子どもの「自尊感情」や「自己肯定感」について語られるとき、
よく次のように言われます。
「分からない授業を聞いていると自信をなくします」
「みんなができるのに、自分だけできないと自尊感情が育ちません」
「だから、その子にあった特別な教育が必要です」
本当にそうでしょうか?
自己否定感は、子どものころに、
母親に触れようとして拒否されたときに形成されることが多いと言います。
この説明はよく分かります。
生まれてきた赤ちゃんが、母親に拒絶され、愛されず、
そして他に自分を受け入れてくれる大人に出会わなければ、
子どもが自分を肯定することなどできるはずもありません。
ということは、普通学級では、障害をもつ子どもの自尊感情が育ちません、
という言い方は、次のように丁寧に言いなおさなければなりません。
「普通学級では、障害児は、愛されません。
障害があり、できない子どもは拒絶されます。
障害をそのまま受けとめてもらうことはできません。
だから、子どもは自分を否定するしかなくなり、
自尊感情が育つことはありません。」
本当にそうでしょうか?
普通学級というところは、
不幸にして「子どもを愛せず、拒絶する母親」しかいない場所なのでしょうか。
学校の先生や、同じクラスの子どもたちは、
障害をもつ子どもを「拒絶」するのがふつうなのでしょうか。
最新の画像もっと見る
最近の「こだわりの溶ける時間」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- ようこそ就園・就学相談会へ(521)
- 就学相談・いろはカルタ(60)
- 手をかすように知恵をかすこと(29)
- 0点でも高校へ(405)
- 手をかりるように知恵をかりること(60)
- 8才の子ども(165)
- 普通学級の介助の専門性(54)
- 医療的ケアと普通学級(94)
- ホームN通信(105)
- 石川憲彦(36)
- 特別支援教育からの転校・転籍(48)
- 分けられること(69)
- ふつう学級の良さは学校を終えてからの方がよくわかる(14)
- 膨大な量の観察学習(32)
- ≪通級≫を考えるために(15)
- 誰かのまなざしを通して人をみること(134)
- この子がさびしくないように(87)
- こだわりの溶ける時間(58)
- 『みつこさんの右手』と三つの守り(21)
- やっちゃんがいく&Naoちゃん+なっち(50)
- 感情の流れをともに生きる(15)
- 自分を支える自分(15)
- こどものことば・こどものこえ・こどものうちゅう(19)
- 受けとめられ体験について(29)
- 関係の自立(28)
- 星になったhide(25)
- トム・キッドウッド(8)
- Halの冒険(56)
- 金曜日は「ものがたり」♪(15)
- 定員内入学拒否という差別(99)
- Niiといっしょ(23)
- フルインクル(45)
- 無条件の肯定的態度と相互性・応答性のある暮らし(26)
- ワニペディア(14)
- 新しい能力(28)
- みっけ(6)
- ワニなつ(351)
- 本のノート(59)
バックナンバー
人気記事