ツマグロヒョウモン
12月になった。今年はエルニーニョ現象であたたかい。
蝶がタンポポの花の蜜をすっている
ツマグロヒョウモン
ツマグ ロヒョウモンは、オスとメスで翅の模様が違う。
幼虫は、スミレのなかまが食草。
野生のスミレだけでなく園芸種のパンジー やビオラなども食べるので、花壇などで見かけることも。
ツマグロヒョウモンは4月から11月ごろまでの間に4~5回も繁殖する。
関西より西で卵で冬を越す。
地球の温暖化によって北上するチョウのなかまのひとつ。
稲刈りが終わるとコバネイナゴがえさを求めて飛び回る
イナゴ佃煮とは実はコバネイナゴの佃煮。再び昆虫食が注目されるかも
ツチイナゴ(バッタ科)
体長38~50mm.丘陵地や平地の乾いた土地の草むらにすんでいます。
複眼の下に暗緑色条があって、ちょうど涙を流しているように見えます。
10月上旬に成虫となり、そのまま越冬するので、冬でも見られる数少ないバッタです。
マメ科のクズの葉を好んで食べます。
コバネイナゴ(バッタ科)
体長オス28~34mm、メス40mm。体の側面に濃茶色の筋があり、8~11月ごろに水田やその周辺の草地で見られます。
イネの害虫として嫌われてきました。
昔から食用とされ、佃煮などにして食べられていました。
今でも各地の土産物として見かけることがあります。
ミネラルを補給するキタキチョウ
チョウは花ばかりではなく土からミネラルも補給します。
古い図鑑には「キチョウ」、いまは「キタキチョウ」と呼ばれています。
2005年、キチョウには2つのタイプがあり、本州から南西諸島まで分布するタイプと、南西諸島にのみ分布するタイプに分けられました。
南西諸島にのみ分布する種を「キチョウ(ミナミキチョウ)」、本州~南西諸島に分布する種には「キタキチョウ」となったのです。
土手の草地でよくみられ、春から夏にかけても見られるが、特に秋はみつけやすい。
トノサマバッタ
トノサマバッタは、ススキやエノコログサ、ムギの葉を食べる。
また、大発生して農作物に甚大な被害を与える飛蝗(ひこう)をおこなうことでも有名です。
そんなトノサマバッタの話をニュースで知ることがある。
大被害はアフリカ大陸で、大移動して瞬く間に農作物を食いつぶし大変なことがおこっているトノサマバッタのニュースを聞いたことがある。
それで、日本ではと調べてみると日本ではそんなことをみたことないが、大量発生が起こる可能性がある昆虫だそうだ。
大阪府立環農水研報 2:1~8(2015)「トノサマバッタの生態と防除」(田中 寛)によると、
台風であの被害のあった関西国際空港で
「 1995年5月下旬に当初予想した南東側エリアでなく,北西側エリアの建築物の間の草原でトノサマバッタ幼虫が大発生した.総個体数は北西側エリア1,246万個体,南東側エリア92万個体,計1,338万個体であり」駆除をおこなったとかいてある。
「2007年にも二期島でトノサマバッタが大発生し,危機管理として空港での飛行機事故を防止するために,調査と防除の基本戦略を設定した上で防除を行った」
とある。
日本でもひょっとすると飛蝗(ひこう)があるかもしれない昆虫なのだ。
ずいぶん日が落ちるのが早くなった。
鳴く虫の声が秋が来たことを教えてくれる
秋鳴く虫の代表コオロギのなかまを紹介する
ミツカドコオロギ(コオロギ科)
体長はおよそ20mm。荒れた草地や畑の周辺で見られます。頭部が三か所尖っており、「みつかど」という名前がつきました。「リッ・リッ(キッ・キッ)」と強く鋭い鳴き方をします。
シバスズ(コオロギ科)
体長は5~8mmです。年に二度成虫が見られます。「ジー・ジー・ジ・ジー」と不規則に鳴きます。芝などの短いイネ科植物のある場所や畑の周辺や放置された畑などで見られます
オカメコオロギ(コオロギ科)
顔が扁平でその模様が「おかめ」にたとえられます。河川敷では、ハラオカメコオロギが、林床にはモリオカメコオロギが生息します。体長はおよそ15mmです。
エンマコオロギ(コオロギ科)
8月から11月に畑や草原で普通に見られる大型のコオロギです。夜に「コロコロコロ・リーリー」と鳴きます。美しくもさびしえな鳴き声は、コオロギの声の代表です。
コオロギの耳はどこにある
コオロギは頭部にあるのは触角と、尾端にある尾毛で周囲の状況を感知することが出来ます。
この2つの感覚器だけではなく前肢には耳があります。
これで物音や他の個体の鳴き声を聞きとります。
キリギリスも、コオロギと同じように前足の曲がった下に、耳があります。
バッタのなかま(生きている大和川より)
日本のバッタ類はオンブバッタ科Atractomorphidae、バッタ科Acrididae、イナゴ科Catantopidae(バッタ科の亜科として扱うこともある)などに分類される。
