ワニなつノート

その1%は助ける価値があるか(その6)


昨日、ある人のところへ、「1%の子どもたち」を助けるために相談に行ってきました。

栃木県の入試要項で見つけた次の一節。
「フレックス特別選抜で不合格となった者は…定時制課程の一般選抜を志願することができる。入学考査料の再納付は必要としない。」

この趣旨は、「チャンスをもう一度あげる」ということだと思いました。
つまり、今回は不合格だけど、「高校生になるために、もう一度がんばれ。受験料はもう前回もらったからいらないよ。お金のことは気にしないで、もう一度がんばれ」ということだと。

今年の春、ある定時制高校の「追加募集」(3月終わりの最後の受検機会)で、16人募集のところ、4人が受検し、「合格者なし」ということがありました。

4人は、4回の受験料を支払ったことになります。
しかも、2回目、3回目、4回目の受検では、定員が割れていました。
席はいくつも空いていました。

繰り返します。
「定時制高校」です。

それでも、校長は、「合格者なし」と言って、自分は定年退職で4月には学校にはいません。

何十年の教員人生の最後に、4人の子どもを、席が空いているのに見捨てることを、自分の「教育の集大成」として選んだのです。

わたしがお釈迦様なら、蜘蛛の糸を迷いなく切ります。

話がそれました(-_-)

でも、今の社会の法律、制度、教育、政治、社会常識は、そのクソジジイの偏見を「校長権限」といって、「正当」な判断とみなします。

       ◇

しかーーーーし、時代は変わる。
「子どもの貧困防止法」は、その1%の子どもも含めて応援しようというのです。

これを使わない手はありません。

直接、校長の権限を取り上げることはできなくても、「貧困」の子どもから、席が空いていて何度も募集しておいて、受験料だけとりあげて「合格者なし」などというぼったくり校長を許しておいていいわけがない。

せめて、栃木の要項のように、「入学考査料の再納付は必要としない」ということが実現すれば、それはぼったくりと定員内不合格の歯止めのきっかけになるんじゃないか…。

お金の問題も小さくはありません。
何度も不合格になり、何度も受験料を払わなけれいけないとき、「おまえはバカなんだからもう高校なんか行かなくていい」という親もいます。
最初から、「中学卒業したら働いて、お金をいれろ」と言う親もいます。

でもそれよりも、その950円というお金に、「一人でも多くの中学卒業生に、高校教育を保障しよう」という、子どもを応援する気持ちを込めることが大切なことなんじゃないか。

でも、それは、どうしたら実現するのか。

「会」では、もう二十年以上前から、定員内で不合格にされた障害児が、何度も受験料を払わなければいけないのはおかしい、といい続けてきたが、耳を傾ける人はいませんでした。

でも、今回は、「子どもの貧困防止法」があります。
どこかに、突破口はないか?

・・・・

そう考えて、相談できる人を思い出しました。

その人は、わたしの話を聞いて(もちろん地獄に堕ちろなどの表現はカットしてました)、「それは、当然のことだとおもいます。ぜひ、やりましょう」と言ってくれました。


丁寧に話を進めなければいけないので、詳細は書けませんが、希望はたしかにみえました。また報告します。
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