまでのアプローチがとても長い。車なら一時間程度だが、電車バスを利用すると約4時間近く掛かってしまった。名郷からの林道歩きも長く、車で訪れるのが一般的だ。朝のうちは天気が良さそうだが、昼ごろか雲が出てくるという。関東地方も南ほど雨が降りやすいようだ。名郷のバス停で降りた乗客は大半が蕨山方向へ行き、若い5~6人のグループが妻坂峠、そして私一人がウノタワへ向かったようだった。横倉林道は小規模ながらも1~2ヶ所、岩が崩れていた。
<晩秋の奥武蔵>
今日は三脚持参でしっとりとした晩秋の雰囲気を狙ってみた。三脚自身はそれほどの重さはないが、あれも、これもと欲張ると体力不足を感じる。ここでしばらく遊んでしまった為、時間的余裕が少なくなってしまった。予定では雨乞岩でのんびりと約1時間程度の昼休みを考えていたが、時間を気にしながら歩く破目になってしまう。好きな事をしている時は時間も忘れてしまっているようだ。
<ウノタワ>
ウノタワに到着するが、腰を据えて休憩している暇はない。天気もガスが出てきて、怪しくなってきた。今朝の青空とキラキラした紅葉はなんだったのかと疑ってしまうほどである。ここでパンをかじり、水を飲みながら流し込んだ。メロンパンはどうしてもパサパサして食べずらい。半額だったのでここはお腹が満たされればそれで満足だった。既にこの標高だと紅葉も終わり、冬枯れ状態でどことなく寒々しい感じの風景である。
<木々も冬支度>
だだっ広く、やや窪んでいるウノタワ、休憩している方々が3~4人、遠巻きに中央のこの木を眺めながら休憩しているようだった。時間も時間だが昼は我慢して、雨乞岩までお預けとした。落葉が積もり積もる山道を音を立てながら進んで行く。
<高わらび尾根>
<雨乞岩>
予定よりも30分遅れで到着したが、ここで昼ご飯にする。大日堂から発車するバスのぬくもり号の最終便は16時なので、まだ十分に余裕があり、それほど慌てる必要もない。曇天の為、見晴らしはないが、ここで食べると何故か気分も晴れ晴れとする。ここはお気に入りの場所で、このコース唯一の展望台だ。その見晴らしと言えば、目の前の天目山は雲に被われていてまったく見えない。横の高わらび尾根が霞んではいるもののその稜線が眺められる程度だった。メニューはラーメンに赤飯のおにぎり、そして楽しみは食後のコーヒー。お腹の満足感とゆったりとしたコーヒーを飲む時間が至福のひと時である。
<大持山西尾根>
<再会して>
大持山西尾根を下れば約1時間半で大日堂まで下山できた。尾根の上部は自然林も多く、それなりに楽しめる。下山してみれば、あのママの家の煙突から白い煙がモクモクと上っていた。それを見てホッとする。そして、待ち受けたようにおしゃべりがはじまるその姿を想像してしまった。そんな事を思いながら玄関のドアをガラっと開け、「こんちは~、います~?」と声を掛ければ、「あいよ~、いるよ~」の声、顔を覗かせたその瞬間がお互いの元気な再会となった。家の中では薪ストーブが焚かれ、一足早い冬支度がはじまっていた。そして、元気な姿をお土産に、ぬくもり号で帰宅する。
私も同じ日に名郷から山中を経由してウノタワに行ってきました。
こちらの方が、少し先を歩いていたようです。紅葉狙いでしたが、あんぱんさんの記事と綺麗な紅葉の写真を拝見すると、全く違う場所のような錯覚に陥ります(^_^;)
私も車では1時間程度ですが、電車&バスでは??
いつかは飯能からバスに乗り、秩父に抜ける縦走やってみたいです。
ということは、名郷に駐車して周回したということでしょうか。稜線は既に紅葉は終わっていましたが、季節感があってまずまずでしたね。あの辺りはだいたい電車バスを利用して、のんびりと行く機会が多いです。しかし、山中までは車道なのでその気にはなれませんでしたが、今回ばかりは時間を惜しみながらも林道歩きをしたしだいです。それにぬくもり号に乗るのも楽しみでして、帰りは電車の中で一人でボ~とするのが好きなんです。