山さんぽ花さんぽ

奥秩父や奥多摩周辺の山と花の風景を楽しんでいるデジカメ日記です

将監小屋ベースキャンプ一日目は青空が広がる竜喰山と大常木山と飛龍山

2014年11月26日 | さんぽ


2014年11月22日(土) 晴れ

三ノ瀬→将監小屋→竜喰山→大常木山→飛龍山→禿岩→将監小屋

今週の三連休は将監小屋にテントを張り、そこから飛龍山、和名倉山、西御殿岩などを回る事にした。将監小屋までは三ノ瀬から林道歩きになるが距離も短く三日分の食糧を担ぎ上げるにはそれほど苦にならない。小屋は水も豊富で今年からバイオトイレに改修している。ここは交通の便が悪い為か比較的登山者も少なく、静かな山の雰囲気を楽しむには好都合な場所だと考えた。そして、今日は飛龍山よりも竜喰山と大常木山を、それに展望の良い禿岩を目的にしている。車は登山口に最も近い三ノ瀬の民宿に駐車した。この日は和名倉山を日帰りするという単独の方と同時に歩き出し、牛王院下で別れる。


<将監小屋>
将監小屋までは単調な林道を進むが、穏やかな朝の光を受けながら静かな山の雰囲気を肌で感じる。それに汗ばむ頃合いが心地よい。小屋の主人は留守だと思っていたが、いつもの軽トラックが小屋の前に駐車してあったので立ち寄って受付を済ませた。その後は忙しくテントの設営と飛龍山までの準備に追われる。布切れ一枚のザブザックでは心もとないので、今回は日頃使用しているいつものザックを持参した。この先背負う重量も気にならないほどの装備で歩き回れると思うと少し気が落ち着く。手短に準備を済ませ小屋から峠へ移動した。テントで休憩すればいいものを将監峠の誰もいない原っぱで休憩する。そして、食べて飲んで一息入れた。


<将監峠から尾根に上がって>
将監峠からは笹の中を急登する。踏み跡は薄く、無いのに等しい状況なので適当に直登した。そして、やや岩峰ぽいピークに出ると眺めが良くなる。ここは峠から短時間で到達することができるので、積雪期にはいい展望台になると考えた。見渡せば唐松尾山、南アルプス、富士山、大菩薩が眺められる。


<唐松尾山、西御殿岩>


<南アルプス>


<大菩薩と霊峰富士>


<眼下には将監小屋も>


<竜喰山>
ここの尾根はほとんど展望がない。しかし、樹間から時々眺められる身近な山が嬉しい。そんな中、竜喰山の山頂は質素で目立ったものが何もなかった。ここは標高が西暦と同じということで2011年代には訪れる方も多かったようだ。この辺りでは今年の2014mが小金沢山だという。竜喰山から先は南側に時々展望が開けるので冠雪した霊峰の山容が頂ける。


<間ノ岳、北岳、地蔵岳、甲斐駒>


<眺めがいいと気持ちも明るい>


<その上静かで>


<気持ちの良い尾根を忠実に>


<飛龍山が近づき>


<岩峰に上がれば大常木山>
多少の冒険は楽しみなところだが、夢中でここまで登ってしまった。どんな風景が眺められるか、それが気掛かりだった。ここは和名倉山を違う角度から見渡すことができる山頂である。いつもなら西御殿岩か、もしくは東仙波辺りから眺めていた。というか、むしろ東仙波とカバアノ頭の方が良く眺められることに気付いた。あれは日光白根だろうか、その右は男体山だろうか、その横は女峰山だろうか、と遠望しながら休憩する。そして、秩父盆地の街並みも良く見えた。


<大常木山から和名倉山>


<同じく秩父三峰辺りと仁田小屋ノ頭>


<飛龍権現神社>
縦走路と交わり飛龍山の山頂を目指した。禿岩の展望は最後のお楽しみにして、山頂から北天のタル方向へちょっと寄り道してみたい。木々の隙間から垣間見る山容にも目配りしながら歩く。


