2013年5月2日(木) 晴れ
線ヶ滝→立岩直登コース→西立岩→威怒牟畿不動→線ヶ滝
GWの10連休も中盤になってしまった。これといって予定も計画もないが、茄子とトマト、それにピーマンはいつものように植えてみた。今日も特別な用事はないので山へ入ることにする。そして、天気予報から行きたい山を選んだ。手軽に行ける場所を探していた。出来れば半日程度で済むところ。それもしばらくは行っていないところがいい。そんな事を考えていたら立岩になってしまった。西上州は高速道路を使っても通勤割引なら¥1,000以下で、下道を使っても十分に帰宅できる範囲だけに重宝している山域だ。下仁田ICを降りて、南牧村に入った。道路はしだいに細くなり、車一台がやっと、すれ違いは難しい。見覚えのある風景に、蝉の渓谷、目の前にニョキっと立岩が現れる。
<大上集落から見上げる立岩>
走行中、立岩の山容が見通せるので、車を止めて降りると散歩中の方が近づいてきた。会釈をすれば「どこから来たね?」と話し掛けられ、二言三言世間話をする。立岩の話しをしても興味はなさそう。花いっぱいの集落は春が漂う素朴な感じに思えた。
<暗い山道から>
登山口は突き当りにあったが、まったく憶えていない場所だ。登山者だろうか、車が1台駐車されていた。家を出るのが遅かった為、既に9時を回っている。それでも寒く、ここにいても風が強い。北風なのだろう、5月連休だというのに肌寒い日だ。
<変わって明るい新緑に>
登山口を入れば、直ぐに見守り地蔵がお出迎えだ。いつも登山者の安全を見守っている。ここを直進すれば荒船山、小さな沢を渡って右へ行けば立岩となる。はじめは暗い山道だが、上がるにつれて辺りも明るくなる。
<岩根に沿って>
これだけ良く踏まれた山道なのに今日は人がいない。GW中でも平日だからなのだろうか。毎日が日曜日の方も山歩きをする方がたくさんいると思うが、静かだ。風と鹿の鳴き声だけが響く。
<頭上に立岩の姿が見える>
立岩を見上げる位置に来た。これから斜度はきつくなる。ここいらで小休止をする。山頂がポカポカ陽気ならいいが、ゴーゴー風が吹いていたらお昼は風を避けてどこかで食べよう。さって食べるのは得意中の得意だ。単独であればおやつもお昼も区別はない。いつも簡単に済ませてしまうたちだ。
<振り向いて>
だいぶ上がってきた。遠くの山がシルエットで浮かんで見える。登りやすく階段も整備されていたが、なにしろ急坂なので一歩一歩上がるしかない。そのうちにザレ始めてきた。
<ルンゼ>
昔のイメージとまったく違う。っていうか、うる覚えだからあてにはならないが、もう少し幅広いルンゼだったような気がした。足元には落ちそうな石がいっぱい。ここはゆっくりラクさせない為に、確実に登る必要があるだろう。
<鎖を使ってコルへ>
ここははっきり記憶している。意外と簡単に通過したことを。足場もしっかりあるので、それほどびびることもない。しかし、手を離せば滑落だ。そう考えるとちびってしまうのでサッサと登ることに。
<眺めも良くなってきた>
鎖場から見える景色が気になっていた。下から花の咲いているのがわかったから、その花を探していた。よく見ればツツジだ、ミツバツツジが咲いているようだ。
<コルに上がって>
見晴らしも良くなってきた。東立岩へ行けるのだろうか、踏み跡が薄くついている。興味はあるが止めておこう。バランス感覚が鈍ってくるお歳だし、変わった行動は慎もう。
<残雪の八ヶ岳が遠望できた>
<眼下に集落>
ここから見下ろせば高度感はある。さぞかし足元はスパって切れ落ちているのだろう。覗く気にもならないが、遠目に下を見たらちじこまっちゃった。鞍部に出たがルンゼをまっすぐ登る人もいるのだろうか、足跡が岩についていたが。
<鞍部>
<エイザンスミレ>
<御座山>
