猿八座 渡部八太夫

古説経・古浄瑠璃の世界

秋には、説経信太妻を楽しもう

2015年10月05日 20時00分33秒 | 公演記録
狐、蘭菊の花に、蔵れ棲むとは、古人の伝えしごとく、この女房、庭前なる籬の菊に、心を寄せしが、咲き乱れたる、色香に賞でて、ながめ入り、仮の姿をうち忘れ、あらぬ形と変じつつ、しばし時をぞ移しける。

於:新発田市金升酒造

頃しも今は、秋なれば、千草にすだく、虫の声、かれがれになるぞ連木、憂き言の葉に秋風の、そよそよそよと、吹くときは、早稲田晩稲(わさだおくて)に立て張りし、引かで鳴子の音高く、それよと見れば、晩稲(おしね)守る、かがしの姿、見ゆるをも、もし猟人やあるらんと、心細さはかぎりなし。

於:村上市教育情報センター

急に秋めいた週末でした。いろいろな行事が立て込んでいる時期にもかかわらず、地元の方々のあたたかいご支援により両公演を盛況の内に開催することができました。大変ありがとうございました。今月は、もう一度、信太妻を満喫できます。
10月25日(日) 新潟市砂丘館にお出で下さい

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