ワニなつノート

学童保育の「定員内不合格」(その3)

学童保育の「定員内不合格」(その3)


学童保育は、学童保育関係者の切実な願いと取り組みによって、1997年に児童福祉法に位置づけられ、国や自治体に一定の責任がある事業とされました。学童保育の目的は「生活の場を与えて健全な育成を図る」とされています。

今回、新一年生の子どもが、学童保育(子どもルーム)の入所を断られました。
市の説明は以下の通りです。

             

 日頃より、こどもルーム運営に御理解御協力をいただき、誠にありがとうございます。
さて、このたび、1月5日付けで申請のありました、A小こどもルームの入所について、こどもルームでの集団保育に適応が不可能との判断を行い、入所却下の決定をいたします。

こどもルームは小学校低学年の児童をお預かりする、集団保育を前提とした保育施設であります。保育園や小学校と違い、施設面及び人材面からも障害児を保育することを想定した施設ではありません。そのため、集団保育に適応が出来ると判断した場合のみ、障害児の入所を認めています。
2月2日に行った入所面接の内容から、移動・排泄・意思の疎通について、(子ども)様の状態では集団保育の中で安全を確保するのが困難であると判断し、却下の通知を送らせていただいた次弟です。ご希望に添えず誠に申し訳ございませんが、ご理解頂けますようお願いします。

こどもルーム担当室長 



            

さて、ここにはいくつも、すごいことが書かれています。
『こどもルームは、……保育園や小学校と違い、施設面及び人材面からも障害児を保育することを想定した施設ではありません。』

柏市では、児童福祉法の改正以来、それまで学校外で行われていた学童保育施設を、すべての小学校敷地内に設置するように進めてきたはずです。そして新たに設置したすべての子どもルームには、障害者用トイレやスロープが設置されています。

もちろん、今回入所希望したのも、子どもが入学する予定の小学校内の子どもルームであり、障害者用トイレやスロープが設置されています。

2010年度の資料では、柏市は41小学校、学童設置37箇所です。そして、待機児童数は「0」です。(柏ではすべての小学校内に設置されたと思っていたのですが、数年前の「合併」で、学童のなかった町の分が設置途中のようです。)

それにしても、柏市の学童保育(子どもルーム)は、児童福祉法とは別のものなのでしょうか?


《児童福祉の理念》

第一条
①すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、育成されるよう努めなければならない。
②すべて児童は、ひとしくその生活を保障され、愛護されなければならない。

《児童育成の責任》

第二条
国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに、児童を心身ともに健やかに育成する責任を負う。

《学童保育は「生活」の場を保障する施設。》

第六条の二
②この法律で、放課後児童健全育成事業とは、小学校に就学しているおおむね十歳未満の児童であつて、その保護者が労働等により昼間家庭にいないものに、政令で定める基準に従い、授業の終了後に児童厚生施設等の施設を利用して適切な遊び及び生活の場を与えて、その健全な育成を図る事業をいう。
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