問われるまで何も言わない。
見た目にわかり易い道具を選んで持っていき、声かけられるきっかけを待っている。
話しかけられるきっかけは、やっぱりわかりやすい道具だ。
大工なら道具箱の中の使い込まれ、手入れの行き届いた道具の数々の中に一つだけ宮大工時間使わないような珍しい道具を仕込んでおく。
僕ならね(笑)
ファッションモデルなら誰もみたことの無い一点ものの革靴を雨の日に限って履いていく。
僕ならね。
ドラマーなら割れたシンバルをセッティングしたり、使い込んだドラム胴の内側をラッカーで塗って音の抜けを良くした程の太鼓をセッティングする。
僕はそうしていた。
話題のタネを提供して、声かけられやすいようにする。
声かけられても、最初は問われたことにだけにしか答えない。
答えたら良さそうな人に見えるように、少しだけ口角あげて微笑んでいる。
全てはクライアントに好かれる為に、だ。
声かけるクライアント側の人間だって、その場がうまくいく事を優先して、フリーランスからのサインに反応しただけなのだ。
目指すは、時間内に要求された結果を出す事だ。
出来栄えは90%以上あればOK。
100%以上はだれも求めていない。
だから、現場にすぐ馴染む、人当たりのいいフリーランスのプレイヤーが望まれる。
本来そうでない者も、そのように装う。
良くないとはわかっていても、生活がかかっているから仕方ないと言い訳する。
自分に、喝!、、、、
ロックは生き方だったけれど、今では音楽のスタイルの一つなわけだから仕方ないか。
しかし、現代のロックミュージシャンはロックすることを完全に諦めたのだろうか。
裏でやってる売れないロックバンドのミーティングで、メンバーとつかみ合いの喧嘩してれば満足なのだろうか。
その葛藤を曲にのせて、ライトを浴びて人前で晒し者になることは格好悪いことなのだろうか。
日本で一番ロックなのは樹木希林なのかもしれない。
無性に誰かを殴りたくなったとしても、今では彼女の他に誰も内田裕也に喧嘩を売る者はいないからね(笑)
でも、ライブハウスにはロックバンドがまだまだ沢山いる。
嬉しいね!
新宿も渋谷も池袋も下北も吉祥寺も八王子も、罵声浴びせあい掴みかかってもんどり売って泥まみれ汗まみれ涙まみれになって喧嘩するにふさわしい街だ。
そんな街にライブハウスはある。
ライブハウス万歳!
ロック万歳!
ロックバンド万歳!
私にとって、自分の感情の原点を確認するのにロックは必要なのです。
いつまでもロックとロックバンドを愛しています。