山さんぽ花さんぽ

奥秩父や奥多摩周辺の山と花の風景を楽しんでいるデジカメ日記です

富士山の眺めはいいけど、北風に悩まされた小金沢連嶺と南大菩薩

2014年11月16日 | さんぽ


2014年11月15日(土)晴れ

甲斐大和駅→すずらん昆虫館→牛奥ノ雁ヶ腹摺山→川胡桃沢ノ頭→黒岳→白谷丸→湯ノ沢峠→大蔵高丸→破魔射場丸→米背負峠→大蔵橋→甲斐大和駅

毎年、この時季になると富士山がやたらと見たくなる。それも雪化粧した絵になるようなあの白い富士山だ。しかし、初冠雪が例年よりも16日遅かった為か、その姿は迫力に欠けていた。奥秩父の山々も紅葉シーズンが終わり、甲斐大和駅から上日川峠へ向かうバスも比較的空いているだろうということで電車を利用して出掛ける。そして、気掛かりだったすずらん昆虫館からの牛奥ノ雁ヶ腹摺山へ向かう登山道は地図に記載れていないものの、ちゃんと整備されているまったく極普通の山道だった。それから、晩秋の日川渓谷もついでに見たかったので、米背負峠から下山した。でも、甲斐大和駅まで車道をひたすら歩いた為か、ひざ痛になってしまい、しばらくは様子をみなければならないようだ。小金沢連嶺とは石丸峠から湯ノ沢峠までの尾根を一般的にそう呼んでいるらしい。この長い尾根には小金沢山や牛奥ノ雁ヶ腹摺山、それに川胡桃沢ノ頭や白谷丸などの展望の良い頂が連なっていて、日本一の山を眺めながら、または南アルプスを眺めながら歩くのには絶好の場所だと思う。南大菩薩は湯ノ沢峠から南下して滝子山へ至る尾根をさしているようだ。


<りっぱな登山道>
甲斐大和駅からバスに乗車するが、増便が出るほどの混雑ぶりだった。ほとんどの方が上日川峠であり、すずらん昆虫館前で降りたのは私一人であった。そのバス停前には登山道入口の道標もあるので間違える心配はまったくない。それに踏み跡もしっかりしていてテープとマーキングもされていた。


<大菩薩>
牛奥ノ雁ヶ腹摺山が近づくと岩ぽいところが出てきて展望の良い場所へ飛び出る。特に名前はなかったが、見晴らしの良い場所だ。大菩薩から笠取山、雁坂峠から甲武信岳、国師から金峰山。それに南八ヶ岳や茅ヶ岳、南アルプスから富士山という具合に大パノラマが楽しめる。ここまで上がると冷たい風をまともに受けてしまい、防寒対策をおろそかにできないと感じた。残念ながら雲の多い日だが、いつしか残雪の山並みも眺めてみたい展望台だ。


<奥秩父>


<甲府盆地>





<牛奥ノ雁ヶ腹摺山>
北風がビュービュー吹く中、山頂には5~6人いた。まだ10時ちょっと過ぎなのに、これほどの方がいたとは予想外であった。ここでリンゴをかじり、一服する。


<牛奥ノ雁ヶ腹摺山から>


<川胡桃沢ノ頭から>


<奈良倉山、三頭山、御前山>


<黒岳>
実はここへ到着する時間が知りたかった。ここから大峠へ降りて雁ヶ腹摺山へ駆け上り、楢ノ木尾根を下る算段を考えていたからだ。時間的にはギリギリだが、バスの最終便に間に合わない。タクシーを利用しても単独では割高になってしまう。今は日が暮れるのも早く、ここは安全を第一優先にした。ライトを点けてまで落葉が積もる尾根は下れない。


<やまなしの森林100選 黒岳の広葉樹林>


<白谷丸から>
ここもなかなか眺めがいい場所だ。眺めがいい分、北風もまともに受けてしまう。東へ数十m下れば平らな窪地があり、見晴らしもよさそうな場所を発見した。そんなとっておきの場所で、ゆっくりとおにぎりを食べることにした。寒い季節にはラーメンがとても気に入っている。山には欠かさず持参しているが、今日はのんびり食べていると直ぐに冷めてしまう。ちょっと芯があるような食感だったが、温まることで気持ちも和らいだ。陽だまりとはいかないが、眺められる風景に満足だ。


<雁ヶ腹摺山>


<湯ノ沢峠避難小屋>
小屋の中を覗いてみた。すると、既に一人分の布団が準備されていて、荷物もその横に置かれていた。ここは水場まで2分で、峠にはトイレもあり、電気が点く小屋だ。林道が冬季通行止めでなければ峠までは車で上がれる。そんなこともあり、利用する人も多いのだろう。


<大蔵高丸から>


<奥に丹沢>


<権現山、扇山、百蔵山>



<破魔射場丸>


<破魔射場丸から>



<道志の山々>


<米背負峠から大蔵沢林道へ>




<晩秋の渓谷を眺めながら>
米背負峠から林道へ下るが、その林道歩きがとても長く感じた。トンネル手前では大蔵橋方向への矢印が目に入り、無条件にそちらを選択する。その先には日川渓谷があり、竜門峡、景徳院へと続いていた。そして、渓谷を眺めながら歩くが、日はしだいに落ちて、民家に明かりが灯る。黙々と足を運んで駅を目指した。行き交う車の灯りがまぶしくなり、やっと駅にたどり着く。上から眺めれば数人の方がホームに立っている。電車を待っている様子だ。慌ててトイレを済ませ、階段を駆け降りた。すると目の前に電車が滑り込んでくる。プシューっと開いたドアから電車へ飛び乗り、長い車道歩きが終わった。乗客はまばらで、空いている。靴ひもを緩め、膝の痛みを案じながら目を閉じた。


2 コメント

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Unknown (風花爺さん)
2014-11-20 13:19:43
うんと昔のことになるのですが、この辺りの山域を「大菩薩南山嶺」と呼んでいた時期があり、私も好んで歩いていました。
その後、長いブランクがあったので、この秋には栄和交通のバスを利用して石丸峠から南下して昆虫館に下るルートで歩く腹づもりにしていました。
ほどなくこのバスの今シーズン運行が終了になるので焦りを感じています。
でも、もし行けなかったとしても、貴ブログのおかげで代償登山ができたように思えるでしょう。
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風花爺さん (あんぱん)
2014-11-21 04:51:51
おはようございます。紅葉シーズンが終わってもバスはいつも混雑してますね。相変わらず大菩薩の人気は高いようです。今回、昆虫館からのルートをはじめて歩きましたが、標識もしっかりとしているのでびっくりしました。昭文社の地図には記載されていなかったので、踏み跡も薄いのだろうと思っていましたが、どうしてどうして、普通の登山道でした。静かな山から富士山が眺められるので良かったです。
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