一段上の岩頭に上がった。見晴らしがとてもいい。真ん中は御座山だとすぐ分かる。金峰山にもまだ雪があるようだ。その他のこまかい山はわからない。足を踏み入れたこともない山だから。
<両神山>
おそらくギザギザの山容は両神山だろう。とすれば、雲取、和名倉はあの辺りか。眺めがいいと気持ちもいい。何もかも忘れていられる。
<西立岩山頂>
早い、もう山頂だ。ぶらぶらしながらでも2時間あればついてしまった。いくぶん風も弱まったようだ。まだ早いが、ここで食べよう。今日はおにぎりひとつで十分だ。汗もかいていないし、水もあまり飲んでいない。
<経塚山と浅間山>
いつだったか、まだそんなに経っていないと思うが、荒船山と兜岩山を歩いたことを。その時は立岩が小さく見えたのを覚えている。
<立岩の北尾根>
下にこれから歩く尾根があるようだ。どこをどう行くのかわからない。とりあえず歩く為に来たのだから先に進もう。
<毛無岩、黒滝山へのプロムナード>
中央のゴツゴツした岩頭が毛無岩だろう。あそこも久々に訪れてみたい場所だ。それこそ何も考えずに切れ落ちた尾根を登った。まだ、山歩きの駆け出しだった頃の話しだが。経験もなく、知らないというのは度胸もへったくれもない時だった。
<ここも直登>
<やせた尾根>
<ダケカンバ>
ここまで来ればヤセ尾根も岩稜もなくなる。後は下るだけだ。ここいらへんは意外と雑木がきれいに生い茂っていた。ブナもあったが、西上州の山は岩頭に立てば絶景で、深い谷間も多く、山道は急峻だ。
<フデリンドウ>
<ミツバツツジ>
<これもミツバツツジ>
<威怒牟畿不動(いぬむきふどう)>
ここは凄い。水が下まで勢い良く落ちてこない。途中で霧状になってしまっている。まるで、生きた滝のようだ。風になびいてフラフラと煙のよう。その下に古びた社があった。
<ヒトリシズカ>
<まだ咲いていたハナネコノメ>
駐車場に着いた途端、車が入って来た。山登りらしい。アカヤシオは咲いていましたか?と尋ねられる。咲いていないなかった事を話すと帰って行った。
<線ヶ滝>
ついでに線ヶ滝へ立寄った。滝壺まで下がれるが階段から眺めてやめた。それでも糸を引くような白い滝、落差は40mあるという。帰りは南牧村から上野村へ、そして神流町から土坂峠を越えて秩父に入り粥新田峠を越えて帰宅した。窓を開け、清々しい新緑の風を受けながらのドライブであった。
南牧村は山村の素朴な雰囲気がお気に入りです。秋から春先にかけて、この辺りの山へ出掛けています。どうぞ、これからも宜しくお願い致します。
「皆さん生きてる自然界を御覧ください。」
っとあちこちシェアしちゃいました。
見ているだけで癒やされます。
私も旦那とちょうど5/3に登ってきました。
立岩はゴクゴク一般的な岩山だと思いますよ。外見は凄く見えますが、鎖もしっかりしていて、楽しめます。ちょっと、オーバーになっちゃったみたいですね。聖尾根、お疲れ様でした。宗屋敷尾根と城山にも行かれたご様子、私にはとてもそこまで歩けません。やはりHIDEJIさんは元気いっぱいなんですね。うらやましいです。(^^)
どこまで行っても山々に囲まれたような奥深い雰囲気。あの山容いいですね。
西立岩というのは、全く知りませんでしたが、というよりも西上州の山を知らないのですが。。
ですが、まさに私が想像する西上州の世界。
拝見しているだけで、ワクワクしてきます。
あと、聖尾根行ってきました。あんぱんさんのおっしゃるとおり、季節も良く変化に富んでて楽しめました。
立岩ですか。行ったことはありませんが、怖ろしげな感じの岩峰ですね。地図を広げて拝見いたしました。
西上州は、こういった風化して岩峰だらけですから、どうも苦手なんですよ。
あんぱんさんは、聖岩を登るくらいですから、あまり抵抗もないのでしょうね。感心しますよ。
山もさることながら、滝も花もなかなかいいですよ。