和翠塾ブログ

目黒都立大にある書道教室「和翠塾」のブログです。

尊敬する街の人

2013-03-31 11:17:19 | 日記
子どもの頃から、『凄いなぁ』と密かに思ってきた人が二人います。
密かにと言うのは、本人に気持ちを伝えた訳でもなく、本人の名前すら知らないからです。

一人は町にひとつの特定郵便局に勤め続けた女性です。
小学生の頃初めて出会ったその人は、窓口業務に就いていました。
たまに切手を買いに行くだけでしたから、一年に一度見かけるぐらいでした。
古い郵便局は暗くて油の匂いのする、夏暑く冬寒い建物でした。
そこで毎日働いているのかと思うと『大人って凄い!』と感じていたのです。

大人になると郵便局に行く用事もなくなり、その人の記憶は片隅に追いやられていきました。

三年程前、30年ぶりぐらいに郵便局に行った時、その人は窓口にいたのです。
子供のころの記憶と変わらずに、そこにいらっしゃったのです。
凄さの記憶は今につながりました。
数ヶ月後、彼女の姿が見えなくなりました。

思い切ってその人の消息を新しく窓口に就いた方に聞いてみました。

定年退職なさったとのこと。

良かった。
彼女は仕事を全うしたんだ。

こどもの頃に感じた凄さは、さらに輝きを増して私の忘れられない記憶になったのです。

さて、もう一人のお話しは次回に。

杉山

溶けちゃう

2013-03-30 08:50:54 | 日記
『バッテリーが溶ける危険性があるので、外部充電はしないでお乗りください』と三菱自動車販売店から電話がありました。
先日購入したアウトランダープラグインハイブリッドの事です。
この車、ハイブリッドカーなのですが、外部充電すると電気だけで60kmぐらいの距離走ることが出来るのです。

今回外部充電でバッテリーが溶けた車がでたらしく、原因分かるまで外部充電しないでくださいとのお知らせだったのです。
つまり現在はハイブリッドカー状態。
エンジンはバッテリー充電用なので、普通のハイブリッドカーとは違うのですが、、、、

先進技術に触れたい気持ちと、三菱自動車の心意気感じる技術者に共鳴して購入したので、初期不良は覚悟していました。

国産車の初期不良は、そこを徹底的に潰す為に過度の造りをしてきます。
最新技術投入しても、コストに見合った造りで販売して、不具合があれば徐々に直していけばいいという外国車の考え方とは違うと言われています。
つまり外国車の新型は初期不良だらけになる可能性も高いのです。

車検やリコール制度の無い国々からも入って来るのですから、仕方無いのかもしれません。
TPPを締結すると、それをさらに助長する可能性があると言われています。
『外車は最終型』
とさらに一層言われる時代がきそうです。

と言うわけで、国産初期型アウトランダープラグインハイブリッドは造りが非常にしっかりしています。
海外でも売り出す為にその評価を下げないよう、過度のサスペンションと過度の補強、そして過度の溶接が原因でしょうか。
実は見た目には同じでも、輸出車と国内販売車とは造りを変えている車がほとんどです。
ヨーロッパのユーザーは車に造詣ありますから、コストダウンを乗り味ですぐ見抜きます。
成熟している車社会なのでしょうね。

マイナーチェンジでは採算性改善の為に過度な部分が見直され、結果軽くなって燃費はよくなり売りやすくはなるでしょうが、過度が生み出すしっかり感は失われてしまうでしょう。
ゆえに、外部充電できなくても我慢、我慢。

少し言い訳がましいですが、、、。

と言うわけで、近距離は電気自動車アイミーブと、中長距離は走行8万キロそろそろ20年のご老体w124で桜吹雪の中を軽快に走り抜けているのです~


杉山


チューニング

2013-03-29 06:44:11 | 日記
私はドラムを叩きます。
と言っても最近叩いていませんが、、、(練習開始!)

現代のドラムにはケミカルな皮がはってあります。
ケミカルではありますが、表と裏のピッチの加減で鳴りがかなり変わります。
胴の材質の種類によっても音色や鳴りが変わってきますので、皮のチューニングは中々難しいのです。
実際自在にチューニング出来るドラマーは少ないのです。

レコーディングがデジタルになるに従い、ドラムのリズムはコンピュータで打ち込むスタイルが増えていきました。
ドラムサウンドにこだわる必要のない楽曲が増えていきました。

ドラマーは生き残るために、プレイもサウンドも決して成れないデジタル化を要求されていきました。
一方自身の個性を、より個性的なプレイスタイルに求めるドラマーもでできましたが、ほとんどのレコーディング現場では、均一でマイクのりのよいチューニングが要求されました。
ドラマー冬の時代ですね。

