2014年9月20日(土) 曇り
般若山法性寺→お船観音→大日如来→三角点→釜ノ沢→一ノ峰から五ノ峰→布沢峠→文殊峠→竜神山→兎岩→般若山法性寺
今日は彼岸の入り、墓参りのついでに秩父の低山を歩いてみた。本来なら晩秋から真冬にかけて歩きたいと思っていたが、一足先に訪れたかたちになってしまった。ここは秩父札所34ヶ所のうちの32番、般若山法性寺という場所で、通称お船観音とも呼ばれているところからスタートした。釜ノ沢五峰はかれこれ15~16年前に五峰のピークまでピストンしたことがあるが、あれから15年、その先と32番を結ぶ道に興味が出てきてしまったという訳である。計画では般若の丘から法性寺を抜け、釜ノ沢五峰から文殊峠、白井指を経由して武州日野駅までを考えていた。しかし、コースタイムが不明であり、低山の藪の状況も知りたいと考え、中間部分を下見的に歩いてみることにしたわけである。そして、その結果は真ん中のこのコースのところが一番おいしいところであると感じ、通しで歩くのはまたの機会にすることに諦めた。それは、また、いつしか、忘れた頃に歩くとし、墓参りと兼ねて丁度都合のいい時間に下山することができた。暑くもなく、寒くもないこの季節、今、秩父では12年に一度の午歳総開帳といことで、多くの巡礼者を見かけた彼岸の入りだった。
<法性寺山門 宝永七(1710)年建立>
札所を巡礼する場合、御朱印を頂くが、納経帳が必要になってくる。その納経帳も今では確か3冊ほどが家のどこかに眠っている。そのうち最後まで回って結願したのは1冊だと思う。はじめは車で回り、次に自転車、三回目は徒歩でチャレンジした記憶がある。しかし、気まぐれな飽きっぽい性格では最後まで回ることは出来なかった。何をやっても中途半端で終わってしまう性分なのだろう。ま、またその気になったら、季節を楽しみながら、また歩いてみたいと思う。
<瓔珞草とも呼ばれる 秋海棠>
「瓔珞とは仏様がまとう宝石をつないだ髪飾り、胸飾り」、仏様を飾る花だという。
<奥の院は、船の形をした長さ200m程の巨岩からなり、俗に『般若のお船』というらしい>
<舟の舳先にあたるところに祀られている お船観音>
<奥の院からの眺め 武甲山>
<舟の艫にあたる岩に突き立った岩を鎖を伝って登ると、二畳程の所に 大日如来>
ここは短いクサリと手すりがある般若山法性寺の最高峰、大日如来が祀られているところだ。景色もそれなりにいい。秩父の山々がぐるっと見渡せる。大日如来の前には一人か二人分のスペースがあり、そこから眺められる。しかし、柵はないので滑落に注意して眺めたい。ここまでは何度か訪れているので新鮮味が薄いが、問題はこの先だ。道標に沿って足を進める。
<般若山らしき三角点から 父不見山、御荷鉾山>
奥の院から変化のない平凡な山道が続いた。踏み跡もあり、道標も整備されていて迷うこよはないが、般若山のピークを巻ながら釜ノ沢へ下っているような感じがした。慌てて地図を広げ、般若山なる山頂はどこか、今の現在地はどこなのか、思案する。その結果、三角点のあるピークがその山だろうということで尾根を登り返した。登山道はないが、薄い踏み跡があり、登り返すこと15分、なだらかなピークに出た。478mの三角点の山頂は直ぐに判ったが、山名を示す物がまったく見当たらない。丁度、伐採されているので見晴はいい。ここがおそらく般若山だろうという事にして、478mの三角点で展望を楽しみ戻ることにした。奥の院から尾根をそのまま進めば良かったと思うが、直進を示す道標はなかった。それもそのはずで、そこは藪山のピークだった。
