goo blog サービス終了のお知らせ 

八柏龍紀の「歴史と哲学」茶論~歴史は思考する!  

歴史や哲学、世の中のささやかな風景をすくい上げ、暖かい眼差しで眺める。そんなトポス(場)の「茶論」でありたい。

◆◆2025年npo新人会・季林書房共催『夏学季講座』のお知らせ!◆◆

2025-03-23 12:30:53 | 〝哲学〟茶論
 今年も夏学季講座を
        開講いたします!
 
 強大な国家に、強権を売りにした大統領が出現し、日本はじめ世界は、まさにあたふたとしているように見えます。
 ちょうどムッソリーニが出現し、フランコがナチス・ドイツの支援でスペインを席巻しようとしたとき、スターリンが強権政治を推し進め、民衆の歓呼にむかえられてヒットラーが獅子吼して世界を変えるべく、アーリア民族の優秀を絶叫した時代。
 その時代は、どの国も〝自存自衛〟を掲げ、自国のことばかりを考えていた時代でした。 
 そんな時代に、日本という国家もまた、世界の疾風怒濤の時代に迎合するかのように、国民国家としてまだ70年も過ぎないのに、気負って無謀な戦争に突入していきます。
 もちろん、日本はヒットラーやスターリンなどに煽られただけで戦争をはじめたのではなく、そこに至るには、国内の経済矛盾や格差の現実があり、そうした鬱屈した国民の不満のはけ口に、思考力も判断力も劣った軍人や扇動政治家が、暴慢と蛮勇が正義とばかり戦争に誘ったとも言えるでしょう。
 日本人は、それに喝采を浴びせて戦争へとなだれ込んでいきました。
 そのありさまを眺めてみるならば、いま世界はまさにそうした時代が再来してきたようにも見えます。

<戦争一色になった当時の国民学校の子どもたち>
 
 そこで2025年夏学季講座は、日本の対英米戦前夜の1940年から、国内の都市住宅の33%が焼失し、なお広島/長崎への原爆投下を経て敗戦となり、その後、米国を中心とした占領軍統治の下で「東京裁判」がおこなわれ、さらに昭和憲法が成立する、おおよそ1950年前後までの時代を、再考してみたい。いいかえれば〝いまにつながる歴史〟の検証をしようという試みです。

 タイトルは
『〝敗戦〟と
 この国の〝瑕疵〟を考える!』
 
~対英米戦前夜の1940年から、
  敗戦と焦土、東京裁判と憲法成立の
  10年間の軌跡!~  です!

 みなさまのご参加を
      お持ちしております!
 なお会場は、これまでの池袋の「としま区民センター」から、JR大井町駅下車東口にある「品川区民センターきゅりあん」に変わっています。
 今度の会場は、JR大井町駅(東急大井町線大井町駅)の東口から徒歩1分、ヤマダ電気の入っているビルの5階・第3講習室となっています。

 今回から、npo新人会と季林書房の共催事業となっております。
お問い合わせは、
下記のいずれかに4月18日までお願いいたします。

npo新人会
季林書房

 お問い合わせをいただきましたら、参加の手順等々をメールで返信いたします。
 以下、フライヤーflierを貼っておきますので、ご覧ください。

NPO新人会・季林書房共催2025年夏学季講座
◆時代に杭を打つ!◆
対面講座!〝敗戦〟とこの国の〝瑕疵〟を考える!
~対英米戦前夜の1940年から、敗戦と焦土、
  東京裁判と憲法成立の10年間の軌跡!
◇期間:<全5講>2025年4月27日~7月13日
*講外講は7月20日(日)実施予定。テーマは未定です。
◇日時:各日曜日:午後14~16時 
*全講zoom・アーカイブで受講可能
◇会場:品川区民センター・きゅりあん
(JR大井町駅下車1分・ヤマダ電気の上階)
◇受講料:6
000円<全5講>
*各講の事前にPDFでレジュメを送付します!
【講座内容】
 日本という国が、西欧列強に習い「国民国家」としてスタートして約160年ほど、対英米戦争の敗戦から今年でちょうど80年の年月が過ぎました。
まさに〝歴史〟です。
 そんななか、気がついてみれば、いまの「この国」は政治・マスメディアのスキャンダル、フェイクや他者への毀損、自己責任の強制やら拝金主義、弱者への差別、そして鋭い対立を生む格差によって、すくなくない人びとが、こころの荒廃の淵に立たされているように見えます。
 そこで考えてみたいのは、あの敗戦の要因からいまに至るまで日本人のあり方に何か大きな〝瑕疵〟があったのではないかという疑念です。
 「この国」に住むわたしたちが何を考えながら暮らしてきたか、はたして、あの未曾有の死者と混乱を招いた戦争から戦後までのあいだ、日本人が見上げた空には何が描かれていたか。〝昭和〟への懐古がなぜ生まれるかも含め、日本人は何を学び、何を学ばなかったのかを考えてみます。
【日程とテーマ】
・第1講(4月27日)
 日中戦争と対英米戦前夜
 ~なぜ「この国」は戦争をしたのか?
・第2講(5月25日)
 真珠湾奇襲から山本五十六の戦死まで
 ~〝熱狂〟と〝焦燥〟
・第3講(6月8日)
 〝特攻〟の悲劇と「原爆」の惨劇
 ~〝抒情〟と〝合理〟の暴走!
・第4講(6月29日)
 「東京裁判」とは何か?
 ~戦勝国の裁きと敗戦国からの遁走!
・第5講・最終講(7月13日)
 憲法と民主主義
 ~〝敗戦〟からこの国は何を学んだか?





