2013年8月31日(土) 晴れ
越生駅→高取山→西山高取→大高取山→桂木観音→鼻曲山→一本杉→スカリ山→ユガテ→阿弥陀堂→東吾野駅
山歩きは久し振りだ。実に7週間振りとなる。乾徳山で尾骨を骨折してからはどこへも出掛けることができなかった。今年の夏は山の思い出をまったく作ることができず、家で暑い毎日を過ごした日々だった。猛暑が連日続いた分、涼しい避暑地へ行きたかったが、それすらも叶わなかった。まぁ、静かに養生して過ごした人生もあってもいいんじゃないかと最近は思う様になってきた。これが良い薬になり、これから先、いつまでも山歩きを楽しみたいものだ。ケツの痛みは取れたものの外部からの圧迫に、まだまだ痛みが出る始末である。長いこと椅子に座ったりしていると、ジワーっとケツが痛くなってくる。だから、車の運転も買い物程度なら大丈夫だが、奥多摩あたりまでも出来ない。電車、バスも座席に座ると同じで、リハビリを兼ねた山は近くの里山から始めることにした。暑いがしょうがない。徐々に自分の体に戻してゆく必要がある。そして、足慣らしと体の調子を確認すべく奥武蔵の山へハイキングに出掛けてみた。
<高取山>
この日がくるのを首を長くして待っていた。骨折というものが、これほどゆっくりゆっくりと治ってゆくものだとは夢にも思わなかった。痛みが徐々に小さくなってくるものの日進月歩とはいかなかった。今日は越生駅を降りて法恩寺から越生神社に向かった。毎年開かれる「武蔵おごせハイキング大会」のコースを示す道案内があるのでそこから山道へ入る。
<武蔵おごせハイキングコース>
このコースには高取山、西山高取、大高取山と、特に変わり映えのない平凡な台地がある。標高にすると300mそこそこの植林された山だ。その中でも唯一、西山高取は眼下に越生の街並みが見下ろせる。
<地蔵尊>
ここから黒山三滝へも抜けることが出来るが、今日は一本杉峠まで一直線に歩く予定でいる。道なりに進むと、ほどなく朱塗りの桂木観音に到着した。かれこれ十数年前、初めて買った登山靴の履き慣らしで訪れたこともある懐かしい場所だ。このクソ暑い日に誰もいないのが幸いにして、静かでちょっとした風情を楽しむことができた。
<桂木観音>
涼しいうちに歩こうと考えていたが、既に太陽は頭上にある。しかし、場所によっては思った以上に風が吹き、木陰の下はほどほど爽やかだ。大股で歩かなければケツの痛みも出てこないことが分かった。それに、想像以上に疲労が早い。体力もだいぶ落ちているのであろう。足が地に着いていないという感じだ。
<アジサイ>
<テッポウユリ>
<鼻曲山>
桂木観音から民家の脇を通り、桂木峠に出る。黒山三滝へはここから道を分けて上大満へ向かう。一本杉峠へは尾根沿いに進むが、いささか山道は雑草が目立ちはじめてきた。それに気温も上がってムシムシしている。準備した水は全部で2リットル。それに食事用のお湯を追加した。汗か容赦なくしたたり落ちてくる。もう、上から下までびしょびしょだ。フラフラふらつきながら鼻曲山へよじ登り、小腹を満たすことにした。意識モウロウとなってしまう一歩手前だった。
<一本杉>
最初の目的地、一本杉峠に着いた。一時はどうなるかと思ったが、アップダウンもなくなり、だいぶ平坦な山道に変わった。ここからは顔振峠、大平山を経由して黒山三滝へと考えていたが、このコースは無理だ。越上山にも立寄れない。体力は限界に近い。せめてスカリ山までは歩き通せるような気がするのでそちらへ向かった。
<スカリ山>
一本杉まではクモの巣を払い除けながら進んだが、ここまで来れば大丈夫だった。十二曲りを過ぎて、エビ坂へ出た。直進すれば北向地蔵までの近道だという山道を進む。スカリ山の入口は少し分かりずらいが、小さな手書きの案内に従い、山頂へたどり着いた。ここでしばらくはぼんやりしながら昼食にする。
<スカリ山山頂>
スカリ山は三角点のある場所だ。ベンチもあり今日歩いて来た尾根筋も見通せる。武甲山も望むことができるが今日は見えない。この暑さではここを訪れる方も少ないのだろう。しばらくは疲れてボーっとしていたが、早目に下山しよう。これで良くわかった。次回も体力と相談しながら里山でリハビリに専念したい。
<福徳寺>
スカリ山からユガテへ下り、飛脚道を下った。福徳寺入口からハイキング道が整備され、車道歩きを回避することができた。最後の目的地はこの寺の阿弥陀堂だ。鎌倉末期建立の阿弥陀堂は、埼玉県内に現存する最古の建築物と云われているようだ。
<阿弥陀堂>
ここからの最寄の駅は東吾野駅になる。途中、休み休み下山してきたが、もう冷たい物が飲みたくて喉がカラカラだ。駅の自販機で冷たいコーラを買い、いっき飲みで喉を潤した。シュワシュワ~としたあの炭酸の何とも涼しく感じた喉越しが美味かった。それに、今日は無事に歩くことができて良かった。時間的にも距離的にも短かったが、山を歩くことが出来てとても嬉しい。よかった、よかった。
@お礼
留守中、度々「山さんぽ花さんぽ」を訪れて頂き「ありがとうございました」。お陰様でやっとリハビリが出来るようになりました。まだ本調子ではありませんが、あまり無理せずリハビリを始めようと思います。偶然にもどこかでお会いするようなことがありましたら、お気軽に「おい、ケツの具合はどう?」なんて声をかけて頂けると嬉しいです。本当にありがとうございました。これからもどうぞ宜しくお願い致します。(ペコ)
おめでとうございます(^O^)/
紅葉の頃には奥多摩あたりにも出没できそうですね。
きっとまたバッタリ出来るでしょう♪
もう少し体力が復活したら、奥多摩にも出掛けたいです。
お疲れさまと申すのもなんですが、7週間ぶりのご復帰ということですからね。
かなりの違和感があっても、まずまず歩けるようになってよかったじゃないですか。
これからじわじわと紅葉シーズンに入ります。リハビリ山行を重ねて、完全復帰されますことをお祈りいたします。
先日、黒山三滝には行ってきましたが、正直のところ、その周辺の様子には疎いところがありました。本記事を拝見し、何となく周りが見えてきましたよ。ですが、よほどのことがなければ、再訪はないでしょうね。
一時はどうなるかと思っていました。経験したことのない部分が痛くなっちゃって、ただただ横になって過ごしていました。その為か、いまだに仰向けで寝られません。何とかやっとここまで回復しましたので、とりあえず一安心しています。これから涼しくなるので歩き易い季節が楽しみです。たそがれさんはこの夏、クライミングシャワーを楽しまれたようですね。猛暑続きの毎日でしたので沢歩きがうらめしかったですよ。
復帰されたようで何よりです。
リハビリとはいえ、八高線から西武線への縦走、それなりに距離がありますから、里山とはいえ歩きごたえがあったのではないでしょうか。
これからも素晴らしい写真とレポが楽しめるようになりますので、うれしい限りですが、無理はなさらずにじっくり治していただければと思います。
こちらもここのところ山に行けず、9月の中頃からまた歩き始めようかと考えておりますが、プチブランクがありますので、私も奥武蔵の里山あたりから。。。(^_^;)