衆議院議員 原田義昭Blog

自由民主党衆議院議員原田義昭(福岡5区)が国会での論点、世間で話題になっている事や身近な話題まで率直に論じます。

柳沢発言と「ことば狩り」       2月7日(水)

2007-02-09 11:33:01 | Weblog
  柳沢厚労大臣の「生む機械」発言問題でこの2週間、日本中が揺れに揺れました。とりわけ政界は知事選挙などをはさんでその話題ばかり、さらに同大臣の「健全」発言(昨日)とかまで加わり今日の予算委員会のテーマはほぼそれ一色でした。民主党女性議員の余りに執拗な追及、柳沢大臣の痛々しいまでの陳謝と答弁・・・。(もっとやるべきことがあるだろうに。)  結果的に柳沢氏を弁護することになり、また私も非難されるかも知れないのですが、これらは明らかに「ことば狩り」の範疇に入ります。ことばは人の考えや意志を伝える道具、手段です。本当にそう(女性差別など)思っているのならその思想は断固咎められるべきですが、それが表現やことば使いの問題ならそれは言い直したり、謝って訂正したりが許されなければなりません。勿論言い直しにも限度があり、そのような言葉をあえて使った注意力は非難される、大臣という立場、しかも社会福祉担当として柳沢氏の迂闊さは非難しても余りある。しかし政治家は、私もまた、発言や演説の場が無数にあり、そして話す中身の充実とあわせて表現する力が常に問われるものです。思想は相手に伝わらなければ意味がない、それ故え比喩(たとえ)、修辞(ことばの彩)を駆使して自らの中身をより豊かに伝えようとする、それが政治家の非常に重要な仕事のひとつです。そしてつい比喩や修辞が時には適切を越えるときがある、十分に注意をしながらも恐れ過ぎては政治的効果が期待できなくなるのではないか。  柳沢氏は、私とも長い付き合いですが、実に豊かな心の持ちぬしです。数々の政策を打ち出し良い国を創るために懸命に頑張っておられる、この度の言葉使いは確かに不適切で迂闊であった、故に彼は真摯に謝罪反省しているのです。むしろ怖いのは片言隻句(一言一句)を捉えて非難する、それを俗には「ことば狩り」というのですが、もしこれが蔓延すると、もう余計なことは言わない方が良い、物言えば唇寒し、となりそこに豊かなことばや表現や文化が最早育たなくなる、それを私は恐れるのです。そして私もいつかそれを冒すのではないかという不安感が自分を苛(さいな)みはじめました。

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