軽音楽談話室(廃屋)

「琥珀色に魅入られてしまった人生・・」

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2007-06-13 08:23:27 | 音楽
Gary Brooker: Piano & Vocal
Keith Reid: Composer
Chris Copping: Hamond Organ & Bass Guitar
Robin Trower: Guitar
B.J.Wilson: Drums

1. Whisky Train
2. The Dead Man's Dream
3. Still There'll Be More
4. Nothing That I Didn't Know
5. About to Die
6. Barnyard Story
7. Piggy Pig Pig
8. Whaling Stories (邦題:捕鯨物語)
9. Your Own Choice
10. Rockin' Warm-Up/Go Go Go (Move On Down The Line)
11. The Dead Man's Dream (Take 7)
12. Procol Have A Laugh...
13. Still There'll Be More (Instrumental Take 3)
14. About To Die (Instrumental Takes 1&2)
15. Barnyard Story (Take 4 Remix)
16. Piggy Pig Pig (Take 2 Remix)
17. Your Own Choice (Take 14 Remix)
18. Whaling Stories (Take 2)
1970

プロコル・ハルムと言えば「青い影」泣く子も黙る名曲です。プログレというジャンルに片足突っ込んだようなバンドとして扱われていたと思います。オルガンが入ったクラシカルな曲が多いのでプログレにジャンル分けしてしまったのでしょうか。決してプログレというジャンルではない音楽だと思っていましたし、今でもそう感じています。60年代終わりから70年代にかけての古き良き素敵なブリティッシュ・ロックと言った感じですね。大英帝国の香りがします。
その作品群の中でもこのアルバムはあまり評判のいい作品ではないようですが、プログレの名曲と言ってもいい「捕鯨物語」が入っています。昔FMで聞いて以来「どの作品に入っているのか」と探していたのですが、数年前ようやく巡り会うことが出来ました。76分と長いのでサクサクといきましょうか。

1曲目 タイトなリズム隊にエッジの効いたソリッドなギターが格好いいロック・ナンバー、この曲などはプロコル・ハルムらしくないナンバーなのでしょうか。ロビン・トロワーのヘビーかつブルージーなギターが暴れまくる会心の一曲。
2曲目 ゆったりとしたピアノに陰のあるボーカル。典型的なプロコル・ハルム・ナンバーですね。英国の曇って湿度のある情景が目に浮かびます。たなびくオルガンも陰鬱。徐々に徐々に盛り上げて、再びゆったりと静かな展開に着地する。英国の歴史の重みを色々な意味で感じてしまいます。
3曲目 軽めのリズム隊に明るいボーカル、節回しは典型的なプロコル・サウンド。明るく軽快、でも少し湿っている。「いろ」ですね、彼ら特有の・・・匂いかな。トロワーのギターソロも明るくソリッドに。まだそれほどジミヘンの影響は見られない。
4曲目 ギターのアコースティックな響きにシットリとしたボーカル。メロディーと歌い回しはいかにもプロコル・ハルムと言った感じ。オルガンが静かに響きだし雰囲気は最高に盛り上がる。(曲は大人しいのですよ・・・プロコル・ハルム風に展開するという意味で)気が付かなかったけれどくぐもった英国の雰囲気タップリの名曲ですね。
5曲目 ヘビーなギターにヘビーなオルガン、イントロは暗めでタイト。ボーカルも力強く、ドラムもベースも異様に重い。曲調は「らしい」曲ですがハードさは「らしくない」曲。
6曲目 シットリとしたピアノをバックに切々と歌い上げるボーカル、教会オルガンも徐々に参加して雰囲気は最高に盛り上がる。
7曲目 ピアノのコードをバックに転調しながら迫り上がるように、これもパターンですね。バロック調にコードを処理するのも彼ららしい曲作り。ヘビーなギターが鳴り響く意外とハードなナンバーですね。トロワーのためにブルージーなギターを堪能しましょう。
8曲目 さてさてさてさてさてさてさて名曲「捕鯨物語」。シットリとしたボーカルに静かなピアノとオルガン、曇ったような鬱な雰囲気の中イントロからロビン・トロワーのギターが鳴きまくります。徐々に盛り上がりを見せハードな展開に、コード進行が絶妙なテーマ、哀愁タップリなボーカルにメリハリのある曲調。ゆったりと天国の階段を上っていくように、一体となったハードな展開から、再びトロワーのギターが喚起の涙を・・・・そして訪れる珠玉の時、雲の上天空の世界・・・天国ですね。甘く切ないボーカルにバロック調の曲進行、「感動」という言葉以外思いつきません。天使の降臨・・・・もうどうにでもしやがれ・・・・昇天。
9曲目 イントロは少しお遊び、タイトなリズムに明るいピアノ、少し異質なポップ・ナンバー。ハーモニカまで流れていてアメリカナイズ???
10曲目 ファンキー・ロックンロール・ナンバー・・・・何故にこの手の曲を収録する必要があるのか????トロワーの希望?かなりグスグスに展開させてるし・・・理解できないかな。
11曲目から17曲目まではボーナスのテイク違い。本当のテイク違いですので割愛(アルバム未収録ではないので)。
17曲目だけ「捕鯨物語」ですので。ボーカルが入っていないというか中途半端にかけ声のようなものだけが入っていますが??ギターも泣きと言うより少しソリッドに。やはりインスト・パートだけですね。これはこれで美味しい1曲ですが。一番大事なエンディング演奏無茶苦茶・・・・・

「捕鯨物語」以外はほとんど聴いていませんでしたが、良い曲がいっぱいつまっていましたね。でも、何と言ってもこのアルバムは「捕鯨物語」につきますね。

プロコル・ハルムはやはり個性が強すぎて、受け入れられれば中毒になるバンドかなと。私の場合オルガン・マニアでもボーカル中心なのである程度距離を置いています。このブログではこの作品でお終いかなと・・・・

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