小学生の持っていた書道道具にありました、プラスチックの硯。
軽くて小学生が持ち運ぶには確かに便利です。
墨のおりはどうなんだろうと試してみると、するっと滑ってすれ無い、、、
?
これは墨池、か?
硯の形をした墨池だったのです。
墨汁を入れて使うだけを前提として作られた硯型墨池。
学校での書道現場からの要請で、メーカーが作ったのでしょうが、文房四宝の冒涜に感じる方も少なからずいるのではないでしょうか。
全ての小学校で導入しているとは思いませんが、いつからこんな硯を授業で使うようになったのでしょう。
水から墨をすっていたのでは、確かにその時間だけで授業の半分くらい使ってしまうこともあります。
だったら墨汁を墨ですればよいのではないでしょうか?
安価なケミカル成分の多い墨汁を墨ですることをメーカーは推奨せず、高い墨汁を使うことを勧めています。
そこで学校側が考えたのが、
『墨をすらない書道』だとすれば、
墨をすらないなら、重い硯は要らないだろう。
でも、形ぐらいは残しておかないと雰囲気でないからなんとかして。
あ、すらないんなら墨もいらないよね。
更に軽くできるから墨を書道セットから外しちゃおう。
そんなやりとりがあったのかなかったのかは、想像の域をでませんが。
固形墨のメーカーは小さいところがほとんどで、大きな力がなかったことも原因なのでしょうか。
でも安価な墨汁を墨ですると何がダメなのでしょうか?
まさか『まぜるなキケン!』ってことじゃないですよね(笑)
『墨色に影響がでる』
『臭くなる』
『硯の管理が難しい』
『墨をすらなければ飛び跳ねて服を汚すリスクが減る』
こんなところでしょうか。
私に言わせれば、小学校の書道教育に問題があるとはまったく思えないことばかりです。
百歩譲って
『墨ですっても墨色にさほど影響の出ない墨汁』
『墨ですっても臭くならない墨汁』
『墨ですってもそれが硯に影響与えない墨汁』
『洗剤で落ちやすい墨汁』
の開発をメーカーに依頼すればよかったのではないでしょうか。
直ぐにすれる墨はすでに開発されているのです。
ほんの数分でも、墨を硯でする行為は書道にとって必要なのです。
そして、小学校だけでなく、中学高校の学校教育から書道を外してはいけません。
日本人としてのアイデンティティを作る機会を失うからです。
すれないプラスチックの硯撲滅したいです。
どうせならすれるプラスチックの硯を開発してください。
そしておりやすい固形墨ですっても問題ない、洗剤で落ちやすい墨汁開発してください。
え?
もうででいる?
だとしたらもっと学校に売り込んで、教育現場の にいる先生の負担減らしてあげてください。
ダンスの講師ばかり登用しないで、書道の講師をたくさん登用して学校教育に活かしてください。
書道を通して人作りを目指す多くの書家にもっと光を与えてほしいと思います。
テレビで露出するアーティストを名乗る書家たちとは違い、ほとんどの書家は風変わりな人ではないのですから(笑)