ワニなつノート

「敵」についてのメモ(その4)

「敵」についてのメモ(その4)


子どものころは、大きくなったら
ウルトラマンになる予定でした(o|o)
「怪獣の間違いだろ!」と
周りは思っていたでしょう…(-“-)

結局、宇宙からの使者は現れず、
ウルトラマンにはなれませんでした。
その代わりに、大人になってからも、
私はよく廊下の壁と戦いました。


ある抗議行動の時、私の手が「壁」をつきぬけたことがあります。
その瞬間、時間が止まり、「しまった」という思いが
身体をかけぬけました。
そこは「壁」ではなく「ガラス」でした。
これで話し合いも拒否されてしまう…。
こんな形で会の人や子どもたちに迷惑をかけてしまう…。

次の瞬間、止まっていた時間が動き、ガラスが砕け散り、
両手から血が噴き出しました。
私は救急車で病院へ。


9日の緊急集会に、元県教委の課長さんが参加してくれました。
10年以上前、「敵」の中にも信頼できる人はいるのかもしれない、
そう思わせてくれた人でした。
私が笑顔でマイクを向けると、
忘れていた余計な話をしてくれました(・_・;)
ウルトラマンVSガラス(o|o)
私も久しぶりに思い出しました。

あの時、会の人たちは、誰も私を責めませんでした。
教育委員会のガラスを素手で割ってしまった私に、
誰一人、文句も苦情も言いませんでした。
「敵」は大騒ぎだったでしょうが…。

あの時、私は、それまでに感じたことのなかった安心を
感じたのでした。
何の言い訳もしなくても、分かってもらえる安心。

     □     □     □

小学校3年生のときにも、
私は「新校舎」の「大きなガラス」と戦ったことがあります。

なんでそんなことをしたのか、よく覚えてはいないのですが、
たぶん、「割れない」と思って
頭をぶつけてみたのだったと思います(・。・;

それまで、私の知っているガラスは、
木造校舎の木枠の小さな窓ガラスでした。
すぐに割れる薄いガラス。

ところが、コンクリートの3階建ての新校舎には、
私より大きくて分厚いガラスがあり、何をしても割れないんだ、
と勝手に思いこんだようです。
それで、ちょっとだけ頭で戦ってみたのかな……(o|o)。

「こんな子は、普通学級ではみれません」
小学校3年生、8歳のとき。
父ちゃんと教育委員会に呼ばれた年。

将来、ウルトラマンになるはずの私は、
そんなおバカなことを繰り返していました。

自分では「そんなつもりじゃない」のに、
目に見える「結果」は最悪で、しかも
「分かっていて、わざとやったんだ」と怒られる日々…(-“-) 

「そんなつもりじゃなかったんだよ。ほんとだよ…」
いつも心の中で言い訳してました。
「だけど、何を言っても、分かってもらえないんだよな。
分かってくれる人なんて、どこにもいないんだ…」
そう思ってきました。

     □     □     □

その後も、私のおバカな行動は続きました。

4年生のとき。
校庭の野球のバックネットのてっぺんにのぼって、
足をすべらせて落っこちて、保健室の先生と病院へ。
ちょっと縫っただけですんだのは、下が雪だったおかげ(o|o)

5年生のとき。
理科の実験中に試験管のふたを強く押しすぎて、
割れた試験管が手のひらに突き刺さり、保健室の先生と病院へ。

その他いろいろ(-_-;)

そんなおバカだった私の「通じなかった言い訳」の数々。
ところが、県教委のガラスを両手で突き破った時には、
それが必要ありませんでした。
「そんなつもりじゃないんだけど…、
どうしても、そうせずにいられない思いがあって…、
でも人を傷つけたり、物を壊すつもりじゃなくて……」。