<雲取山>


<甲武信、破風山、雁坂嶺>


<左に国師ヶ岳、北奥千丈岳>


<三頭山>


<飛龍山>
ここはやはり賑やかだ。山頂には誰一人として休憩していないものの、5~6人の方とここまでの山道で行き交った。山頂を更に進んで縦走路へ下る。それでは奥多摩の山々が見える位置まで縦走路を進んで眺めたい。


<七ツ石山、大岳山、御前山>


<雲取、石尾根>


<ミカサ尾根、前飛龍、その奥に雁ヶ腹摺山>


<禿岩から竜喰山、大常木山、和名倉山>
縦走路を行ったり来たりしながら禿岩に到着する。静かに休憩しようとしていたが、残念なんことに先客がいた。三条の湯から来たと言っていた。時間が時間だけに最後かと思っていたが、考えることはどうやら同じらしい。夕暮れまではいられないが、この展望をいつまでも見つめていたいと言う。奥秩父ではここも好きな場所らしい。日中、太陽で温められた岩の上にお尻を下ろし、大展望に満足しながら最後のパンを食べる。


<禿岩から奥秩父の峰々も>


<そして富士山を>


<奥多摩の山々も展望>
そろそろ小屋へ戻る時間だ。恐らくこの先は気持ち良く山の景色は見られない。ここで充分に楽しみ下山する。忘れ物がないか、もう一度身の回りを見渡して出発した。


<縦走路から飛龍山>


<将監小屋へ戻る頃には暮れて>
飛龍から思った以上に時間が食ってしまう。スピードは上がらず、飲料水も切れてしまった。どうも2L程度では今日は足りなかった。天気も良く、気温も上がった。そして、小屋の周りにはテントがずらりと張られていた。陽が落ちても約2名程がやって来た様子。今宵はお酒を少々飲みながら食事をする。夜になれば気温も下がり、満足感いっぱいでシュラフへ潜り込んだ。夢の中へ誘われ、一時は気を失うが、しばらくしてから山が動く。地響きはしなかったが、グラグラっときた。とっさに地震だと感じる。それから、長い時間意識を取り戻してしまったが、再び気を失う。


2 コメント

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Unknown (風花爺さん)
2014-11-27 20:48:24
私はあまり足を踏み入れていないエリアなので、いつもながらの臨場感ある素晴らしい写真とあいまって、まるで自分が歩いているよな疑似体験をしました。
冒頭の大常木山の写真で、一つのエピソードを思い出しました、。
山名のプレートに「KUMO」と刻まれていますね。
これが白山書房から季刊で刊行されている『山の本』の4号(1993年7月)と5号(1993年10月)誌上で記事になった「誰かKUMOを知らないか」の山名表示プレートの一つですね。
当時、人が入らないマイナーな山のいたるところでこのプレートを見かけるので、取り付けた人は誰なんだろう、という大きな関心を呼んだのですね。
その主は武内正さんということが程なく判明するのです。
面白いことに「ペンチマン」と称する人がいて、武内さんが着けるプレートを見かけるたびに外してしまうそうです。
武内さんは実にエネルギッシュに山を渉猟して『日本山名総覧』という労作も出版されています。
私も大いに興味を覚えたのですが、実物を見たことがありません。
それだけレアものなので、写真とはいえ思いがけなく実物にお目にかかれて少々興奮しました。
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風花爺さん (あんぱん)
2014-11-28 20:59:45
こんばんは、風花爺さん。
「KUMO」さんのお話し、実にいいお話を聞きました。ありがとうございました。風花爺さんから言われなければまったく、このお話しは知りませんでした。この山名板を見たとき、「KUMO」という文字がどのような事なのかまったく見当がつきませんでした。不思議に思っていたところです。ペンチマンのお話しも面白いですね。でも、取り外すなんて、何か理由でもあったのでしょうか。また色々と教えて頂けたら嬉しいです。
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