映画に 乾杯! / 知の彷徨者(さまよいびと)

名作映画に描かれている人物、物語、事件、時代背景などについて思いをめぐらせ、社会史的な視点で考察します。

ディープ・エンド・オブ・オーシャン

2011-05-21 20:54:24 | オムニバス

第101回 ディープ・エンド・オブ・オーシャン(1999年)
原題 The Deep End of the Ocean(底深い海の果て)
原作 Jacquelyn Mitchard, The Deep End of Ocean, 1996

◆失われた家族の絆の回復◆

見どころ 題名の意味を考えながら観ると面白い。
 題名の意味はまさに「深淵」だ。海の果てに沈んでいたかと思われた家族の記憶、家族の絆が回復する、という意味だろうか。残された家族の平穏を取り戻すために、幼くして失踪した次男の記憶を深い海の果てに沈めていたけれども、心の傷はふとした機会に水面に顔をのぞかせ、疼きをもたらすから。

 ところが、9年後、移住先のシカゴで失踪した次男と再会することになった。しかも、別の家族の子どもとして育てられていた。封じ込められていた家族の愛と記憶、そして心の痛みがよみがえってきた。あたかも、海の果ての深い底から浮かび上がったように。

記事を移設しました⇒映画に乾杯!「ディープ・エンド・オブ・オーシャン」



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