そんな当たり前な言い訳なんかしなくても、
分かってくれる人がこの世にはいる…。
そんなふうに思えたのでした。


どこまでも、子どもの味方でいたいと願う人たちに出会って、
私の中の「子ども」は、ずいぶん救われました。

「みんなと一緒にいたいんだよ。でも、無理だってわかってる。
だって、ぼくはみんなと違うから。
ぼくの言うことは誰も聞いてくれないんだ。
分かってくれる人なんて、どこにもいないんだ…」

そんなふうに子どもが間違わないために、
子どもを守ろうとする人たち。
相手が誰であろうと、子どものためには、
あきらめることができない人たち。

学校の先生でも、校長先生でも、国でも教育委員会でも、
相手が誰であれ、子どものためなら一歩も引かない人たち。

そんな仲間に出会ったおかげで、
私は子ども時代の自分と、
もう一度向き合えるようになりました。

「言い訳なんかしなくても、わかってくれる大人もいるよ」
今なら、子どもだった自分に教えてあげられる。
それに、もしかしたら、あのころの私は、
そんなに悪い子って訳じゃなかったのかもしれない。


「Yoちゃんのせいで保育園のとき、登園拒否になったんだよ」と
ペコに言われたけど、私は今でも「世界一かわいい女の子」は
子どものころの彼女だと思ってるんだよなぁ…(^_-)-☆

小学校1年の給食のとき、ジャムパンを開き、
ヨリさんの髪にジャムをぬってしまったyoちゃん。
私は覚えてないけど、周りはみんな覚えてるらしい。
あれはイジワルや嫌がらせじゃなくて…、
ただヨリさんの長い髪が大好きだっただけなんだよなぁ…。
きっと。

コメント一覧

やすハハ
あ、大事なことがぬけてました!
以前の私のコメントを読むと、「障害児を普通学級に入れる時には、周りに理解されるように親ががんばらなければいけない」と思われてしまいそうですね。
つっこまれる前に直します(>_<)

障害を持つ子をシャバにだすには、親は周りに気を使わなければいけないなんて、おかしな話です。そんな気持ちでいると、いじわるな人に足元をみられて、ひどい目に会うのですう~(>_<)
周りの理解なんて、くそくらえ!です(*^_^*)
なんていうのは簡単ですが~
私も米つきバッタのように、謝って、時には喧嘩して、反省して・・、かみついて(・。・;の繰り返しです。

障害を持つ人の理解なんて、そんな簡単なものじゃないんだろうなと思います。自分の中にも面倒なことは避けたい、という気持ちがありますから。

障害をもつ子と、過ごした事のある次の世代の子ども達に少しの望みを託そうと、百年計画を遂行しているのです(@_@)
就学相談会には私のそんな老後の楽しみが、込められてます(=^・^=)
hiro
かいと君ママ、遅ればせながら、ご入学おめでとうございます!
会報の表紙、たのしみデス。
でもモノクロ…真っ赤なランドセル、かっこいいだろうなぁ ☆o☆

長女が4歳くらいのころ、お友達に可愛い男の子がいました。
周りの大人からも「かわいい~♪」の声。
けれど当人曰く「おれは男だからさ、かわいいって言われてもうれしくないんだよね」

う~む…でもおばさんも、表紙のかいと君みたら「かわいい♪」って言ってしまいそう *^_^*

私は長女のあとに、2度流産をしています。
数週間しか抱いてあげられなかった2人の命を、忘れることはありません。

三女を迎えてからは、天国の2人の赤ちゃんも染色体異常だったのかな。
お腹の中で育つことができないほど、重い障害だったのかなと思うことがあります。

上の娘たちにも命や誕生の話と一緒に、天国の赤ちゃんの話をしてきました。
いくつ位の頃だったか、長女が「天国の赤ちゃんがもし生まれていたら、FやCやYは生まれなかったの?」と言っていたことがあります。

