ワニなつノート

藤崎未夏さんの作文 (2)


藤崎未夏さんの作文 (2)


[心の輪を広げる体験作文に応募して]

熊本県阿蘇郡 
南阿蘇村立久木野小学校4年

藤崎 未夏(ふじさき みか)


私が「心の輪を広げる体験作文」に応募した理由は、
私が2年生の時、白井のり子さんという
両手が不自由な方と出会ったことがきっかけでした。

私自身は、左足だけが義足ですが、
のり子さんは、両手が不自由でも両足を
まるで手のように使って生活していらっしゃることを見て
「すごく器用だなあ」と思いました。

のり子さんは、自分のそれまで生きてきたことを
本にしていたので、私も
「将来のり子さんのような作家になりたいなあ」
と思うようになり、今回の作文に応募したのです。

私の書いたものを読んで、
私と同じように義足をしている人たちが、
「元気になったり勇気が出てきてくれるといいなあ」
と思って書きました。

「にせ物の足」という言葉を使った一年生のみんなは、
よく考えると「義足」という言葉と
その意味を知らなかったので、
勇気を出して教えるつもりで1年生の教室に行き、
話をしたことがよかったと思います。
その思いを書きました。

自分の気持ちを相手にわかりやすく伝えることで、
私自身もとても楽になりました。

友だちも一緒に支えてくれました。

この経験を読んで、
もし私と同じようなことで悩んでいる人がいたら、
「思い切って伝えてみよう」という気持ちに
なってくれたらうれしいと思います。

今回の作文で、私は夢が一つ叶いました。
でも、まだもっともっといろんなことを体験して
それを本にしたいと思っています。
今私が考えているのは、
パラリンピックに参加することです。

4月に両親から足首の自由が利く
新しい義足をかってもらいました。
これまでは、足首が曲がらなかったので急に止まったり、
ターンをしたりするのが難しかったのですが、
新しい義足になってそれができるようになり、
パラリンピックに出たいと思うようになったのです。

4年生になって、バスケット部に入り、
みんなと同じように練習をしています。
フットワークの時やダッシュの練習の時は
義足と足が接しているところが痛いときがあります。
でも、将来パラリンピックに出ようという
目標があるので乗り越えていっています。

将来作家になって、こうした経験をいっぱい書いて、
「たくさんの人たちと知り合いになれたらいいなあ」
と思います。

年に一度は、伸びてきた骨を削る手術を
しなくてはいけませんが、
これも「将来の夢を実現するために頑張ろう」
という気持ちになり、前よりは怖くなくなりました。
来年もこの作文に応募して、その後、
私がどのように成長したか書いてみたいです。

いつも私を励まし、優しく大切にしてくれる
お父さん、お母さん、お姉さん、おじいちゃん、おばあちゃん
本当にありがとうございます。

家族の温かい笑顔のおかげで、
毎日自信を持って過ごすことができます。

また、私の学級のお友だち、他の学年のお友だち、
私の足のことしっかりと理解してくれてありがとう。
おかげで、安心して過ごしています。

みんなとの経験を生かしながら、
私自身さらに強く、前向きに生きていきます。


《鳩山内閣メールマガジン第9号より》
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