<同三角点から 二子山、白石山(毘沙門山)>
<同三角点から 城峰山、破風山>
<同三角点から 横瀬二子山、武甲山、小持山>
<亀ヶ岳>
般若山だと思われる三角点から尾根を下る。そして、再び山道と合わさり、更に下った。「亀ヶ岳展望台」という道標の文字が頭に残り、どこが亀ヶ岳かと考えながら歩く。すると目の前に大きな岩が出てきて、一度は山道を下ったが、再び登り返し、そこが亀ヶ岳ではないかと思い込んでしまった。その結果、なんとか岩の上によじ登ってはみたが、何もなく、見晴らしも悪く、ただ単に好奇心でよじ登った岩に過ぎないと納得した。道なりに下れば時期に伐採された亀ヶ岳展望台が出てきた。すこぶる低山なので、これっと言った名だたる山は見えないが、山並み程度の風景は楽しめる。
<長若集落>
<矢岳、赤岩ノ頭、熊倉山宗屋敷尾根>
<釜ノ沢>
釜ノ沢五峰へは奥の院から一度釜ノ沢集落へ下山して、再び登り返す。彼岸らしく曼珠沙華が満開だ。秋も日に日に里へ下がってきている様子だった。文殊峠まで頑張って、そこでお昼にしよう。今日はラーメンが食べたいと思い、その準備をしてきた。温かい物が食べたくなる季節で風も心地よい。
<釜ノ沢五峰への登山口>
<ホトトギス>
<一ノ峰>
釜ノ沢五峰というからピークは五つある。とはいうものの、二ノ峰、三ノ峰ぐらいまでが岩峰らしい雰囲気の場所で、他のところはそれなりだと思う。展望も二ノ峰、三ノ峰が良く、他は見えない。しかし、その展望も矢岳と熊倉山の宗屋敷尾根を切り取った一部分であり、期待するほどでもなかった。ま、つべこべ言わずに文殊峠まで我慢して、昼飯を楽しみに歩き進んだ。
<天文観測所から 武甲山>
竜神山、中ノ沢方面を見送り、金精神社へ向かった。下山は戻って竜神山、兎岩経由で下る予定である。金精神社は文殊峠にあり、奥日光の金精峠に鎮座されている金精神社の分霊を勧請されているという。ここは今も使われているのかどうか判らないが、長若天体観測所として開設されていて、東屋もあり、休憩には好都合な場所だった。
<天文観測所から 二子山、白石山、父不見山、御荷鉾山>
<道すがらの秋>
<秋海棠>
長若天文観測所の東屋でご飯を食べた後は金精神社から山道へ戻り、竜神山、兎岩方面へ下山した。道標を確認しながら下山した結果、キャンプ場のある林道へ出た。兎岩で視界がちょっと開けたが、竜神山の山頂含め、どこも展望は得られない尾根筋だった。ここを歩くハイカーは少ないのだろう、行く先々でクモの巣に引っ掛かけてしまう。お蔭で顔中がクモの巣だらけになってしまった。
<秋蕎麦>
あとはてくてく林道を歩いて32番札所へ戻る。時たま車は往来するものの静かに秋を楽しみながら歩き、お墓にお線香をあげている地元の方や農作業する方々と挨拶を交わし、穏やかな休日を過ごすことができた。そして、先祖の墓へ立寄って帰路へ着く。
それにも増してまじかに見る白石山(毘沙門山)のショットにチクリと刺されました。
もう長いこと”行かなくてはならない”と思いながらも、果たせないままになっているのです。
今度こそと、葉が落ちている間に、長年の宿題を果たす気持ちを新たにしました。
もしかして、私の山歩きブログにコメント書いていただいたのは、こちらのあんぱんさんですか!?
気づかずに失礼しました!!
写真が綺麗だったので、リンクさせていただいてますm(_ _)m
事後報告すみません~~!
昨日の秋分の日もとっても気持ちのよい一日でしたね!
しばらくこの気候が続くと嬉しいですね~