代わってやることのできない、誰かの分も生きることなど本当はできない、たった一つの、かけがえのない一人の命。

そういう意味では、どの子も奇跡なのだと思っています。
そして、みんなおんなじ命の仲間なんだと思います。

だから分けないで欲しい、仲間をバラバラにしないで欲しいと思います。

大切なことは、いつでもどこへ行っても変わらないはずだから。

「いつでも、どんなときも、こどもの側に立つ」気持ちを、立って欲しい気持ちをわかって欲しいと、ほんとうにそう思います。

6月20日、たくさんの方がみえますように。
その中の一組として、お会いできることを楽しみにうかがいます。
どうぞよろしくお願いします。

hiro
かいとママ
hiroさん、そして沢山の方に会える就学相談会を楽しみにしています。
私も周りにたくさんの障がいを持つ子どもたち、そして保護者の方々がいます。
小さな頃から、就園就学について色々おしゃべりをしてきました。
私も一時期、支援級、支援学校も見学したりして悩んでいたこともありました。でも、就学相談会で皆さんに出会え、この春、みんなと一緒に一年生になったかいとを見ていると、ほんと心から、ひとりでも多くの人に解かってほしいと思います。
「いつでも、どんなときも、子どもの側にたつ」ことを解かってほしい、そう思います。
hiro
保育…(☆o☆)
ウチは、小6・小3・年長・1歳の計4人デス。

うまくいけば、上2人が下2人を保育できるのですが、
カラータイマー3分が限度かも…
地球人じゃないのかなぁ、トホホ(T^T)
そうなるとお世話かけてしまいそうです(汗)
4人バラバラの個性ですが、なぜか全員ラテン系…

やす君のお母さんのように、いろんな時を経て、
出会いを経て、いつか自然体で「いっしょがいいよ」と言えるように歩いて行きたいです。

では6月20日に!
やすハハ
hiroさん、
就学相談会、お待ちしてます。

私も8年前!にお世話になり、今は古カブなので、裏方の保育手伝いをさせていただいてます(>_<)
新鮮さがないのと、ホントのところ、うまく話ができないので・・。「一緒でなにが悪いの!」としか言えないものですから(>_<)。

以前は、周りの理解を得ることが子どもにとって、プラスになると思って、一生懸命、就学相談会を開く準備をしたり、会報を学校や市教委に配ってましたが、今は楽な気持ちで、少し隠居モードの自分が・・うれしいです。長くやっていくことの意義を 周りから学んでいます。

それにしても、余談ですが、最近の講師yoさんは、ソフトになりましたよね~(=^・^=)
昔はもっとストレートで、みんな泣いてましたよ~
きっと、これは本文には採用されないでしょ~(・。・;
hiro
やすハハさん、ありがとうございます。
涙がでました。
一人じゃないんですよね。

こんな風にワニなつを通して、
会報や普通級への本で…、
一人じゃないってことは良くわかってるつもりなのに、近くで顔の見える人と同じ想いを共有できたら…という衝動に駆られる時があります。

越して来る時は、学区に支援級があることを調べ、だからココと決めました。
なのに今は、支援級があることがつらいです。

2クラスの支援級にいる子どもたち、たくさんの保護者。
そして二女と同じ3年生で、支援級にいるMちゃんは三女と同じ障害の女の子。

引っ越しと同時の入学でした。
学校に行くと、視線はいつも二女とMちゃんを交互に追ってしまいます。
当時、Mちゃんのお母さんに相談したあれこれ。

いまの私は特別支援教育、分離教育には絶対反対です。

でも、普通級へ、当たり前にみんなの中で…への想いと願いは、友人や支援級の子ども達とその保護者を否定し、傷つけることになるのでしょうか。

考えても答えが出ない、私の想いがもう変わることもないのに、たまにジメジメ考えてしまうことがあります。

6月20日の就学相談会で、お目にかかれるんですか!? ☆v☆
フルメンツで伺う予定です!
どうぞよろしくお願いします。


hiro
ai
「おごらないでください。」

今の私は、第三者の目には、
鬼のような母親に映るでしょうね。
実際、鬼になっていたんだと思います。

何に怒っていたのか
そう、もろもろです。
私が怒れば怒るほど、
○は、泣いて大騒ぎ。

そんな折、
友人が、森のイベントに招待してくれました。
郊外にある、誰も気がつかない場所。
ちょっと、足を踏み入れただけで、
ひんやりとした心地よい風が漂ってきます。
木漏れ日をじっと見つめる○
新緑が鮮やかで美しい。

