山さんぽ花さんぽ

奥秩父や奥多摩周辺の山と花の風景を楽しんでいるデジカメ日記です

平標山は雷雨の前にハクサンイチゲとハクサンコザクラを

2014年06月21日 | さんぽ


2014年6月21日(土) 曇りのち雨

火打峠→松手山→平標山→お花畑→平標山→平標山ノ家→岩魚沢林道→火打峠

九州地方では梅雨前線が停滞し、その影響で大雨洪水、土砂災害注意警報が出されていたが、流れ出した土砂に乗り上げてJR指宿枕崎線が脱線したという。関東甲信越も変わり易い天候であり、山沿いを中心に激しい雨や雷に注意が必要だという予報だ。こんなことで、山歩きを楽しみにしていた週末は不安定な天気予報で悩んでいた。曇り空の奥多摩へ行くか、奥秩父か、御坂か、大菩薩か。それとも午後は雷雨が心配の赤城か、谷川か、いっそのこと新潟かと。結局は、ハクサンイチゲとハクサンコザクラが頭から離れず、恒例の平標山へ出掛けた。ここは群馬と新潟の県境をなす上越国境であり、太平洋側と日本海側がせめぎ合う気圧の影響で天候も急変しやすい山域だ。とにかく早目に下山することを心掛け、季節の花に逢いたい一心で出掛けてみた。


<アカモノ>


<ツマトリソウ>


<稜線はガスに包まれてしまう>
コースは毎回決まって二居川の対岸にある登山口から松手山を目指す。車は有料駐車場を利用せず、火打峠のトンネル出口脇に停めた。ここは登り始めから急登を強いられ、うっそうとした林に足を踏み入れると汗が噴き出てくる。風もなく、蒸し暑い。雷が気になり休憩もそこそこに高度を上げた。稜線が見える場所に出たが、ガスがゆったりと流れ、展望はない。それでも、当初は残雪の苗場山が薄っすらと眺められたが、今はまったく見通しがきかない。


<ヨツバシオガマ>


<やっと出逢えたハクサンイチゲ>
ここまで来ると急登もなくなり、尾根を歩くようになる。晴れていれば展望が開け、足元に咲く高山植物と雄大な苗場山の眺めを楽むことができる。谷川連峰の一番西に位置する平標山は花の百名山にも選ばれ、登山道わきには雪解けとともに色とりどりの花々で飾られる花の宝庫だ。


<草原の尾根が続き>


<ハクサンイチゲ群生>


<もう直ぐ山頂>


<平標山の山頂>


<ここを下れば土樽>


<お花畑まで下って>
山頂では5~6人が休憩中であった。この花の咲く時季は相当混雑するが、今日は少な目だ。そろそろ目的地が見えてきた。更に先へ進み、やや下った位置にあるお花畑まで足を運ぶ。


<ハクサンコザクラとハクサンイチゲ>




<小さなハクサンコザクラ>


<もう直ぐ鞍部のベンチ>
風も出てきて、花が右に左にと揺れている。ハクサンイチゲ、ハクサンコザクラ、ミヤマキンバイ、ミネズオウ、チングルマなどなど。溜め息が出るほどの花が咲き誇っている。ベンチで休憩したいが、更に下がってお花畑へ。


<お花畑>






<そろそろ戻るころ>
目的の花に出逢え、これで今年もやっと夏がむかえられる。そんな思いで花を眺めていた。そろそろ戻ってどこかでご飯を食べ、早々に下山したい。雲行きを考えれば谷川連峰で唯一2,000mを越える仙ノ倉山へは止めた。


<見頃が過ぎてしまったミツバノバイカオウレン>


<平標山ノ家へ下って>
平標山へ戻ってみれば、山頂はやはり賑やかだった。これでは休憩ものんびりできない。ここはちょっと下がって、ゆっくり食べたい。そんな事で約50~60m程下った場所のベンチで静かに食べた。先週はおにぎり3個にカップ麺でお腹が苦しくなってしまったので、今回はおにぎり2個におさえた。そして、新潟は長岡からやって来たという方と新潟の山の話しをして過ごす。


<ワタスゲ>


<コイワカガミ>


<エビス大黒ノ頭>


<マイヅルソウ>


<平標の鐘>
ここまで来れば一安心だ。どうやら雨にも降られず戻れそうな空模様だ。横には黄色い小さなブラックダイヤモンドのテントが一張。広場では賑やかに休憩中のグループも。冷たい水をたっぷり頂いて下山開始する。