その頃からでしょうか、ドラムを専門にチューニングするチューナーなる業態が脚光あびるようになってきたのは。

ドラムチューナーとは、ドラマーや業者が用意したドラムを、その材質や部屋鳴り、曲調やマイクのりなどに対して、プロデューサーやドラマーの要求を聞きながら、ベストチューニングをする事を生業とする人の事です。
かつてはドラマーがやっていた仕事を分業化したというわけです。

書の世界に置き換えるとどういう事になるでしょう。

いわゆる文房四宝の紙、筆、墨、硯を書家はオーダーすることはあっても、ドラムにオーダー出すドラマーはいても自らは作らないドラマーが現代ではほとんどなのと同様に、自らは作らない方がほとんどでしょう。
イチローでさえ自分でバットを削ってはいませんから。

もちろんそこまでこだわったり、楽しみなが作る方々の存在や、その成果を認めないわけではありませんし、事実私も昔ドラムを作った事があります。
愛着も湧きますし、勉強にはなりました。

さて、文房四宝を書家が作らない事を前提にして、書道チューナーなる者が存在すると仮定すると、その仕事とはどのようなものになるのでしょうか。

書道にとって墨をするという行為は、その香料に包まれながら構想を練ったり、空想の世界に遊んだりと、とても大切な時間です。
しかし大作を作るとなると、自動墨すり機の無い時代はその労力は書家にとっては厄介な作業となり、弟子がひたすらすっていたと考えられます。

紙や墨を入手してから、その乾燥や保管に携わったのも弟子でしょう。
筆や硯を洗っていたのも弟子でしょう。

では書道チューナーは弟子なのでしょうか?

違います。

クライアントである書家の求める文房四宝を揃え、求める雰囲気を作るコーディネートは出来るでしょうが、いつもの創作現場ような空気と書家をつなぎ、書家の内面を引きずり出しやすく出来るのは、長いこと寝食を共にした弟子にしかできないでしょう。

だからこそ近くにいる弟子には見えない事もあるのですが、そこを理解しているドラムチューナーは存在しないように思えるのです。
ただただオーダーされた音色にする事を目指している。
つまり弟子にしかできないことをやろうとしている。
弟子に優るわけはないのに、です。

アーティストのオーダーは言葉には現れない所にあることも多いのです。

芸術には狂気が潜んでいます。
その狂気を生み出すアーティストは、常に刺激を求めているのです。

『一般的なベストチューニングごときで、おれの刺激になるか!』
と言う所が本音でしょう。

そう、アーティストは自分でも気づいていない自分を引きずり出してくれるようなチューニングを、時に求めてくるのです。
セッションにそれをもとめように。

だからこそチューナーも知識や技術だけではなく、アーティスティックな部分を持って接しないと、独創性がなく中々独り立ちできない弟子同様に、一流にはなれないと思います。

アーティスティックな部分、それは狂気の匂いのする偏執性なのだと思います。

自分の中にある狂気を確認出来た時、アーティスティックは少しだけ存在を意識出来るのです。
ドラムチューナーや書道チューナーには、その確認をさせてあげてほしいのです。

『弘法筆を選ばず』

メタルのスネアパンパンに張ってもってこい!
どんな音色でもどんな楽曲でも、俺の言いたい事を表現してやるぜ!
ってのが、ロックドラマーの本音でしょうね。

カッコいい!

今流行りの『俺のロック!』ですね(笑)


杉山












年貢の納めどき

2013-03-28 10:11:07 | 日記
もういいかげんにけじめつけたら?との意味で
『いいかげん年貢の納めどきだな』
と使われる事の多い
『年貢の納めどき』

これは年貢制度によるものなのは理解できますが、年貢ってずるずると納めなくても通用したのでしょうか?

時代劇見ていると年貢を納める期間は長くても一ヶ月ぐらい、もしそれを越えたらきつーいお咎めが!
これは時代劇の見過ぎなのでしょうか?
つまり年貢は『払います!』と言っていれば、意外に庄屋さんやお代官様も見逃されていたりして、、、、。

でもねぇ~、、、

もしくは言葉の使い方の間違いかも。

つまり
『そろそろ種まきの時期だね~』とか
『そろそろ田植えの時期だね~』とか
『そろそろ刈り入れどきだね~』とか
と同じように
『そろそろ年貢を納める時期だね~』
と言う季節を感じさせる言葉だったのを、丹精込めて作った物を取られてしまう事に対する反感もらあって、特別な感情が込められて使われてきたのかもしれません。

ま、よくはわかりませんが、浮名を流すばかりで中々結婚しない、もて系男性が結婚する時に述べる、男仲間の感想で使われることがほとんどじゃないでしょうか。

ま、どーでもいい事ですが。

ナイナイ矢部の結婚報道に、朝からふと思ったわけであります。

暇なのか、私の頭。

杉山