大あらしの後の海が
鏡のような凪になりました。
疲れが徐々にとれていく・・・・

時間を忘れてふと気が付くと○がいない

いつのまにか、駐車場に向かって歩く○の背中が見えました。追いかける私につられて、友人とその子供たちも、あわてて走り出しました。
○の背中は、
「帰ろう。もう時間だよ。ここには、いつまでもいられないんだ。」と、語っていました。

楽しいイベントも、いつかは終わります。
やがて、夜になり、いつもの静寂な森に戻るのです。
ここは、ある意味現実じゃない世界
いつかは、帰らなければならない場所。

○と私を支えてくれる数少ない友人の一人。
心配してくれていたんだ・・・・ありがとう。
誘ってくれて。
怒りは、いつの間にか鎮まって、
どこかに吸収されていったよう。

あぁ、今週もがんばれるかな。
いや、がんばるのはやめよう。
がんばるとさ、怒りたくなるからさ。

「怒らないでください。」
○は、そう言って、泣いているんだとわかりました。

「また、来ようよ。○君。」
○は、にっこり笑って、小説のモデルにもなった素敵な森を後にしました。



やすハハ
はじめましてhiroさん。
私も たぶん会の人たちも、ほとんどの人がこういう経験をしてると思います。だから久しぶりに、涙がでてきました。
もう昔のことですが、就学の頃は毎日、落ち込んで泣いていたような気がします。
でも友達と同じ道に どうしても行けない気持ちを どうぞ大切にしてください。
こっちの仲間も たくさんいますよ!
hiro
『おこだでませんように』(くすのきしげのり/作)
コメントを読んで、この絵本が浮かびました。
家でも学校でも、怒られてばっかりのぼく。
そんなつもりじゃないのに、そおじゃないのに…
でもだまって怒られる。
そんなぼくが七夕の短冊に書いた、一番の願い事。
「おこだでませんように」

私は、怒ってばっかのダメ母ちゃんです。
眠る前に反省しきりだけど、翌日はまた同じ一日が・・・T^T


「怒りの横に悲しみ」
「誰か事情をわかってくれる人が傍にいて…」
そうだったんだ。

春休み、引越す前にとても親しくしていた友人に1年ぶりのメールを出しました。
片桐先生の本とyoさんのブログのコピーも贈りました。
彼女は教員で、同じ障害同じ歳の子をもつママ。

メールには幼稚園での辛かったこと、就学は普通学級になど、書きました。

彼女からの返信には、「そこまで悔しい思いをしたことがないから、なんとも言えない」
「学区の普通級では得るものは少ないから支援級」
「いつも良い刺激をもらっているけど、すべて同じ考えじゃない。当たり前だよね」
と、ありました。

予想していなかった言葉に、茫然としてしまいました。

考え方が違うと、怒りも悲しみも届かないのかな・・・
それとも、「普通級へ」という私の強い想い願いが、押しつけがましく重たく、彼女を不快にさせたのかな…

つらかったね、悔しかっただろうね。
当たり前に普通級かぁ、そうだよね。

そんな言葉を、事情をしっている人に、顔の見える相手に言って欲しいと思ったことは思い上がりだったかな。

いや、うんうん…って聞いてもらえるだけで良かった。
でも、それさえ彼女の今の想いも事情も知らず、一人よがりでした。

このレスが結構きいてしまったようで、しばらくネガティブモードから立ち直れませんでしたが、やっぱりワニなつで元気回復。
いつもありがとうございます。
hiro


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