<ここの水は冷たくて美味しい>


<休憩中>


<ここは我慢、我慢>
平標山ノ家から下ると歩荷の方が上がって来た。ゆっくり、ゆっくりと。早目に登山道を反れて退避した。その方に気付かれてしまうと、道を譲ってくれたから早く…、という気持ちになってしまうと思い、静かに遠目に見守った。体格もガッチリした方の様子だった。上から見れば首筋に汗が噴き出ていて、光っているのが判った。すれ違い様に私に気付き、驚いた拍子にリズムが狂ってしまったのか、よろけさせてしまった。ご苦労様です、と声を掛ければ、その方は女性だった。重そうなので、どれくらいですかと尋ねれば、今日はちょっと少な目なので30kg位という。その後、順調に下ったが、途中から小さな音が数回、聞こえた。はじめは気にしていなかったが、しだいに音も大きくなり、聞こえてくる間隔も狭まり、雷だと知った。その時は小雨がパラつき、一時的なものだった。それが、別荘地へ入った途端に雷とともに激しく雨が降り出す。小走りに駐車場へ戻り、慌てて車の中へ飛び込んだ。多少、濡れたがギリギリセーフといった感じ。下山途中に元気いっぱいの高校の山岳部員30数名が登って行ったが、間一髪で小屋へ着いたのか。ちょっと小太り気味の引率の先生はだいぶ遅れていたので、もしかすると雨に打たれてしまったかも。そんな事を考えながら帰路についた。


6 コメント

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今年も~ ()
2014-06-22 10:26:23
あんぱんさん、こんにちは(^^)/

今年も行かれたのですね~毎年行きたくなる花畑ですね。
昨年は山頂でもしかしてと思ったのに、声を掛けられず残念でした。

先週は谷川から平標への稜線を眺めていて、
来年はこの縦走が出来たらいいななんて考えてました。

ベテランの読みで、雷雨にもほとんどあたらず、
可愛い花達を見られたなんてやっぱりさすがですね。
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彩さん (あんぱん)
2014-06-22 15:25:27
こんにちは、彩さん。
今週末は雨が降ったり止んだりと変な天気でしたね。ハクサンイチゲは彩さんの谷川岳を見て惹かれていました。半日コースで…、ということで手短に平標にした次第です。雨に降られましたが、お花畑は満開で良かったです。でも、も~終盤でしたね。
谷川の縦走は私も考えていますが、鈍足の私にとっては年に一度のチャンスが狙い目なんですよ。それは、「谷川岳の日」なんです。早朝からロープウェイが運転されますので、それに乗って万太郎山から土樽までの縦走を考えています。でも、天気が悪くて毎年中止になっていますが。(去年は骨折でした(^^))
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平標 (たそがれオヤジ)
2014-06-23 20:04:50
平標山、いい山ですね。私も好きな山です。
一面のといった感じのお花畑ですねぇ。
こういった花狙いで行けば、天気も悪いし、この時期は仕方のない話ですがね。
しかし、きれいだ。
すぐにも行きたくなっちまいますよ。
間一髪の雷雨。よくありますね。でも、あんぱんさん、かなりラッキーでしたね。
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たそがれオヤジさん (あんぱん)
2014-06-23 21:10:38
こんばんは、たそがれオヤジさん。

拝見しましたよ、オロ山。凄いところを歩かれるのですね。道なき道を行く、そんな感じです。
ホント、雷は運が良かったです。ゴロゴロ、ぴか~、ってなった頃には車に近かったので、幸運でした。あれが稜線だったら、歩けませんでしたね。
それはそうと、今夜、ニュースで流れていましたが、足利市周辺は物凄い豪雨になっていると。たそがれオヤジさんのところは大丈夫でしょうか。ご用心なさって下さい。
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Unknown (風花爺さん)
2014-06-24 17:32:51
平標と仙ノ倉の鞍部は素敵なお花畑ですね。
やはりハクサンコザクラの開花期が一番でしょうか。
荷物を担ぎあげていた女性は平標山乃家の女主ではないでしょうか?
平元新道(林道)終点まで軽自動車で入り、そこからボッカするする姿と何度か見ました。
小屋の水は美味ですね。
鞍部下の雪渓から引いているそうです。
女主は「保健所の検査は受けていないけど、私は30年飲んでて一度もお腹こわしたことないよ アハハ」と豪快に笑っていました。
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風花爺さん (あんぱん)
2014-06-26 05:16:12
おはようございます。
平標山へはこの花が咲くとつい行ってしまいます。歩荷は大変なお仕事で、素人には出来ませんね。しかし、女性の歩荷さんははじめて見ました。体も大きかったですが、アハハと豪快に笑う姿が想像できます。
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