ワニなつノート

台風19号広域被害に関する電源確保等に関する要請書



               2019年10月16日

厚生労働省社会・援護局
障害保健福祉部障害福祉課
地域生活支援推進室 内野英夫 様


 参議院議員 舩後靖彦

    
台風19号広域被害に関する電源確保等に関する要請書




 日頃の、障害者の地域生活支援、さらに防災への取り組み、被災者支援・災害復旧のご尽力に敬意を 表します。

 さて、台風15号による千葉県下の長期停電・断水に続き、台風19号の観測史上初ともいえる豪雨に より、各地で河川が決壊・氾濫し、静岡・関東甲信越・東北と広範囲にわたり洪水被害に見舞われてお ります。自宅や入所している施設・病院が浸水し、避難されている方はもちろんのこと、自宅にとどま っている方も停電・断水等のライフラインが寸断されたなか、非常な不便とご苦労をされていることと 心が痛みます。

中でも、私自身ALS患者という立場から、避難がしづらい/遅れがちな「災害弱者」、とりわけ医療 的ケアの必要な方々の現状を深く案じております。 去る8月28日、「佐賀県・福岡県・長崎県豪雨災害に関する緊急質問・要請書」におきまして、すで に人工呼吸器利用者に関する電源確保のお願いと、医療的ケアが必要な人への避難所における配慮の要 請をお願いし、迅速にご回答いただいておりますが、併せて、下記の点についてのご配慮と対応をさら にお願い申し上げる次第です。







要請事項 1、 人工呼吸器利用者同様、在宅酸素療法等への電源確保のご配慮をお願いいたします。

人工呼吸器利用者同様、在宅酸素療法をしている方にとっても電源確保は生死の問題に直結します。

在宅酸素療法に使われる酸素濃縮装置、または液化酸素の設置型容器には、人工呼吸器と違い内臓バッ テリーが用意されていません。

そのため、外出用の酸素ボンベに切り替える必要がありますが、使用料 の多い方にとっては半日も持ちません。

東京電力様に確認したところ、在宅酸素療法の方、痰の吸引等の在宅療養されている方も、緊急時の 連絡対象には入っているとのことですが、自治体の障害福祉課、高齢福祉課、地域包括支援センター、 相談支援事業者、障害福祉サービス事業者、医療機関等連携して、在宅酸素療法をしている方含め、生命維持に電源を必要とする方に対する情報提供と、医療機関、福祉施設等自主電源確保している機関へ の、電源確保の協力をお願いしたします(Twitterでいただいたご意見参照) 。


2、 避難所等での福祉サービス利用のより柔軟な支給のご対応のご検討をお願いいたします。

避難所等でも、居宅介護、重度訪問介護、移動支援等の障害福祉サービスの利用支援は支給対象と なるとのご回答をすでにいただいておりますが、住み慣れた自宅と違い、避難所での介助、支援は 通常より人手も時間もかかり、その分は介護者が無給無休で対応することになります(Twitter で いただいたご意見参照)。災害時の公的支給等柔軟な対応のご検討をお願いいたします。


3、在宅酸素療法に使われる酸素濃縮装置、または液化酸素の設置型容器への内臓バッテリー義務化を ご検討ください。


すでに8月28日の質問において、避難時および避難所における「災害時要支援者」、とりわけ医療的 ケアや、様々な配慮の必要な人への対応に関して、厚生労働省様から被災現地の自治体に迅速に通知を 出して要請いただいていることを確認させていただきました。

しかし、被災現場では当然混乱があり、実際に非難された方々の中からいろいろご意見をいただいて おります。 被災者支援と復旧のために非常にご多忙の最中とは承知しておりますが、8月28日要請済みの「3医療的ケアが必要な人への避難所における配慮」の現場への周知徹底を再度お願い申し上げます。

また、今後のご検討課題として、
「4、避難が長期化する場合、医療的な処置が必要な方の国立病院な どへの優先的受け入れ体制の構築のご検討」

「5、民間支援団体とのスムーズな連携へのご指導」

「 6、 要支援者=福祉避難所と固定化することなく、一般の避難所を誰もが避難できるユニバーサルな避難所 に、インクルーシブ防災に向けてのご検討」を再度お願いします。
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