コンテストとコンセプト、そしてテイストについて

よく「趣味は何ですか？」と聞かれて「写真です」と答えると「良い趣味ですね」と返されます。

そういう方はたいてい、私の写真を見て、しばらくすると、「上手ですね、コンテストとか出さないのですか？」とさらに質問されます。

そのときは、返事に窮してしまいます。
確かに、写真を始めたころはコンテストを目指したこともありました。いくつかの賞もいただきました。

他人の自慢話は犬も食いませんから、できるだけ入賞した経験については話さないようにしています。
がむしゃらに賞を取ってプロデビューするような年齢でもありません、61歳ですから。

賞を取るためには写真の技術を磨かなくてはなりませんから、写真は確かに上手になります。
が、入賞するためには、そのコンテストのコンセプトに合致した作品を撮らなくてはなりません。

自分自身をカメレオンにして変幻自在な写真を撮る必要があります。自分自身を失くしてしまうのです。

自分自身の「味」テイストが失われてゆくような、そんな心持になるのです。

自分の好みから外れた写真を撮ってコンテストに応募しようとは思わなくなりました。
歳とって横着に、わがままになったのかもしれません。

ですから、最近は自分のテイストに合致してたまたま良い写真が取れればたまにコンテストに出しています。

一応自慢話を以下に載せてみます、お笑いくださいませ。
コンテストに燃えていたころの写真でございます。

スカイスキャナーで行われたベストビューキャンペン最優秀賞
北海道登別温泉から山に入るオロフレ峠展望台から夜明けに秋の紅葉と羊蹄山（蝦夷富士）を望む景色。
商品は30万円分の旅行券
https://www.skyscanner.jp/news/%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%B3%E7%B5%90%E6%9E%9C%E7%99%BA%E8%A1%A8

J.U.様 （室蘭市）
「私が写すハイウェイ」部門
【撮影場所:道央道 有珠山SA （6月撮影）】
商品：函館のホテルペア宿泊券
http://www.driveplaza.com/area/hokkaido/event/photocon_result2012_ss/