昆虫の生態は、「完全変態」と「不完全変態」に分かれます。バッタのなかまは「不完全変態」
トノサマバッタ(バッタ科)
河原や空き地、造成地などで、7月から11月によく見られます。
草地よりも草地が刈られたところでよく見られるのは、産卵場所が土がある程度むき出しの場所が良いからです。
イネ科やカヤツリグサ科の草を食べます。色は、単独で成長したバッタは、緑色で、集団で成長してきたバッタは褐色になるそうです。
クルマバッタ(バッタ科)
トノサマバッタとよく似ていますが、7月から11月に丘陵地帯や山間部の草原で普通に見られ、都市部ではほとんど見られません。
飛ぶと後翅に黒い輪っか模様が現われ、パタパタと軽い音を出します。
クルマバッタモドキ(バッタ科)
クルマバッタに似ていますが、背面に“X字”のように見える1対の「く」の字形の白い細線があります。
荒れ地などの草丈の低い場所住宅地周辺の空き地でも見られます。
ショウリョウバッタ(バッタ科)
8月から11月に明るい草原で普通に見られます。
メスは大きく8cmほどありますが、オスは4~5cmと小さく、飛ぶときにキチキチという音を出します。
オンブバッタ(オンブバッタ科)
8月から12月に畑、空き地、住宅地などで、大きなメスの上に小さなオスが乗っているのがよく見られます。キク科の植物を好んで食べます。
種類の多さでは一番かも
食草が野菜や米だったりするのもいるので害虫としても一番問題になる。
夏から秋にかけて見られるカメムシの仲間を紹介
エビイロカメムシ
頭部が三角形で先が尖った姿が特徴。8月頃羽化、成虫で越冬し、5月末ごろから産卵します。ススキの生える場所でよく見られます。
オオホシカメムシ
オオホシカメムシの体の模様は人間の顔のようにみえます。南方系のカメムシだったのが、北上中。
アカスジカメムシ
赤と黒のストライプの模様が目立ちます。ニンジンやパセリなどのセリ科植物にやってきます。
ウズラカメムシ
暗褐色で、淡黄褐色の縦じま模様、エノコログサ,ススキなどのイネ科が食草です。
エサキモンキツノカメムシ
背部にハート型の紋が特徴です。8月上旬から成虫が見られます。、
モンキツノカメムシ
体の中央に黄色い丸みのある逆三角形の紋が特徴。
カマキリ
カマキリは、バッタのなかまですが、バッタは植物を食べるのですが、カマキリは、ほかの虫を捕まえて食べます。
そのため、前足は鎌のようになっていて、虫を捕まえやすいよになっています。卵からかえった幼虫は、成虫と同じ形をしていて、さなぎの時期がありません。
カマキリは地方によっては「おがみ虫」と呼ばれています。カマキリが獲物をねらうとき、胸の前でカマをそろえて静止する独特のスタイルから呼ばれたのでしょう。
また、漢名は、「蟷螂(とうろう)」です。「蟷螂の斧」という言葉がありますが、「はかない抵抗」という意味で、身の程知らずのたとえとして使われます。
カマキリの見分け方
大型のカマキリは日本に2種類います。チョウセンカマキリとオオカマキリです。後翅の基部周辺にある斑点が見分けるポイントの一つです。
また、前足のつけねの色で見分けることもできます。チョウセンカマキリの前足のつけねはオレンジ色、オオカマキリは淡黄色なので識別することができます。
中型のハラビロカマキリは、前翅にある白い斑点が特徴です。樹上性で、草原性のオオカマキリとすみわけをしています。
小型のカマキリはコカマキリです。灰色の地味なカマキリです。前足に腕章をまいたような筋があるので見分けられます。
歩行虫の採集法
河川敷ではオサムシ科をはじめとする「歩行虫」のなかまが多く生息しています。これらの昆虫は飛ぶものは少なく、エサをもとめて地面を歩き回るのが特徴です。
どのようにして採集するとよいのか紹介します。
1つ目はベイト(餌)トラップといわれる採集法です。
この採集法は歩行虫のエサをもとめて地表を歩き回る習性を利用したものです。
写真のようにコップの口を地面と同じ位置まで埋め、コップの中に腐肉や黒酢、カルピスの原液等をうすめたものを入れておきます。
翌朝(トラップは数日有効です)に回収しに行くと、オサムシ、ゴミムシ、シデムシ、ハネカクシの仲間がコップのなかに落ちていることがあります。
なお、採集を終了するときは、必ず使用したコップは回収し、持ち帰りましょう。
2つ目は冬場における採集法です。歩行虫のなかまは冬場、成虫や幼虫のすがたで低い崖の斜面や朽木のなかで越冬します。
それらを掘り出して採集する方法を「オサ掘り」といいます。
河川敷では、朽ちた流木の中や、木にからみついたゴミや土砂の隙間にオサムシ、マイマイカブリが集団越冬していることがあります。
採集時は、周辺の景観をこわさないように注意することが必要です。
(生きている淀川より)