  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

☆季林書房ホームページ更新のお知らせ!! それと2025年夏学季講座のこと☆

2025-03-15 12:20:14 | 〝哲学〟茶論
  月やあらぬ
  春やむかしの 春ならぬ
  わが身ひとつは
  もとの身にして

 この和歌は、『古今和歌集』にある在原業平のよく知られた歌ですが、「春歌」ではなく「恋歌」に収められている歌です。
 和歌は、〝気配〟に酔う文学といってもいいかと思うのですが、ここには、好きだった人がべつの世界にいってしまい、なにも変わっていない自分だけが取り残されたといった失恋の〝気配〟があらわれているということです。

 とは言うものの、毎年、春ともなれば、月はおぼろに空にうかび夜の闇を和らげ、梅が香りを残して散ったかと思うと、桜花が陽光を霞ませるほど咲き誇り、ほんの数日で春風とともに散り騒いでいく。

<大磯 地福寺の梅林 島崎藤村墓がある> 
 もちろん春は、毎年、見馴れた季節の訪れのひとつではあるのですが、それでも冬を越えて、春がやってくる喜びは、ものごとが新たまる気分とともに、人びとの気持ちを華やいだ気分にしてくれます。
 業平のように恋情、抒情に浸るだけではなく、春の華やぎをもっと楽しみたいところです。花粉アレルギーで、ずいぶん落ち込んでいるとはいうものの・・・。

 というわけですが、季林書房のホームページが更新されました。
  https://kirinsyobo.com
 毎月15日に更新されていますが、【書評】と「編集者日記」が新しいものとなっています。
 今回の【書評】は、
 岡真理著『ガザとは何か』(大和書房)です。

 ユダヤ人とイスラエル、そしてパレスティナの人びとの痛苦についての考察です。
 ハンナ・アーレントの有名なフレーズ〝悪の陳腐さ〟が気になって、少し考えてみました。
 でも、よく考えるとホロコーストでの被害者であったユダヤ人が、パレスティナ人という被害者を生み出している構図は、どこかで異常だと言えます。被害者であったことでの驕慢さ、あるいは現在の二世、三世を含め、いまイスラエルに住む人たちには、どこか根拠不在の被害者意識を盾にして振る舞っているのではないか。
 「ソ連」崩壊後、イスラエルにはロシアにいた多くのユダヤ人が120万人も移住して、その人口はイスラエルの人口の15%を占めるまでになってきているのです。それがイスラエルの政治に大きな影響をあたえている。
 そのなかのエリートたちは、現在のイスラエルの産業を支えるハイテク産業に従事していて、サイバーセキュリティイノベーションでは、世界トップになり、そのほかの移民は、イスラエル政府の領地拡大政策に沿って、パレスティナ人の土地を浸食していく主体になっているわけです。そうしたことも含みながら、【書評】をお読みいただけると幸いです。

 それと、
2025年新人会講座夏学季が開講されます。
 
テーマは、
〝現在の日本の起点となった
  1940年から1950年まで〟です。

 対英米戦前夜から、戦中の過ち、そして、戦後日本の政治や社会の暗部と「東京裁判」の錯誤などを追いながら、全5回で講座を開催します。

 会場は、JR大井町下車 品川区キュリアン会議室です。
大井町駅東口にある「ヤマダ電気」の上階にキュリアンはあります。
 日時は、4月27日を初講日として、5月25日、6月8日、6月29日、7月13日の各日曜日14時から約2時間を予定しています。
 詳細は、今月24日前後に、またお知らせいたします。
 
 新しい春となりました。気分一新して、いまの閉塞的な時代に〝杭〟を打ちましょう。ご参加をお待ちしております。
 なお、今回からNPO新人会と「季林書房」の共催となります。
 お申し込みはNPO新人会
  npo.shinjinkai1989@gmail.com
   または、「季林書房」
  info@kirinsyobo.com
      までお願いします。 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする